導入製品 サイボウズ ガルーン SaaS | ガルーンシリーズ
企業情報
■会社名:
株式会社インターネットイニシアティブ
■ホームページ:
株式会社インターネットイニシアティブホームページ
■利用サービス:
- サイボウズ ガルーン SaaS
■利用人数:
約1700名
■業種:
流通・サービス業
株式会社インターネットイニシアティブ
株式会社インターネットイニシアティブ(以下IIJ)は、1992年、日本で初めてインターネットの商用化を目的とした会社として設立されました。 以来、ネットワーク技術の分野においてイニシアティブを取り続け、日本のインターネット業界をリードしてきました。現在では、インターネット接続事業で培ったネットワーク技術をベースとして、メール、セキュリティなどのアウトソーシングサービス、ネットワーク構築からシステムインテグレーショ ン、運用に至るまで、あらゆるニーズに応えるサービスやソリューションを総合的に提供しています。
ネットワーク技術において、常に日本のインターネット業界をリードしてきたIIJでは、全社で利用していた「サイボウズ Office」から、「サイボウズ ガルーン 2 SaaS版」(以下、「ガルーン SaaS」)への乗換を行い、社内情報共有基盤の強化を図った。高い技術力を誇り、24時間365日の安心をお客様に届けているIIJにとって、SaaS型グループウェア ガルーン SaaS はどのような効果をもたらしたのだろうか。
今回、情報システム室 室長 今村 隆氏、同情報システム室 担当課長 南野 寿氏にSaaS型グループウェア ガルーン SaaS の導入を決定された経緯や効果、今後の展望などについてお話を伺った。
導入の背景 【全社標準として求められるスケーラビリティー】
「サイボウズは既に事実上の標準スケジューラーだった」
今村氏が当時を振り返りこう話した。
技術集団といわれる同社だけに、予定の公開・共有については2000年以前より社内イントラ内の個人Webページによって進められていた。その後2004年頃には事業部門のシステム運用負荷軽減を目的に、全国拠点別に運用されていたシステムを本社で集中管理する方針に変更。「サイボウズ Office」の全社利用が定着したのも、そのさなかだ。
サイボウズ導入前、予定調整は主にメールで行われることが大半で、共有はされるが調整できていないという状況であった。2001年に「サイボウズ Office 4」を導入すると、予定調整の効率性が社内から高く評価され、驚くようなスピードで利用範囲が広がり、2007年には役員のスケジューラーとしても活用されるようになった。「サイボウズ Office」はまさに全社の標準スケジューラーとして定着していたのであった。
しかし、利用規模の拡大に比例してシステムへの負荷増大が課題となり、情報システム室に求められる運用負担も高まっていた。
「会社規模が大きくなりグループウェアの利用者が700名程度となった2008年頃、出勤時間の前後はグループウェアへアクセス出来ないエラーが頻発しました。一般社員はもちろん、秘書業務にも影響を及ぼし、情報システム室へ社内からの多数のクレームが寄せられていました。もちろん情報システム室としても、ハードウェアの見直し、製品バージョンアップなど様々な対応を実施していましたが、「サイボウズ Office」製品自体が最大300名を想定されたシステムであったため、製品自体を見直すしかないとの結論を出しました。」(今村氏)
導入の決め手 【情報システム室の今後を見据えたクラウド / SaaSの活用】
では、全社標準システムを考える際、製品選定は何がポイントになったのだろうか。
「24時間/365日でサービスを提供している会社だからこそ、社内システムにも完全な可用性が求められます。情報システム室では、これまでも高いレベルで運用を実現するための体制を作ってきましたが、すべてのシステムに対してそのレベルを保つのはやはり難しいと感じていました。十分なサービスを求められるが十分な人数を情報システム部門に配置できるということではないという事実はSaaS型を選定する大きなポイントでした。」(今村氏)
SaaS型を選定することで、単にシステム運用部門が楽になるという観点ではなく、全社目線でシステムの総コストをダウンさせることを考え、まずはグループウェアをクラウド/SaaSで利用することになったのだと今村氏は話す。
製品選定では国内外のグループウェア 5製品を検討した結果、最終的にはサイボウズと海外製品との2製品で比較検討がなされていたという。
