導入製品 サイボウズ デヂエ | かんたんシリーズ

企業情報

株式会社ラクーン

■会社名:
株式会社ラクーン

■ホームページ:
株式会社ラクーンホームページ

■利用製品:

  • サイボウズ デヂエ
  • サイボウズ スケジュール 4
  • サイボウズ プロジェクト管理 4

■業種:
商社・その他卸売業

■サーバー OS:
Linux

■管理者レベル:
兼任管理者



株式会社ラクーン

取締役事業戦略部長 粕谷 俊之氏

株式会社ラクーンは、インターネットを利用して企業の過剰在庫を全国の小売店へ卸売り販売する「オンライン激安問屋」を企画・運営している。現在、約 20,000店舗が参加し、2000年には日経インターネットアワードビジネス部門日経新聞社賞を受賞している。 2002年 2月には、さらに新商品・流行品に特化してメーカーと小売店を直接結ぶ「スーパーデリバリー」を運営開始し、小売店にとって新しい仕入れ環境を提供している。
今回は、「スーパーデリバリー」の出展企業の営業履歴管理に活用されているデヂエ利用法について取材した。

導入背景

株式会社ラクーンが運営する「オンライン激安問屋」「スーパーデリバリー」は、共に地方の小売店をターゲットとしている。新商品・流行品に特化した「スーパーデリバリー」 は 2002年 2月に運営を開始し、出展企業は現在約 150社ある。

スーパーデリバリー構成図

地方問屋の倒産が相次ぎ、企業の地方販路は縮小傾向にあるため、地方の小売店には商品が届きにくくなっているという。スーパーデリバリーを利用すれば、地方小売店にとっても正規商品を安定確保できる。出展企業は、「スーパーデリバリー」のオンライン管理画面から操作し、商品の提供、小売店とのやりとりなどが行えるようになっている。同社では、出展企業が小売店とのやりとりをスムーズにできるように、サポートを行っている。

「スーパーデリバリー」運営スタート当時は、出展企業の獲得から契約後のフォロー、契約金の入金管理などすべての業務を企画営業部のみで行っていた。しかし、2003年 12月の組織変更により、出展企業の獲得は企画営業部が、契約後のフォローは事業戦略部が、契約金の入金管理などは管理部、と 3つの部署をまたがって行うことになった。そこで問題となったのが、情報の共有方法とノウハウの共有であった。

「もともと一部署でやっていた時は人数も少なかったので、朝のミーティングで情報の把握、ノウハウの共有が簡単に行えていました。部門をわけたことで、営業の頭の中に情報が詰まっていて形式化されていなかったことに気づき、問題が浮き彫りになったわけです。

一部署でやっていた時はサイボウズ コンタクト 4 で情報の管理はしていましたが、それだけでは履歴が完璧ではなかったのです。他にデータ化できているといえば Excel になりますが、途中で終わっているものがあったり、フォーマットもばらばらだったりしたので見づらかった。じゃあどうしようと思った時に、デヂエの存在を知ったんです。」(粕谷氏)

他の製品も一応は検討したものの、お試し期間中に作った 2つのライブラリが使い易く、ユーザーからの反応もよかった。「サイボウズ Office」製品を使っていることから、サイボウズの操作性に慣れているということもあったが、何よりも価格が安かったことが導入の決めてとなった。

「一番の魅力は値段。年間で 10万円、月 1万円足らず。これが大きな決めてでした。ある意味、使い易さというのはサイボウズ製品だから当然だろう、と思っていました。(笑)」(粕谷氏)

同社ではお試し期間を経て、2004年 1月にデヂエを購入した。

活用方法

お試し期間に作った、「営業カルテ」と「顧客対応履歴」の 2つが、同社で最も活躍しているライブラリである。

「営業カルテライブラリ」は、会員番号、社名、電話番号、住所、最寄り駅、取扱商品、出荷単位、既存の販売ルートなど企業の基本的な情報を管理している。いわゆるマスタであるため、カルテだけではいつどんな会話をしたか履歴がわからない。

