導入製品 サイボウズ デヂエ | かんたんシリーズ

企業情報

株式会社ゆめみ

■会社名:
株式会社ゆめみ

■ホームページ:
株式会社ゆめみホームページ

■利用製品:

  • サイボウズ デヂエ

■業種:
ソフトウェア・情報サービス業

■サーバー OS:
Linux

■管理者レベル:
専任管理者



株式会社ゆめみ

代表取締役 片岡 俊之氏
総務部 青柳 晴子氏
経営企画室広報担当 原田 恵氏

京都大学大学院に在籍する学生が集まり 2000年 1月に創立された株式会社ゆめみは、創業間もなく株式会社ゼイヴェルと提携し、携帯サイト「ガールズウォーカー」の提供を始めた。「ガールズウォーカー」は年間 700万人の会員を集める日本最大級の携帯サイトだ。
関連サイトの「ガールズショッピング」は携帯電話の『ディズニーランド』を目指し、充実したコンテンツをすべて無料で提供し、ショッピングはお土産コーナーと言う位置づけにし、顧客に楽しんでもらうことを第一に考え運営を行っている。
現在では、携帯コンテンツを提供するモバイルコンテンツ事業だけでなく、「ガールズウォーカー」で培ったノウハウを活かして事業展開を見せている。
その事業とは、携帯に関するシステム開発を企画から設計、制作、開発、運用までトータルに行っているモバイルソリューション事業、最新の技術や運用ノウハウをシステムパッケージとして販売しているモバイルプロダクト事業である。
今回は、携帯電話の急速な普及、高機能化と共に、スピード感あふれる経営で成長を続ける株式会社ゆめみでのデヂエ活用法に迫った。

導入背景

同社では、会社を創立した当初から技術者が自由に働ける環境の整備に腐心している。それを実現するためには、情報の共有手段が非常に大切となる。それ故に、同社では創業当初から情報共有の意識が高かったという。

4年ほど前から同社では、情報共有目的のシステムとして、「wiki」(※1)「WebDAV」(※2)を導入していた。これらのシステムで不足していたアクセス権や、連携の機能に関しては独自でカスタマイズし、運用を行っていた。

2年ほど前までは、情報共有の目的は前述のシステムでも達成されていた。しかし、技術系のメンバーが中心となり活動をしていた創業当初と違い、会社の規模が大きくなり、社員数も大幅に増えるにつれて徐々に問題点が浮き彫りになってきたのだった。

「wiki だと HTML 形式で出力されるので情報の見やすさがあるけど、特殊なタグを書く必要があったり、誰もが簡単に使えるというわけではなかったんです。そして、何よりも重かった(苦笑)。」

話してくれたのは代表取締役 片岡 俊之社長である。

片岡氏も語るように、特殊な技術を要するツールを利用しての情報共有にはやはり限界があったのだ。そんなとき、情報システムの管理者が「デヂエ」をインストールし、試用を始めていたのである。システム管理者から ”デヂエ をインストールしました“との連絡を受けた片岡氏は、自身でもライブラリを作成し、使い方を模索したという。

「初めは、システム管理者が必要と思うものをデヂエにまとめてみました。一番最初に作ったのが、サーバーマシンの管理ですね。サーバー名、サーバーの IP アドレス、どういう目的で、いつ購入して、誰が管理している、どういうサービスが動いているのかというサーバー情報を管理するライブラリを作りました。

デヂエは、フィールドを設定してソートや絞り込みが出来るので、的確に情報にアクセス出来たのが良かったです。wiki では、ソーティングや絞り込みが出来なかったんです。そういったフィールドごとの、設定及び検索の方法があるのはすごいメリットとして感じましたね。他にも、ちょうど出てきたコンテンツマネジメントシステムを検討しましたが、”設定の自由度が高い点“”動作の軽さ“でデヂエを選びました。」(片岡氏)

試用期間中に実際のライブラリを作成して感じたメリットと、その後の活用の広がりを感じ「デヂエ」の導入が決定された。

(※1)Web ブラウザから簡単に Web ページの発行・編集などが行なえる、Web コンテンツ管理システム。
(※2)WWW でファイルの転送に使われる HTTP を拡張し、Web ブラウザから Web サーバー上のファイルやフォルダを管理できるようにした仕様。