「ユーザー教育と対応がほぼゼロにできる点、過去データの移行が出来、移行にかかる期間も短期間である点がガルーン SaaS の大きな決め手でした。」(南野氏)
「製品としては、最終的に海外製品には企業、部署、チームというスコープが製品コンセプトに備わっていないので、自社の求める製品ではないという結論になりました。」(今村氏)
情報システム室 室長 今村 隆氏
情報システム室 担当課長 南野 寿氏
導入効果 【ビジネス規模に応じたスピードと柔軟性が大きな価値に】
2009年12月より「ガルーン SaaS」 の活用が始まった同社だが、製品・運用面ではどのような効果を感じているのだろうか。
「一番大きな効果はパフォーマンスが改善されたことです。ガルーン SaaS になってから、アクセス出来ないエラーはゼロになりました。IIJでは、役職が上がるほど特に打合せ・来訪などで会議室から会議室へ行き来をすることも多く、その際に次の予定がすぐに確認できないことは以前は大きな問題になっていました。」(南野氏)
「グループウェアとメールは使えて当然と思われているだけに、手間を掛けずに安心して使えるというのは嬉しいですね。また、エンドユーザーからするとユーザーインターフェースがこれまでと大きく変わらなかった点が大きな価値になったようです。」(今村氏)
また同社では、2010年4月1日に実施したグループ会社統合に先立ち、合併子会社である株式会社アイアイジェイテクノロジー、株式会社アイアイジェイフィナンシャルシステムズとのシステム統合を検討、他システムに先立ち会議室予約を統一化するべく2010年2月から急遽 700名を追加し、約1,700名で「ガルーン SaaS」利用することになったのだ。
グループ会社統合という大きなビジネスの変化にも柔軟な対応をとれたことで、クラウド/SaaSを選択したことに改めてメリットを感じていると今村氏は続ける。
「社内運用するシステムはこれまで5年先を見据えたシステム投資計画を立てていましたが、実際これだけ動きが早いと、5年も先は見えません。例えば、当社のケースと同じように、大きな経営的判断があった際にシステムのサイジングは当初想定と全く変わってしまう可能性がある。そういった意味では、なるべく必要な分を必要なときに使えるクラウドサービスを利用した方が良いと感じます。」(今村氏)
SaaS型グループウェアという選択を行うことで、システム導入時に予測できていない企業活動にも柔軟な対応することができた同社だが、社内システムについては今後どのように考えているのだろうか。
今後の展望 【働き方、場所にとらわれないユニファイドコミュニケーションの実現へ】
「今後は働き方の多様化に対応できるよう、社内システムとしてはユニファイドコミュニケーションの実現に向けての検討を進めているという。
「今は多様化する働き方をシステムでいかに支援できるかを考えています。具体的にはフリーアドレス化や在宅勤務への対応、単にコストダウンという観点だけでなく、働く人がより生産性を高められるように他社事例なども参考に検討を進めています。」(今村氏)
「現在も社内システムのリモートアクセスには対応しており、モバイルPCや携帯電話から一部の社内システムへアクセスすることは可能となっています。ガルーン SaaS も同様にモバイルPCや携帯電話からもアクセスして使っていきたいと思います。」(南野氏)
最後にサイボウズへの期待を今村氏は次のように語ってくれた。
「弊社では情報セキュリティーの課題解決および社内コミュニケーションの効率化を目的として、メールでのコミュニケーションからの脱却を目指しています。既に取り組んでいる社内Wikiや ガルーン SaaS 上でのコミュニケーションはメールに比べてはるかに効率的なコミュニケーション手段だと思います。ただ、既に色々なシステムが様々な事情で入ってしまっているのは事実なので、無理にすべてを統合するのは難しい。ガルーン SaaS には他システムと密に連携ができる軽いインターフェースをそろえてもらいたいですね。」(今村氏)
システム概要
IIJ GIO
HaaS/IaaS からSaaS メニューまで、幅広いニーズに対応したクラウドサービスであるIIIJ GIO のプラットフォーム上で「ガルーンSaaS」を運用しています。
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