|
|
|||
| 株式会社ドワンゴ http://www.dwango.co.jp/ | |||
| 自作スケジューラーに代わるツールとしてサイボウズ導入 |
1997年の設立当初は、わずか4名のスタッフからスタートしたドワンゴだが、ドリームキャストが発売された99年には、社員数が倍増した。その後も、業務の柱になっているiモード向けコンテンツ開発が本格的にスタートし、社員数は一気に20〜30名に膨らんだという。それまでは、気心の知れたスタッフが10名前後で、いわば牧歌的に仕事をしていたのに対して、社内で走っているシステム開発プロジェクトの数も急増し、それに連れて若手社員が多数入社して思い思いに働くようになると、いくら自由を重んじる職場だとはいっても最低限のスケジュール管理が必要になってきた。98年入社という布施直人氏(業務部ネットワーク管理担当/写真)は、「とにかく必要に迫られて」自社内でグループウエアを作成することを検討したという。 「社員が10名だったら、そこらへんに紙のスケジュール表を張るか、ホワイトボードを置いておけば、それで終わりなんです。ところが、20〜30名になると、そうもいかない。それだけの数の人間のスケジュールを、1枚の紙に書き込むわけにもいかないじゃないですか。それで、スケジュール管理のためのソフトが必要になった。社内には外回りの多い営業もいますし、開発系のスタッフも社外からスケジュールを見たいというニーズが大きい。そこで、最初からWebベースのグループウエアを作りました」。 グループウエアといっても、当面の機能はスケジューラーだけだった。社内の開発スタッフが急場しのぎで作ったものだが、約1年間はけっこう重宝に使っていたという。ところが、社員数がさらに増えたこともあって、社内から「こんな機能が欲しい」「こういう使い勝手にして欲しい」という要望があれこれ寄せられるようになってしまった。急場しのぎのつもりだった開発スタッフも、最初はその要望に応じていたが、そのために時には、本業のシステム開発に手が回らないという妙なことにもなった。 「それはさすがにまずいんで、何か市販のソフトで良いものがないかと、調べ始めたんですよ。うちには仕事関係でいろいろなお客様が見えるんですが、そういう人に『何かいいのないですか』と聞くと、サイボウズがいいですよという人が多かった。ほかにもいくつか上がったんですが、サイボウズを推す声が一番多かったんです。また、うちの上司も『サイボウズってよく聞くよね』という反応でした。そこで、いくつか候補があった中で、最初に試験的にダウンロードしてみたのがサイボウズだったんです」。 社内のネットワーク管理を担当する一方で、サーバー関連のシステム開発、カウンセリングなども手がける布施氏だけに、サイボウズのダウンロードと設定は恐ろしく簡単だったという。 「ほかのソフトのように、ソース・コードをコンパイルする必要もないですし、非常に楽に作られているなというのが第一印象でした。もう何の抵抗もなく、ダウンロードしてから社員名を入れて設定が終わるまで、ほんの10分しかかからなかった(笑)」。 最初は、サイボウズと自作グループウエアを併用しながら試用していたが、10日間ほどたったところで、「もういいからサイボウズに切り替えようよ」という結論になった。 「現場のスタッフに何か問題ないか聞いてみたんですが、もうOK、OKという感じ。うちのように小さな会社は、決まればすぐ動く。稟議書はあるんですが、経由する人も少ないですから」。 |
| [表紙へ戻る] |
| 最もよく使われているのはミーティングの日程調整 |
| 以前の自作グループウエアに比べて、さまざまなアプりケーションが一通り揃っていることも有難かった。 「前のグループウエアの時には、文書管理を作ってくれとか、掲示板作ってくれとかの要望があった。サイボウズにはそういう機能が全部あるし、何の苦労もなく使えるじゃないですか」。 開発系のスタッフが多いだけに、サイボウズを導入する際に、布施氏は説明のたぐいを一切しなかったという。誰もがごく自然に使いこなしてしまったし、オンラインマニュアルを参照する人さえいなかった。むしろ、頼まなくてもあれこれアラ捜し(笑)までしてしまう人材が揃っているのだから、実質1週間の試用でも現場が「問題なし」と判断すれば、まさに何の問題もなく浸透したのである。 ちなみに、2001年現在のドワンゴ社員は、約70名になっている。このうち約10名は大阪開発部勤務なので、東京のオフィスに勤務するのは約60名。