導入製品 サイボウズ メールワイズ | かんたんシリーズ
企業情報
■会社名:
株式会社インフロー
■ホームページ:
株式会社インフローホームページ
■利用製品:
- サイボウズ メールワイズ
- サイボウズ デヂエ
■利用人数:
7人
■業種:
商社・その他卸売業
■サーバー OS:
Red Hat Linux
- 会社紹介
- プロローグ 70% コストダウン実現の秘訣
- 課題 どのメーラーも頭打ちだった
- 解決 顧客データと履歴を連動して
- エピローグ 確実にお客様のニーズを知るために
- システム概要
- 関連リンク
- ダウンロード
株式会社インフロー
代表取締役 田坂 正樹氏
画期的なビジネスモデルで業界の常識をくつがえし、躍進を続ける同社。そんな同社の、機械的な返答ではない丁寧で確実な対応が倍以上のスピードでできる体制とは?
プロローグ 70% コストダウン実現の秘訣
■携帯電話から冷蔵庫まで
右の写真にある緑色の板、よく目にするが名称や役割をきちんと答えられる人は少ないだろう。
この板は‘プリント基板’といって、電化製品の精密な機能を実現する半導体同士をつなげる役目を果たす。
パソコンでいうと、パソコン本体とモニターをつなげるケーブルの部分だ。携帯電話からパソコン、冷蔵庫などの家電製品まで、私たちの生活に深く関わっている部品である。株式会社インフローは、日本で初めて‘プリント基板’をインターネット販売を始め、急成長している会社だ。
■70% コスト削減を実現したビジネスモデル
同社のビジネスモデルが画期的だったことは、従来製造コストのほとんどを占めていたイニシャル費用をゼロにしたことだ。ネット販売による人件費の削減、基板仕様の標準化や海外生産による設備投資の削減などにより、今までお客様にかかっていた高いコストの是正を実現したのだ。起業した時のことを代表取締役の田坂氏はこう語る。
「通常ネット販売はショッピングカートが必要で、きちんと調査をしていないと売れ残りが出ます。‘プリント基板’はフルカスタムメイド商品で倉庫がいりません。その点がネット販売に適していると判断しました。マーケットの裾野も世の中に電化製品がある限り広いですしね」(田坂氏)
また、基板設計に必要なソフトをユーザーが無料ダウンロードできるようにしていることもユニークだ。購入したら 100万円以上するソフトにお金をかけることなく、手厚いサポート体制で利用でき、しかも購入価格が通常の 70% 以上安いとなるとニーズは高い。中小企業を中心に、今まで子会社に‘プリント基板’の製作を委託していた大企業からの引き合いも増加しているという。
課題 どのメーラーも頭打ちだった
■個人メーラーを 3回も変えた訳
ネット販売をしている同社のお客様や取引先とのやり取りは、ほとんどがメールだ。メールのコミュニケーションは、電話や直接会って話すコミュニケーションと違ってニュアンスが伝わりにくい。そのためやり取りにかなり気を使うという。事実、2002年の設立から既に 3回もメーラーを変えている。
「ヒューマンスキル的な対応ができているか、素早く的確な返答ができているか、この 2点を特に注意しています。そのため、それを実現できる仕組みをずっと探していました」(田坂氏)
最初に使ったメーラーは、メールアドレスを一元管理できるものだった。
「一番の問題は、設定が難しく管理者が必要だったことです。あと、管理者側ではメールを一元管理できるのですが、対応する関係者が互いに把握することはできませんでした。当時は対応人数が少なかったのでお互い声をかけあえば、それほど問題にはなりませんでしたが」(田坂氏)
そこで 2番目は、運用に手間がかからないメーラーに変更した。しかし、メールの量が増えるにつれ動かなくなってきたという。3番目は、運用に手間がかからず、データ量がある程度多くてもスムーズに動き検索も早いメーラーに変えた。
「その頃メール量が急激に増えて対応スタッフも 7人になっていました。その状況に対応できなかったんです。個人メーラーですから、ひとつのメールアドレスを管理するには向いていなかった。二重対応や対応漏れ、引き継ぎが大変、といった問題出てきたんです。業務も急増する中、ミスも頻発して悩みました」(田坂氏)
代表取締役 田坂 正樹氏
■個人メーラーでは難しい「共有」