活用方法

デヂエ導入前のシステムで、アクセス権の設定に苦労していた同社では、人事情報のようにアクセス権を考えないといけない情報の管理と、業務効率を上げるためのワークフローとして利用しているライブラリが多い。本運用ライブラリ 50個、仮運用ライブラリ 24個と数多く運用されている中でも、特徴的なライブラリを紹介しよう。それは、『評価測定シート』ライブラリである。

評価測定シートライブラリ

同社では社員の評価は、自己評価を基準に行われている。
このライブラリでは、社員の名前を入力し、それぞれの自己評価を数値で入力すると計算式にしたがってマーケットバリューが算出される。算出される各人のマーケットバリューは、アクセス権限を持ったユーザーだけが見れるようになっている。

入力項目は以下の 11項目である。
名前、専門技能、リーダーシップ力、戦略策定力、情報収集力、提案折衝力、創造力、時間管理力、ストレスマネジメント、IT リテラシー、語学力

名前以外の評価を入力する際は、別の『評価測定判定参照』ライブラリの値を参照するようになっている。その参照方法だが、驚くことに『評価測定シート』ライブラリの登録画面に参照すべき『評価測定判定参照』ライブラリへのリンクが表示されているのである。それは、通常ルックアップ実行時にリレーション先のライブラリを参照するために利用される[参照]リンクであった。

『評価測定シート』ライブラリではリレーションの設定を、ルックアップ機能は利用せず『評価測定判定参照』ライブラリを参照させる為だけに利用しているのである。これにより、登録者は、項目入力時に必要な『評価測定判定参照』ライブラリの参照が非常にしやすくなっている。

【『評価測定判定参照』ライブラリ】
評価測定判定参照ライブラリ

同社ではデヂエを利用した約 20種類ものワークフローが運用されている。ワークフローといっても、申請を行う為のものだけでなく、業務のフローを定型化する為のものとさまざまだ。ここでは、最も活用されているワークフロー『DR:プロジェクト管理ライブラリ』を紹介する。

DR:プロジェクト管理ライブラリ

日報を提出する際に入力するプロジェクトIDを発行するためのライブラリである。プロジェクト制を採用している同社では、すべての業務をプロジェクトとして管理している。すべてのプロジェクトごとに ID を申請する必要があるため、このライブラリは非常に頻繁に利用されているという。

ここで発行されたプロジェクト ID は、日報登録の際に登録必須項目となっている。同社で開発し利用している日報システムでは、各プロジェクトの ID と作業時間を登録することで労務管理としても活用されている。

当然このライブラリにレコードが登録されると、ID 発行責任者にメール通知が届くようになっている。メーリングリストでやっていたこのような申請ワークフローは、最近ではデヂエで管理されるように変更されてきた、と片岡氏は語ってくれた。

「プロジェクトの名前・希望名とかそういった部分はメールや紙でもいいんですけど、申請内容を間違えたり、申請漏れがあったりすることもあるので、ある程度を定型化することで漏れをなくしたかったんです。また、発行したプロジェクト ID は皆で使う共有すべき情報なので、発行後に何が発行されて、どういう ID があると言うのがみんなで見れないといけない。そのように情報の共有までを考えると、デヂエのほうがいいんですよね。」(片岡氏)

デヂエを導入してしばらくは情報システムの管理者や、開発系の方がライブラリの作成をすることが多かった。しかし最近では、システム構築経験のない総務の女性が数々のライブラリを作成しているという。

その女性は、総務部 青柳 晴子氏だ。同社では、青柳氏が入社し総務の担当になった 2004年だけでも、社員数が倍以上にふくれあがっている。そんな状況の中、全社の総務業務を 1人でこなす青柳氏の仕事量は、非常に多い状況であった。そこで、入社直後に上司から操作方法を教わったデヂエで自分の業務を管理し始めたのである。

「初めに作ったのは、『総務業務依頼』ライブラリです。これは上司からデヂエの説明を口頭で教わっただけで作れました。デヂエは機能がわかりやすいので良いですね。今では、25個のライブラリを作成・管理していますが、実はまだマニュアルは見たことがないんです(笑)。」(青柳氏)

「開発の方で情報共有ツールとしてうまく使っていたので、”じゃあ自分たちも使えるのではないだろうか“と、総務部のほうでもデヂエの活用を模索したんです。今は、顧客の管理ですとか、名刺の発注、勤怠管理などを全てデヂエで行っています。

申請のための届出書類等も、PDFファイルを決まったライブラリに置いておき、各自が必要なときにそこからファイルをダウンロードして印刷しています。”デヂエを使ってペーパレス”っていうのが社内に浸透してきているんです。