そのうち85%ぐらい、つまり50名前後がシステム開発系の社員である。彼らは、実際にサイボウズの『スケジュール』をどう活用しているのだろうか。布施氏が第1にあげるのは、社内ミーティングのアポイント取りである。 「例えば開発部内で、あるプロジェクトのチーフがこの日にミーティングをしたいと思えば、『スケジュール』を見てそのミーティングに必要なスタッフに、勝手に予定を入れちゃうんです。空いてればとにかくバンバン入れちゃう。上の人だろうと、別の部署だろうと、勝手に入れちゃいます。そういうことができるのが、一番いいかなと。うちの商品は1人で開発するわけではないので、納品までにはいろんなミーティングが必要になるんですよ」。 ドワンゴの業務は、例えばゲームの場合ならば、ソフトハウスなりゲームのメーカーなりから、ネットワーク部分のシステム開発の依頼が来る。ソフトそのものにネットワークの機能を作りこんでいくだけの場合もあるし、対戦の記録の保存もするサーバー側に、必要な機能をインストールしたりもする。ハードの購入まで含めて、ネットワーク全体をドワンゴが構築することもある。ひと通りのシステム開発が終われば、動作試験をして、完成品を納入という手順になる。この過程で、そのプロジェクトに関わるスタッフは、それぞれ自分の得意な部分を分担して開発を進めるのだ。 この一連の作業の中で、ミーティングは非常に重要なポイントになる。まず最初に、どういう対戦機能を盛りこんで、どう運用するかをクライアント側と打ち合わせるキックオフミーティングがある。さらに開発の節目で、どこまで進んでいるかをチェックする進捗ミーティングがあるし、途中で方向修正が必要な場合にも、そのためのミーティングがある。ゲームソフト部分の作りこみがある程度進めば、サーバー担当者を呼んでミーティング。動作試験を始める時には、試験の担当者とミーティングするし、試験の結果が思わしくなければ、当然、その原因を究明するためのミーティングが必要になる。時には、契約内容の確認のために契約担当の営業スタッフを呼ぶ場合もある。こうしたさまざまな局面で、クライアントとの打ち合わせも必要になってくる。複数のスタッフがソフトハウスに行って、その場で必要な部分を見せてもらい、打ち合わせを繰り返すケースも多い。こうして、短くて数週間、長ければ半年ほどの開発期間に、かなり頻繁にミーティングが繰り返される。そうした長短のプロジェクトが全体で100種類以上も走っているし、複数のプロジェクトを掛け持ちするスタッフも多いのだ。 |
| [表紙へ戻る] |
| その日に休みの社員にも勝手に予定を入れてメールでフォロー |
| しかも、ドワンゴの開発系スタッフは、裁量労働性という柔軟な勤務形態をとっている。 「タイムカード等はまったくない。会社には何時に来てもいいし、いつ休んでもいいけど、その代わりに納期までには仕事を終わらせろという形です。開発という仕事は、ワアーッとやっちゃう時もあれば、ボケーッとする時もある。それが必要だとされている。開発系の人間がよく言うんですが、『われわれは時間を売っているのではない、技術を売っているんだ』と。どうもそれが開発系のモットーらしくて(笑)」。 こうなると、同じ社内だといっても、誰がいつ休むかもわからないのだから、多い時には10人前後が参加するミーティングの日時を調整するだけで一苦労だ。もちろん、全員がiモードを持っているから、その場にいない社員との連絡はiモードで取りあうのだが、どこかに記録がないと、その日に誰かが欠席となった時に、問題が起こる。出席者が1人がいないだけで、その日の会議は流れて、仕切り直しになったりもするのだ。「電話で、その日OKという話になったとしても、その人間がメモするのを忘れたりすると、後で言った言わないということになったりするんです。『スケジュール』に登録してあれば、そこがはっきりします。メールで連絡を入れてもいいんですけど、そうなると今度はメールを見ていないということも考えられる。やはり、『スケジュール』が必要なんです」。 現在は、その日に休んでいるスタッフの分も勝手に『スケジュール』に予定を入れて、その後にメールなり、電話なりでフォローと入れるというスタイルが確立されている。日程が決まれば、社内に5つほどある会議室を押さえるために『施設予約』も頻繁に使う。もちろん、社外でミーティングの場合は、その場所を『スケジュール』に入れるなり、メールでフォローするなりする。