それまでホームページからの問合せや、販売サイト(P板.com)からの顧客や取引先とのやり取りをスタッフ全員で把握するために同社では Bcc で互いの個人メーラーで受信していた。しかし、Bcc ではどの問合せが対応済みなのか声をかけあわないと分からない。また返答した内容の履歴を追うこともできない。そこで誰も使っていないパソコンでも個人メーラーを入れ親データとして使っていたという。
親データとしてのメーラーの使い方はこうだ。まず対応状況を全員が分かるように、自分のメーラーで返答したらそのパソコンに行って回答したメールを処理済みフォルダに移動する。それから、必ず送信履歴を把握しなければいけない海外とのやり取りは、やはりそのパソコンに行ってやり取りをする。
「正直面倒ですし、やはりタイムラグがありますから二重対応などのミスが出てしまいます。弊社の問合せは、やり取りが長く続く場合が多いのですが、案件ごとの履歴を追うこともできませんでした」(田坂氏)
そんな個人メーラーの限界に悩んでいた頃、サイボウズからの DM でメールワイズを知ったという。
解決 顧客データと履歴を連動して
■確実な対応でスピードが倍に
メールワイズを使い始めて半年、同社のユーザー数が 500社から 1,300社に増加し、現在登録しているユーザー数(顧客数)は、約 3,500人もいる。やり取りの数も急増しているが、一人一人が二重対応や対応漏れといったミスなく確実に対応できているという。
「テンプレートを使えることと、顧客データベースと連動して返答ができること、この 2点でメール返信スピードがだいぶ違いますね。導入前に比べると、倍以上の速さで回答しています」(田坂氏)
テンプレートを予め登録しておくことで、回答スピードが速くなるだけではなく、基本的な対応方針やスキルレベルを一定基準にあげることができる。また顧客情報や対応履歴といった顧客データを返答時に連動して見ることができるため、今までのように履歴検索に苦労することなく確実な対応が実現した。また各々のパソコンから Web 上の同じ画面を見て同時に対応することができるため、いちいち他のパソコンに異動する手間もなく、二重対応や対応漏れの発生もない。
▼トップ画面
→ トップ画面。受信メールの対応状況が一目で分かる。
前述したように、ヒューマンスキル的な対応と対応時間に重点をおいてコミュニケーションのレベルをあげたいと考えている田坂氏だが、メールワイズ導入後はそれが実現したという。
「基本的に必要なスキルはテンプレートを使い、フリーで自分で入力するヒューマンスキルの部分に関しては、普段からきちんと社員とコミュニケーションを取り、姿勢を伝えるようにしています」(田坂氏)
■一斉配信や電話履歴も連動
同社では、キャンペーンやサーバーメンテナンスなど、特定ユーザーへのお知らせをメールワイズの一斉配信機能を使っている。メールワイズは、予め登録している顧客データを条件で配信先を絞って送信ができる。効果的な情報配信が可能だ。
またメールだけではなくて電話履歴も合わせてメールワイズで一元管理しているという。例えば、メールで問い合わせがきたものに対し電話で対応してクローズする場合も一覧で履歴を確認できるのだ。
▼履歴画面
→メールの返信画面。返信メールではスレッド表示がされるため、案件ごとの履歴も検索の必要がない。
エピローグ 確実にお客様のニーズを知るために
これまでコストの大幅削減、無料 CAD の配布サービスなどプリント基板の利用幅を広げてきた同社では、昨年の秋から、基板設計する時間がない人のために新しく基板の設計サービスを始めた。
「通常、設計というのは変更点があるとそれだけ費用がかさばってしまいます。うちの場合、無料 CAD を配布しているので、簡単な変更に関してはお客様自身でできることがメリットです」(田坂氏)
お客様のニーズを的確につかみ、市場の可能性を確実に広げている同社、今後はメールワイズの分析機能を徹底的に利用してさらに細かいニーズを見ていきたいという。同社の今後の躍進にも期待したい。
システム概要
システム概要図
自社のメールサーバーは受信専用にし、ホスティング先のメールサーバーに自動転送している。自社とホスティングとの 2箇所でブロックをかけているため、SPAM メールはほとんどない。
関連リンク
製品情報
・プリント基板のネット販売サイト(P板.com) http://www.p-ban.com/
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株式会社インフロー様デヂエ 事例