それに最近では、青柳は”デヂエの達人”と呼ばれているんです(笑)。」

と、語ってくれたのは、経営企画室広報担当 原田 恵氏である。

「青柳は、さすがにルックアップとか細かい機能までは知らないですけどね。全ての機能を使っているわけではないので。でも、デヂエなら全ての機能を使わなくても業務のフローを定型化することは可能なんです。」(片岡氏)

実際に青柳氏が作成したライブラリの中には、依頼管理系のワークフローがたくさんある。このような依頼のフローをデヂエで定型化することで、青柳氏は自身の業務負担を軽減させたのだと、片岡氏は語ってくれた。

「口頭で業務を依頼されると、仕事量がオーバーフローしてしまうことや、仕事量があまりにも多すぎて混乱してしまうことがあります。さらに口頭だと、情報をまとまって受け取ることが難しいですよね。

情報がまとまっていないと依頼される側もすごく大変です。そのため、デヂエを通じて依頼内容に重要度、優先度、期限を設定することで、仕事を請ける側の負担を減らすようにしています。依頼される側も情報がまとまっているとタスク管理がしやすくなるんですよ。」(片岡氏)

導入の結果と今後の展望

新しいツールを導入するときは即断即決、ただし導入は段階的にといった、片岡氏の方針に基づき、新しいツールに積極的な上位2割のメンバーから始まったデヂエ活用の輪。今ではシステム構築の経験のない業務担当者にまで広がっている。実際の効果のほどを聞いてみた。

「今までメーリングリストを使って行っていたワークフローをデヂエで行うことで申請内容に漏れがなくなったことも大きいです。また、メーリングリストを使ってさえも形式化されていなかった業務の手順が、デヂエで定義されてきたことも大きな効果ですね。まさに、デヂエがあるから業務のワークフローが定型化されました。」(片岡氏)

「デヂエは業務形態が固まらない中でも、いろいろ試せるといった柔軟性があるので良い。また青柳のように、今までは業務の問題点を発見しても自分ではシステム化することのできなかった業務担当者が、デヂエでライブラリを作成し、業務改善を行えることは非常に大きいです。」(原田氏)

「業務に関わることを全てデヂエで管理することで、何が何処にあるか、頭の整理がつくようになりました。悩んだときも、検索機能を使えば目的の物がすぐに出てくるのが楽ですね。業務依頼は、やはり今でも口頭やメールで業務依頼が来ることはありますが、そういった場合でも自分でデヂエのライブラリに依頼内容を登録しています。それによって、依頼業務に対する漏れもなくなり、タスク管理もしやすくなりましたね。」(青柳氏)

導入当初プラン 20だったライセンスを 1年の内にプラン 60、さらに 2004年9月にはプラン無制限へと変更し、全社的な利用を進めている同社。今後、デヂエはどのように使われていくのだろうか。

「弊社では、”とにかく使ってみなさい“といった感じなんです。誰かが自分でもデヂエでライブラリを作成したいと感じたときの行動を制限しないために、無制限のライセンスに変えたんです。これからも、どんどんライブラリは増えていくと思います。

特に今後は営業系で使っていくと思います。営業では、今まで見えていた個人個人の流れがだんだんと見えなくなってきているので、誰がどのお客さんにどれだけフォーローしているのかを一括管理したいと要望が出てきています。今それをどのようにデヂエでやっていこうかと、話し合っている所です。」(原田氏)

「今までは、ワークフロー自体がまだ社内にそんなに無かったので、必要最低限のところからデヂエを活用していくという流れだったのですが、業務フローが提議されてきている時期なので、今後デヂエの利用と共にさらに定型化できると思います。そうなるとデヂエはより一層使われるのかなと思います。」(片岡氏)

最後に片岡氏にデヂエへの要望を聞かせてもらった。

「拡張してもらいたい機能はたくさんありますが、シンプルで使いやすいことがコンセプトにあるので、機能は今のままでも良いです。それよりも変に機能がついて、ユーザーインターフェースが崩れる方がイヤですね。」(片岡氏)

まさに、技術を持った方だけでなく、システム構築経験のない業務担当者もが自身でライブラリを作成している同社だからこその意見である。今後も同社では、デヂエを利用して現場が主体となった業務改善が行われていくことだろう。

システム概要

サーバー OS Linux
クライアント Windows クライアントマシン
ネットワーク 両本社はダイナミック DNS でデータセンターへとアクセスする。

システム概要図

システム概要図

製品情報

サイボウズ デヂエ

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