「カルテは項目数が多いのですが、管理部の人には入金確認欄など必要な情報だけを表示させ使い易いようにしています。ログインする人によってビューが変えられるデフォルトビュー機能が便利ですね。

また顧客対応履歴ライブラリでは、メール通知機能が大変役立っています。」(粕谷氏)

「顧客対応履歴ライブラリ」は、いつ、どんな方法でどんな会話をしたのかが、1 出来事 1 レコードで記録されている。電話で対応したのか、メールで対応したのか、どういった課題をもらったのか、など 1日約 100件の情報が登録されている。管理職はこのライブラリを毎日チェックし、日々の進捗を把握している。社長に伝えたいことがあれば社長フィールド(チェックボックス)にチェックを入れ、社長にメール通知されるようにしている。同じく営業部への通知、事業戦略部への通知フィールドもある。これにより、スムーズでタイムリーな情報共有ができている。

「実際、このライブラリを見て、営業やフォローに同行します。デヂエ化するまでは、社長や私などが同行するとしても、今までどういう話がされていたのか、今どこまで進んでいるのか、状況がわからなかったんですね。同じことを何度も聞くのはばからしいですし、的確な提案ができなくなります。また営業担当が代わる度に情報が伝わらないという問題もありました。今ではこれから訪問する企業の名前を検索して、印刷して、『今ここまで進んでいるんだな』と状況が一目でわかるんですよ。

担当ではわからない問題点も、私たちが見つけることができるようになりました。問題によっては、その企業だけの問題ではなく、全体の問題として解決することもできます。このライブラリは問題発見ツールにもなっているんですよ。」(粕谷氏)

さらに 3つの部署をまたぐ情報共有ツールとしても、このライブラリは役立っている。契約後のフォローは事業戦略部、と決めていても、担当していた営業に電話が掛かってくることは当然ある。

そういった時にこのライブラリを見ると、今の状況が把握できる。どのようなフォローをお願いしたいか、事業戦略部につなげられるようになった。場合によっては、契約後でも出展企業の経営者は営業に連絡し、担当者は事業戦略部にする、といったことも発生するが、情報が一元化できているので状況が把握できるようになった。

最も使われるライブラリだけあって、ライブラリの設計は『入力項目を少なくし、現場が登録しやすくする』ということが考えられている。

「私の前職は営業だったのですが、その際使っていた社内システムの顧客カルテ、対応管理への入力は非常に複雑で大変でした。それを頭に置いておいて、とにかく項目を減らす、レイアウトを少し工夫するなど、使い易さを念頭において作りましたね。顧客対応履歴については、電話をしながらでも打てるし、再利用登録すれば担当者といった情報は入力し直す必要はないので、実際に登録するのは 2項目ほどです。

デヂエでライブラリを作ってもデータがなければ意味がない。 ソフトが無いハードと同じじゃないですか。現場の人が入力してくれないと話にならないですよね。」(粕谷氏)

先に紹介した「顧客カルテ」「顧客対応履歴」の利用により、ユーザーからは『デヂエは結構便利だ。これなら情報をナレッジ化できる!』 という好感触があり、徐々にライブラリが増加していった。

  • オプション管理
    カタログの作成などオプションのサービスが用意されており、どの企業がどんなオプションを申し込んで、いつからスタートしているのか、管理するためのライブラリ。
  • メール配信の管理
    出展企業から小売店へ、どういった情報メールが送られているか、管理するライブラリ。出展企業へのアドバイスに活用されている。
  • お知らせキャンペーン管理
    「Super Delivery」のトップページに表示される出展企業からのお知らせやキャンペーンの履歴をためているライブラリ。ホームページに掲載されたバナー画像もファイルとして添付し、見やすくしている。
  • ターゲットアプローチ
    同社では、月に 5社ずつターゲットを決めて、問題解決のサポートを行っている。そのアプローチの履歴が蓄積されている。

