導入製品 サイボウズ デヂエ | かんたんシリーズ

企業情報

株式会社ムーンスター 株式会社ムーンスター

■会社名:
株式会社ムーンスター

■ホームページ:
株式会社ムーンスターホームページ

■利用製品:

  • サイボウズ デヂエ
  • サイボウズ Office 4

■業種:
流通・サービス

■サーバー OS:
Windows NT 4.0

■管理者レベル:
専任管理者



株式会社ムーンスター

お客様相談室室長 鶴川 将和氏

コンバースなど子供から大人まで様々な種類の靴を製造・販売する株式会社ムーンスターは、明治 6年創業。国内の履物業界のトップメーカーである。恐らく誰もが一度は履いたことがあると思われる同社の靴は、創業当時の 『御誂向 御好次第(おあつらえむき おこのみしだい)』 という看板からもわかるように、お客様一人ひとりの足を考えた靴作りを行っている。
2003年 10月に 130周年を迎えることを機会に、原点に帰ろうということで customer is No.1 というテーマを掲げている。その一環として、『お客様のご意見をきちんとお聞きする』ということを社内全体で意識し実行している。お客様からのご意見を伝えるツールとして使われているのが、「サイボウズ デヂエ」である。

導入背景と決め手

明治 6年から 130年の間『歩く』をサポートしてきた株式会社ムーンスター。130周年を期に、あらためてお客様のご意見に耳を傾けることを重視している。お客様と社内を結びつける役割をしているのが、マーケティング部お客様相談室である。お客様相談室室長の鶴川将和氏にデヂエ導入の背景を聞いた。

「お客様相談室では、月に 400〜500 の問い合わせを受けており、対応は相談室の 3名で行っています。はじめは、お客様からいただいたご意見を Excel で管理していました。一つの Excel ファイルに 3人で書き込んでいたのですが誰かが編集していると書けないので、3つのファイルでそれぞれ入力することにしました。入力は楽になったのですが、後で一つにまとめるのが大変になりました(苦笑)。その当時、社内への公開はメールに Excel ファイルを添付して送信していたのですが、とても毎日は情報を送れないので月に 3、4回の頻度となっていました。必然的に Excel ファイルの内容が多くなるため、メール受信数の多い社員には内容を確認するということは難しいことでした。」(鶴川氏)

そこで鶴川氏は CRM ソフトの導入を検討したという。

「CRM ソフトを検討したんですが、非常に高いんですよね。これが販売サイトを運営している部署や、直接売り上げが発生する部署なら導入を検討できたんですが、あくまで情報収集とお客様対応をする部署なのですぐにはそこまでお金をかけられない。そこで手軽に導入できるもの、WEB ベースのものをずっと探していたんです。ある時、キーマンズネットでのデヂエの紹介を見て、直ぐに試して導入を決めました。一番は値段が安かったから。ほんとにこれでいいの?って(笑)。導入までは早かったですよ。すぐ作れるじゃないですか。今まで使っていたデータも CSV ファイルで取り込めたので助かりました。半日かそこらでできましたよ。」(鶴川氏)

鶴川氏は、1997年から開設されている同社のサイトの立ち上げにも携わっており、ホームページ作成についての知識があったため、WEB 型のソフトは取っつきやすく抵抗はなかったと言う。

活用方法

お客様相談室に寄せられる問い合わせは、電話が 6割ほど、残りがメール、FAX、手紙、直接来社となっている。内容は、取扱店の問い合わせから商品の問い合わせ、要望、クレームといったものがある。

お客様から問い合わせ対応の流れ

  1. お客様問い合わせ(電話、メール、FAX など)
  2. お客様相談室で対応
    ※状況によって『FAQ』、『靴の辞典』、『店舗のリスト』、『価格表』といったライブラリから情報収集
  3. 対応内容をデヂエに登録
  4. 記録内容を社内に公開

お客様からの問い合わせ情報を蓄積する『ご指摘一覧ライブラリ』には、受付日、ご指摘分類、部門、ブランド、名前、性別、都道府県、住所、電話番号、E メール、ご指摘内容、回答内容、添付ファイル、回答日、品証回答、問合方法、継続、担当、登録番号、媒体、コメントなどのフィールドがある。

ご指摘分類やブランドといった共通の項目はプルダウン形式にし、担当者によって登録にぶれが無いようにしている。多い項目数を見やすいように『提出用』『ミーティング用』といったビューを用意し、蓄積された情報から簡単に情報を見つけられるようによく行う検索を絞り込みとして保存し活用している。さらに『県別』『性別』『媒体別』・・・など、集計機能を使い、簡単に集計が見れるようにしている。また『ご指摘一覧ライブラリ』のライブラリメモ欄に『12月 2日(火)の新規ご指摘は≪24件≫です。』のように昨日の対応数を記述し、一目で対応数がわかるように工夫している。

「実は全社への公開は、2003年 11月から始めました。デヂエの運用を始めた2003年 1月から情報を社内公開することはアナウンスしていたのですが、情報が少ないと効果をわかってもらえないと考え、公開を見送っていました。2003年 1月から今までで、約 4000件の情報が蓄積されています。」(鶴川氏)

社内への公開の仕方も工夫されている。全社員のパソコン起動時に『ご指摘一覧ライブラリ』画面を開くように設定し、必ず目に触れるようにしている。朝一番にこのライブラリを見て、後でまた見たくなった場合には、社内ポータルページから簡単にリンクすることができるようになっている。さらに使っているユーザーが抵抗なく使えるように、ライブラリのヘッダ部分の「ホーム」「ログイン」「ライブラリの位置」といったリンクを非表示にし、ポータルの一部のように見せている。