サイボウズの『スケジュール』の信頼性も日々に問われているわけだが、その点についてもこれまでのところまったく問題ないという。 「深夜12時になると、その日のスケジュールを全部メールで配信するんです。サイボウズにそんな機能があればいいんですけど、残念ながらまだないので、別の形で。というのも、以前のグループウエアには、そういう機能が作ってあったんですよ。あったものがなくなるとはどういうことだ、というクレームが社内から出てきたので、また急遽、開発系の人間に頼んで、システムを作ってもらいました。サイボウズを入れて以来、グループウエア関連で苦労したのはその人間だけなんです(笑)」。 |
| [表紙へ戻る] |
| ワークフロー4で社内の申請書類もペーパーレス体制へ |
| 社内で自作グループウエアを作った時から、社外から『スケジュール』を見られることは絶対条件だった。サイボウズに切り替わってもそこは変わらない。その際、布施氏が何より気にするのはセキュリティの問題だ。 「社内のファイルサーバーには超重要なデータが入ってますから、これはセキュリティレベルSで、ポートもまったく空けていませんし、セキュリティは万全です。サイボウズのサーバーは、2番目に厳しいセキュリティのレベルAのサーバー群の中に入れてあります。バグ管理サーバーとか、そういうアプりケーションの入っているサーバーと共用です。中身は超重要というわけではありませんが、どのプロジェクトに、どういうスタッフが関わっているというのを知られると、やはりまずいんです。外部からインターネット経由でサイボウズに入る場合は、ファイヤウォールでフィルタリングをかけた上で、複数の認証手続きが必要になります。iモードからサイボウズに入る場合も、やはり同じように2重の認証手続きをへた上で入る形にしている。もちろん、一番のセキュリティは外部からアクセスできないようにすることなんですが、自宅とか外で『スケジュール』を見られないとWebベースにする意味がないですからね」。 サイボウズ自体にはセキュリティ機能はないわけだから、ドワンゴのようにコンフィデンシャルな仕事を手がけている場合は、やはりセキュリティには相当に気を使う必要がある、と布施氏は警告する。同じような考え方から、サイボウズの『文書管理』に入れてある文書は、稟議書フォーム、購入申請書フォーム、社員規則一覧といったごく普通の社内文書だけである。最近は、ワークフロー4の試用版を使って、申請をペーパーレスにするためのシステム作りもしているという。 「もう稟議書を紙で回す時代じゃないですね。ワークフローは、申請書の経路を設定できるところが便利だと思います。小さな会社だといっても、稟議書に判子をもらいに歩くのはやっぱり面倒だった。今日は部長いないや、どうしようとか。いちいちシュレッダーかけて、ああ面倒みたいな。だいたいネットワークを専門にしているのに、いまだに紙の申請書じゃ格好悪いですから(笑)。また、プロジェクト管理4を使おうという声もあがっていまして、それも試用版で検討中です」。 当初から社内の要望があった『掲示板』も、それなりに使われている。清掃日などの社内イベントを告知したり、美味しい店情報を交換したりといったごく普通の使い方だ。ただし、社内の情報交換のためには主にメーリングリストが使われているので、さほど盛り上がっている感じではない。『電子会議室』も、ポツリ、ポツリと書き込みがある程度。これは逆に言うと、いくら一部から要望があったといっても、社内のマンパワーを使ってわざわざ開発しなくて正解だったということだろう。 「うちの社員は、みんなムダが嫌いですからね。とにかくミーティングの効率が上がったのは間違いない。あと、サイボウズは見やすいという声もあがっています。自分の好きなデザインに変えられるところがいいという社員がけっこう多いんです。同時に、もう少しデザインの種類が欲しいというワガママな社員もいまして(笑)。社員リストのところに顔写真が欲しいとか。『行き先案内板』の在席、不在というのを、IPアドレスから10分に1回ぐらい監視して、自動的に切り替わるようにして欲しいとか。うちはみんな、それなりのスペックのマシンを使ってますから、少しぐらい重くても、便利で、楽しいのがいいという人が多いんですよ」。 最後は、いかにもゲーム関連の会社らしい要望が盛り沢山だった。 |
| [表紙へ戻る] |
| 導入事例 |
| 商標、著作権および法律上の注意事項について |
||||
|
||||