導入製品 サイボウズ デヂエ | かんたんシリーズ

企業情報

株式会社カメラのきむら

■会社名:
株式会社カメラのきむら

■利用製品:

  • サイボウズ デヂエ
  • サイボウズ Office パック EX 4
  • サイボウズ プロジェクト管理 4

■業種:
流通・サービス

■サーバー OS:
アウトソーシングセンターに設置

■管理者レベル:
兼任管理者



株式会社カメラのきむら

蝦名 紀郎氏

関東一円で約 103店舗を構えるカメラのきむらの社内情報システムを専任で管理している蝦名 紀郎氏は、離れた店舗であっても同じタイミングで情報共有できるようにと、雑誌広告で知ったサイボウズ Office 3 をダウンロードした。本部内で試した後、全社でいけると判断した蝦名氏は2000年 3月にサイボウズ Office 3 を導入。現在約 80店舗から利用している。
「サイボウズ製品を導入する前は、紙で社内通達を作って社内便で送る、という方法で情報共有をしていました。この方法だとタイムラグがあり、コストもかかります。そこで、サイボウズ Office 3 の利用は社内通達を掲示板に載せることから始まりました。それ以来、サイボウズ製品は、当社にとって唯一の情報伝達手段です。コストパフォーマンスも非常に高いと評価しています。」と蝦名氏はサイボウズ製品との出会いについて語った。
蝦名氏がデヂエを知ったのは、サイボウズからの DBメーカーのβ版リリースのニュース通知だった。2001年 4月のことである。(DBメーカーはデヂエの前バージョン。以下、デヂエと書す。)β版公開直後にダウンロードし、試用してみたという。蝦名氏がデヂエを試そうと思ったきっかけは、年 2回有楽町で顧客を対象に行っているイベントから来ている。イベントでは、写真教室や写真展、カメラなどの限定販売を行っており、限定販売品はお客様が各店舗を通して予約する仕組みになっている。この事前予約ができるシステムを早急に、かつ低コストで実現するため、データを蓄積し WEB で共有できるものを探していたのだ、と蝦名氏は説明してくれた。
「以前は電話や FAX を使って、各店舗から本部に予約状況の確認をし、お客様に回答する、という手順になっていました。店舗だから土日も予約確認の電話はあるし、24時間の店舗もある。電話がくると、商品台帳をみて空いているかを確認するんですが、台帳は一つしかないので誰かが対応していると予約ができない。また電話がふさがっていると店舗の人は確認できない。結局お客様をお待たせしてしまうことになる。これが一番大変な問題でした。」

導入背景と決め手

年 2回のイベントでは予約期間が 1ヶ月程あるので、年に 2ヶ月間は予約確認の業務が発生し、店舗・本部側ともに大変だったという。何よりも、お客様を待たせないように回答できるようにと対策を考え、蝦名氏は、WEB 上で使えるデータベースを探していた。

「当時でも、インターネットで動かすデータベースというものはあったのですが、めちゃめちゃ高いんですね(苦笑)。当社の主たる業務が、予約を受けて商品を販売するという業務であればお金をかけてやるところなんですが、年 2回のイベント用なのでそれほどお金もかけられません。そういった時にデヂエを知り、試した後、これでいこうと判断しました。」(蝦名氏)

デヂエを使っての予約管理については、スムーズに受け入れてもらえたと、蝦名氏は言う。

「簡単に使い方のマニュアルを作り、サイボウズ Office で知らせました。でも、もともとそんなに難しいものではないじゃないですか(笑)。クリックしながら予約できますしね。」(蝦名氏)

活用方法

イベント時の予約商品リストは、紙ベースで用意し店舗に配っている。店頭では、その紙を見ながらお客様とやりとりし、 デヂエを見て空きがあれば予約するというフローになっている。その際、限定数以上の予約をできないようにしつつ、店頭から残数がいくつか確認できるように工夫を凝らしている。