社内公開については、実はもう一工夫されている。相談室による記入用と公開用のライブラリを分けているのだ。

「ライブラリを分けているのは、お客様の個人情報を守るためです。デヂエには、細かいアクセス権があるので隠せるのですが、念には念をいれてライブラリを分けています。登録用のライブラリを DBM ファイルに書き出し、そのファイルを新しく読み込んで社内用にコピーしました。氏名、電話番号などお客様の個人情報のフィールドは削除しています。公開用への転記は、『登録番号』をキーに登録用ライブラリから情報をルックアップ(コピー)しています。転記の手間はさほどかかりません。ちょうど社内公開の時期とデヂエが 4.0 にバージョンアップした時期が重なったため、まだバージョンアップをしていないのですが、新しく搭載された自動ルックアップ機能を使えば公開用への転記がもっと楽にできると思っています。」(鶴川氏)

公開用のライブラリでは、使いやすいように集計メニューも必要最低限のものにしている。またライブラリのメモも登録用とは違って、『左の「閲覧」ボタンで全文を表示します。』という記述を入れ、工夫している。

その他にお客様相談室で使っているものは、以下のようなライブラリがあり、すべて鶴川氏が作成したという。


  • FAQ
    相談室の人がメインに登録。
    今後は、専門部署の人に登録してもらいたいと考えている。まだ内容が少ないので社内公開はしていない。
  • 靴の辞典
  • 店舗のリスト
    お勧め度というフィールドを作り、立地条件や品揃えでお勧め度を決めている。問い合わせ時に取扱店を聞かれることが多いので、このライブラリはよく使われる
  • 価格表
  • HP の更新スケジュール管理
  • HP の商品データベースの作成管理
  • 改善検討事項
    ご指摘一覧ライブラリから、商品の企画に反映してほしいという要望やクレームを鶴川氏が登録。改善対応のリーダーを指名し、進捗を管理するライブラリ。このライブラリは社内ポータルからリンクされ、全社員が改善の行方を見ることができる。

お客様相談室以外の部署でも使われはじめている。 マーケティング課では、販促活動を記録して社内に公開している。

導入の結果と今後の展望

デヂエを使うことによって、お客様相談室の 3名の情報共有化をより簡単に実現することができ、情報の閲覧、検索が容易になった。何よりもお客様のご指摘を社内公開することにより、お客様指向が強化され全社的な情報共有が可能となったという。

「社内公開後、いろんな部署から声をかけられるようになりました。今まではお客様相談室というと、クレーム対応というイメージがあったようで、大変だね、と声をかけられることはありましたが(苦笑)、今では『よく見てるよ、ありがとう』とお礼を言われることが増えました。いろんな価値のある情報を提供していることに対してお礼を言われるようになったのです。

我々はメーカーなので、問屋さんがあって、小売業さんがあって、お客様がいる、という構図になっています。お客様の声を聞くということは重要なのだけど、社員がお客様と触れ合うことは難しい。そこでお客様相談室、という専門部署を作るきっかけとなったのです。デヂエを使って社内にお客様の声を公開することによって情報量が飛躍的に向上し、今まで届かなかったところにお客様の声が届くようになりました。」(鶴川氏)

では、お客様からいただいたご指摘により実際に改善したというエピソードはあるのだろうか?

「あります。例えばですね、靴は軽い方がいいという要望があったので、材質を軽い素材にして商品化しました。ところが、この商品を履かれたお客様から『底のすり減りが早い』というご指摘をいただいたのです。現在、この問題を改善した商品を検査しているところなんですよ。

弊社は、製靴技術が高いと自負しているのですが、ある意味、経験に頼ってしまうところが無いとはいえません。一方、お客様は自由な使い方をされます。こちらの予想外の使い方をされたことは新しいノウハウとして蓄積でき、改善に結びつけていくことができます。お客様からのご指摘は、本当にありがたいと思っています。」(鶴川氏)

今後は社内の他部署にもデヂエの活用を促進したい、と鶴川氏は考えている。また、商品のデータベースもデヂエで作ることを検討している。

「靴って年間で新製品を 15000アイテムくらい出すんです。靴の場合はサイズもあるので、ものすごい種類になります。弊社ではベビーシューズから年配の方の靴まで幅広い商品を扱っているので問い合わせも幅広い。対応をスムーズにするには、情報を蓄積して事前の準備を徹底しなくてはならないと考えています。デヂエなら画像も添付できるので商品データベースも作れると思っているんです。」(鶴川氏)

また、現在行っているお客様対応の運用をFAQをみながら登録するなど、ページをフレーム化してとお客様対応の効率をあげたいとのことだ。

「今後は社内の他部署にもデヂエを使って貰いたいですね。デヂエの操作性は非常にいいですしすごくいいソフトだと思うので、いろんな部署で使ってナレッジ強化をやっていきたいと思っているんです。あとは、やはり CRM ソフトの導入も検討したいです。サイボウズさんが出してくれると嬉しいんですけどね(笑)。」(鶴川氏)

創業 130年以上と長い歴史のある株式会社ムーンスターだが、奢ることなく創業当時と変わらないお客様指向をもってさらなる顧客満足を獲得していくだろう。「デヂエ」はその中でお客様と社員を結ぶパイプとして役だっていくだろう。

システム概要

サーバー OS Windows NT 4.0
クライアント Windows クライアント
ネットワーク 各拠点およびグループ販売会社間は IP/VPN、 フレームレー等で結ばれている。
デヂエは情報システム部門内サーバーで管理され、インターネットからのアクセスも可能となっている。

システム概要図

システム概要図

製品情報

サイボウズ デヂエ

営業進捗やアンケート、備品管理など幅広く業務に使えるデータベース

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