「出展企業から来る情報は、すべてデヂエにあると考えてもらっていいです。
特に出展企業から小売店への情報メールはこちらで把握しておらず、出展企業様におまかせしていました。デヂエを使うようになってこれも管理してみてはどうか、と思いつき、ライブラリを作ったわけです。

実際にメール配信の管理ライブラリで、配信されたメールを蓄積していくと、『このメールは少し書き方を変えてみると伝わりやすいのに』とか目に付くようになったんですよ。それで出展企業様に少しアドバイスすると内容が実際によくなっていって、反応もよくなっていくんですよね。私達は少なからずノウハウを持っていますから、うまくサポートしていきたいと思っています。」(粕谷氏)

導入の結果と今後の展望

組織変更から 8ヶ月、デヂエを使うようになってから、どのような効果が現れているだろうか。

「やはり営業の持っていたノウハウが形にできた、ということが大きな効果ですね。
管理している人間からすると、状況が非常にわかりやすくなりました。『これはどうなった?』担当に聞くよりデヂエを見る方が早いんですよ(笑)。営業やフォローに同行することも楽になりましたし、問題解決の提案がしやすくなりました。問題点がわからないと良い提案もできませんからね。」(粕谷氏)

またデヂエに蓄積された情報から判断して、当初契約後 1ヶ月間行われていたフォローが 2ヶ月間に延長されるなど、サービスの改善も行われた。

「営業カルテライブラリでは、出展企業の 1ヶ月の評価を行っていました。主にスーパーデリバリーの顧客管理画面が使えているか、販売管理画面が使えているかなど、3点満点でチェックしていました。ところが実際フォローが終わる 1ヶ月後で 3点満点をとれる企業が少ないことに気付いたんです。管理画面を使いこなせるということは 1st ステップに過ぎません。ここをクリアできないと売り上げをあげるという 2nd ステップに進むことは難しくなります。

デヂエで蓄積したデータにより、管理画面が使いこなせない 1ヶ月でフォローを終わらせるというのはお互いにとってメリットがないことに気づき、2004年の 6月からフォロー期間を 2ヶ月と変更したんですよ。」(粕谷氏)

デヂエにこつこつデータをためて、分析することで、こういったサービスの改良にも役立てられている。

導入から 7ヶ月で本運用ライブラリが 15個と、非常にデヂエは活用されている状況だが、今後どのような運用をしたいと考えているのだろうか。

「議事録の管理、小売店サポート対応の FAQ、各種マニュアルなど、社内フローもデヂエ化し始めています。これらのライブラリは、現場からデヂエで管理したいという声がでてきたので作ったものです。これらをもっと拡大していきたいと思っています。

出展企業へのフォローについても、対一企業へのフォローに加え、業種や業界ごとのフォローもしていきたいと思っています。

現在はスーパーデリバリーに特化した使い方が多いですが、使えるものがあればオンライン激安問屋でも使っていく可能性はありますね。今はライブラリが 15個ですが、もっと増えてくると思いますよ(笑)。」(粕谷氏)

デヂエ導入前には、導入によりどれくらい効果がでるのかと言ったことは気にしなかった、と粕谷氏は語る。それよりも、今、問題を解決することができるツールが月 1万円以下で使えることが大事と判断し、導入し、今の活用に至っている。今後も、同社でのスピードの速い業務を支えるのにデヂエは活用されるに違いない。

システム概要

サーバー OS Linux
クライアント Windows クライアントマシン
ネットワーク 本社と ERC センターは専用線で結ばれている。
「デヂエ」へは、ファイヤーウォールを通じて、インターネット網からアクセスしている。

システム概要図

システム概要図

製品情報

サイボウズ デヂエ

営業進捗やアンケート、備品管理など幅広く業務に使えるデータベース

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