例えば 10台限定であれば、商品番号・商品名・数量などの情報を CSV 入力を使って先に 10行のレコードをいれておく。予約ナンバーを入れる項目は空のままなので空きであることが分かる。全ての予約商品分のレコードを入れ終えたら、管理者以外はレコードを新規登録できないようにアクセス権を設定する。これで店舗からは、既に登録されたレコードの編集しかできなくなる。店舗からは、空きを確認し、空いていれば予約を行うことができる。
デヂエを使うことによって、本部を全く介さず、予約することが可能になったのだ。1年の内 2ヶ月間行っていた本部の雑務がすっかりなくなったのだ。

「最初はどうしても従来の仕事が変わってしまうことに対する抵抗がある人はいますが、そこは無理矢理システムを変えて、慣れていってもらいました。トータルで見たら、絶対いいに決まっています。もうこのシステムを導入して 3年目に入り、前のやり方に戻そうなんて考える人はいませんね。また何よりも、お客様を待たせることがなくなったことが一番の効果ですね。」 (蝦名氏)

イベント関連のライブラリとして、別に『1000人写真展』ライブラリがある。これは、次回のイベント時に写真展として展示する写真へのお客様からの応募を登録・管理している。こういったイベント用のライブラリは、必要がなくなった時点でレコードを一括削除し、使わないライブラリとしてみんなからは見えないフォルダ以下に保存しているという。

そのほかのお客様向けのライブラリとして『貸し出しカメラ登録』がある。カメラのきむらでは、社内に修理部門があり必要であればメーカーから部品を取り寄せ、修理を行っている。通常この修理には 2週間〜1ヶ月くらいかかる。この修理期間中にお客様がカメラを貸して欲しいという依頼があれば、貸し出している。こういった無料での貸し出しのサービスは他店ではあまりやっていないのではないだろうか。

「お客様がカメラの故障に気づく時というのは、大抵何かの行事の前のことです。たとえば、明日から旅行にいこうというときにカメラを出して、試し撮りして、初めて故障に気付くんです。だから当社に修理依頼をされるときは、お困りの時が多いんですね。そういった時にお客様が希望されれば、カメラをお貸しすることにしています。この貸し出し用のカメラは、実は店にある新品の商品なんです。というのは、貸し出し用のカメラの在庫を何台各店舗で用意しておけばいいかというのを判断するのは難しいからです。いつ修理の依頼が来るかわかりませんし、貸し出すカメラ自体が壊れていたりしたらお客様の役にたちません。そこで、店にある新品の品物を貸し出し、一回貸したものは貸し出し用としてライブラリに登録して管理しています。同じカメラを 5,6回貸し出すと、中古品として安く売るようにしています。このライブラリをみて近くの店舗に空きの貸し出しカメラがあることを確認したら、横のつながりで貸し借りもしています。ライブラリを見て、各店舗が判断しているのです。」(蝦名氏)

その他のデヂエの利用としては、各店舗でデジタルカメラ担当など各商品を担当している人は誰か、といった各担当者が一覧できる担当者指名登録ライブラリがある。これは、主に本社側のバイヤーが新商品などを仕入れたときに、誰に連絡すればいいか担当者が一覧できるように利用している。

また、POSでは管理できないデータの収集・蓄積にもデヂエを役立てている。たとえば写真を現像する機械(DPE)でどれだけミスプリントがあったのか、という情報を機械から出力し、デヂエに登録している。各店舗から収集した情報を本部側の担当者がロスの管理などに活用しているという。

他にも社内用として活用しているのが、社員旅行申し込みライブラリである。同社では、小売業ということもあって同時期に全員が社員旅行にいくことが難しく、5回に分けて旅行にいっている。どの回に参加するか、ということを各人がデヂエで申し込みしているという。

「デヂエを使う前は、紙の申込書を本部で回収し、集計し、日程の調整をしていました。一日の定員以上の申し込みがあった場合には調整が必要で、大変でした(苦笑)。結果を公開すると、同期の人と一緒にいきたいから変えてくれ、といった要望がくるので、また調整が入ります。デヂエなら、誰がどの回に参加するか、ということがみんなが一目でわかるし、同期で日付を合わすということも可能になりました。イベントの予約販売管理と同様、あらかじめレコードを入れて、編集権だけを皆に与えていますので、一日の定員を超えて申し込みがくることもありません。」(蝦名氏)

社員旅行に関しては、デヂエで行き先のアンケートをとることもあるそうだ。これらの社員旅行用のライブラリもイベント用のライブラリと同様、必要が無くなればレコードを削除し、みんなから見えないフォルダに移動している。

「皆にとって不要なライブラリがたくさんあると、どれが自分にとって重要なのかわからなくなり、デヂエを使わなくなる可能性もあります。そのため不要なライブラリは隠すようにしています。また必要な時がくればフォルダを移動するだけですから、非常に楽ですね。」(蝦名氏)

導入の結果と今後の展望

イベントの予約販売管理やカメラの貸し出し管理といった利用は、お客様に対する対応のスピードを早くすることに貢献できたと蝦名氏は言う。また各店舗に散らばっているスタッフの横のつながりにも利用できているということだ。

「イベントの予約販売などのライブラリの運用をみて、現場からこういったものもできないか、という要望がポロポロと来るようになってきました。たとえば、『成功事例の共有ライブラリ』があります。これは特定エリアの7,8店舗で、現在テスト運用しているライブラリです。この品物をこうすればうまく売れた、という成功事例のノウハウを共有したいという現場の声から始まっています。今後は、ぜひ全体的に運用していきたいライブラリです。各店舗の店長というのは、ある種孤独な業務です。現場には相談できる上司も少ないので、デヂエを使って横のつながりでうまくカバーできればと思っています。」(蝦名氏)

要望がポロポロでてきている、ということだが、こういったライブラリが欲しい、といった現場の要望は、蝦名氏に伝えやすいものなのだろうか?

「私の業務は POS レジや各店舗の PC、ネットワークの管理がメインなので、各店舗には頻繁に行っています。24時間営業の店舗もあるので夜に電話が来ることもあります。こういった意味で各店舗とのつながりは濃いほうなんですね。店舗に出向いたときに『あれこうできないですか?』とか『こういうのほしい!』という要望を受けます。私としても、現場の声を聞くことは非常に大切だと思っているのでできるだけ聞くように心がけています。当社は小売業ですから対面販売しているお店がすべてです。店舗をないがしろにしたり本部主導で動いてしまうとお客様が見えなくなってしまいますから。」(蝦名氏)

デヂエを使った今後の展開について、POS データでは見えないお客様の声を吸い上げたいのだ、と蝦名氏は語った。

「お客様との会話は、例え世間話であっても大切なものです。POS データでは、売れた結果しか見ることができません。売れなかったお客様の声は当然販売データには入らない。今後、生き残っていくためには、売れなかった声という宝に目をむけていかなければならない、と感じています。『○○無いの?』『あっちの店はこうだったよ』といったお客様の声を集めていけば、集まった情報を見れば何かが見えてくるのはないか。全体が見えてくれば、今後の経営に生かすことができると考えています。いわゆるウォンツスリップです。」(蝦名氏)

※ want slip:小売業で,販売員が顧客の要望や不満などを書き留めるための伝票・用紙。集計・分析することによって、商品開発やサービス改善の助けにする。

今後、カメラのきむらでは、『店はお客さまのためにある』という同社の根本方針に基づき、エキスパート社員の知力と若手社員の成長力を、IT を使うことによって融合させている。デヂエは、その中でノウハウなどナレッジの情報共有に役だっていくだろう。

システム概要

サーバー OS アウトソーシングセンターに設置
クライアント Windows クライアント
ネットワーク 本部と各店舗、アウトソーシングセンターは、インターネット及びインターネットVPNで結ばれている。ネットワークのインフラは、拠点によって ISDN、フレッツADSL、B フレッツを導入している。

システム概要図

システム概要図

製品情報

サイボウズ デヂエ

営業進捗やアンケート、備品管理など幅広く業務に使えるデータベース

ダウンロード 製品サイトへ

ダウンロード

株式会社カメラのきむら 導入事例 PDF (195kb)

get adobe reader

上記の文章をご覧になるには「アドビリーダー」のプラグインが必要です。