導入製品 サイボウズ デヂエ | かんたんシリーズ
企業情報
■会社名:
株式会社パシフィックアートセンター
■ホームページ:
株式会社パシフィックアートセンターホームページ
■利用製品:
- サイボウズ デヂエ
- サイボウズ Office 6 基本セット
- サイボウズ Office 6 ケータイ/ポケット
■業種:
その他
■サーバー OS:
Microsoft Windows 2000 Server
■管理者レベル:
兼任管理者
株式会社パシフィックアートセンター
営業部・企画制作室部長 並木 毅氏
株式会社パシフィックアートセンターは、1970年 4月設立の舞台装置(大道具)、照明、音響などの舞台美術制作の会社。劇場・会館・ホール・アリーナ等の舞台諸設備の運営管理、舞台装置、照明、音響の設計製作運営及び機材等のレンタルを行っている。同社のような、音響、照明、大道具の舞台美術の全セクションを持っている舞台美術関係の会社というのは、日本では数社しかない。全セクションがあるからこそ、事前の打ち合わせを綿密にし、スムーズな運営が行えるという強みがあり、その活躍の場は、古典や歌舞伎の劇場、ミュージカルからアイドルのコンサートまで、多岐にわたっている。
2000年 5月にサイボウズ製品と出会い、情報の共有化を進めている。
導入背景
株式会社パシフィックアートセンターは、社員数 450名。その内、約 400名が技術職である。スタッフは、日本各地、時には海外公演まで赴き、良い舞台、良いコンサート作りに一役を買っている。しかし、社員の約 90%が技術職であり、離れて仕事をする社員達の情報共有というのが悩みの種でもあった。
社員の約 90%が技術職ということは、現場での作業が主となり、机の前にいる時間は少ない。効率よく情報共有、特にスケジュールを共有するのに何かいい方法はないかと考え、営業部・企画制作室部長の並木毅氏をはじめとするチームがグループウェアの導入を検討したのが 2000年のことだった。
「グループウェアを導入する際には、ロータスノーツ や Exchange も検討しましたが、当時はインフラ構築も高額であり、クライアントライセンスがかかるため、コスト的にあわないと判断しました。ちょうどその頃、展示会で サイボウズ Office 3 を見たんです。他の Web グループウェアと見比べて、よく出来ているなと思って導入したのです。その頃は、利用していた社員が 50人くらいだったので、サーバーもデスクトップパソコンを流用していました。」(並木氏)
はじめは本社と本社以外からダイアルアップでアクセスできる人の数人で、テスト運用をしていたが、全員じゃないとスケジュールを管理する意味がないと感じて、全体での運用に切り替えたそうだ。その後、サイボウズのホームページを見て「DB メーカー」(デヂエの前バージョン)を知り、「DB メーカー」のホームページで公開していた、同社の協力会社である株式会社トゥ・ミックス様の活用例(機材設置のノウハウをデータベース化し Web 上で情報共有)を見て興味を持ったという。それまでファイルメーカーのサーバー版で運用していた、業務で利用する書類のテンプレートや各事業所のスケジュールをもっと簡単に Web で共有化することを考え、導入に至った。
活用方法
株式会社パシフィックアートセンターでのデヂエの運用は、システム管理者がIT推進室(並木様他1名、兼務)のみ、ライブラリ管理者はIT推進室とそれに付随するメンバーで行われている。
社員よりライブラリ作成の要望が上がり、ライブラリを設計することもあるという。
ライブラリ管理者は、みな高度なデータベースソフトは未経験であるが、簡単に利用できているということだ。
「フォルダを、業務情報、営業情報、技術情報、委員会・部会情報、福利厚生、IT情報に分けて運用を行っています。業務情報フォルダは、定型業務に関わるものを管理しています。例えば『営業ジョブナンバー管理』。簡単にいうと、仕事の Jobナンバーを管理しているライブラリです。営業担当者が仕事を受注したときに営業伺書を回し、経理部門でJob ナンバーを登録。支払い申請や必要経費などの申請の際には、この Jobナンバーが必要となります。ライブラリは、Job ナンバー、担当者、催物名、公演場所、クライアント名、最終日、請求書を出したかのチェック、入金確認といったフィールドでできています。経理部門で請求書を発行した後や入金を確認した後にデヂエにチェックを入れ、ステータスがわかるようにしています。」(並木氏)
『PAC(Pacific Art Center の略) MAP』というライブラリには、各劇場や会館、ホールなど、現場の詳細(PDFファイル)、地図(PDFファイル)、住所、電話など情報をひとまとめにしている。
「こういったものは、以前は サイボウズ Office の文書管理でやっていたんですが、好きな項目を作れないなど自由度がなかったので、デヂエに移行したんです。急にあそこに現場にいってくれ、ということもあるから、デヂエだと素早く検索して使えて非常に便利です。」(並木氏)
他には、『定型業務書式』や『規定一覧』がある。定型業務書式では、営業報告書のフォーマットから、個人用出勤簿、出張届、書類の流れの説明書きなど多くの書式が保存されている。こういった書式は、以前は改訂の度に FAX で情報共有されることが多かったのだが、常にデヂエに最新のものを保存することで紙の利用を減らし、必要な時にダウンロードして利用するようにしている。
一方、営業情報フォルダには、事業本部ごとのスケジュールを入れている。劇場名を 1 レコードにし、担当者、公演名や主役、初日や千秋楽の日付、公演日程表の画像、公演チラシ画像を登録している。これでいつ誰がどこで作業しているのかがわかるのだ。
「以前は、こういったスケジュールは管理していなかったんです(苦笑)。やっていたとしたら、チラシを社内に貼っていたレベルでした。地方にいる人には、FAX で知らせていました。
歌舞伎などは、3ヶ月くらい全国をまわるスタッフもいます。バス移動で、朝、設営をして、夜、撤去という感じです。このように外にいるスタッフが圧倒的に多いので、デヂエを携帯電話で見れるようにという要望が実は多いんですよ。」(並木氏)
技術情報フォルダには、音響で使う機材や照明で使う機材の情報や在庫数を管理している。以前は、ファイルメーカーで管理していたが、デヂエだとファイルメーカーより Web 化するのが非常に簡単ということでデヂエに移行したということだ。
他にはそれぞれのセクション毎に集まって行う部会などの議事録の管理、福利厚生施設の案内、健保からのお知らせなどの情報も デヂエで共有している。福利厚生施設は、以前は FAX で情報を送っていたが、デヂエにしてからは一切 FAX を使っていないという。「サイボウズ Office」の掲示板に施設のお知らせを書いて、デヂエのライブラリの URL を記載し、リンクさせるなど運用を工夫している。
導入の結果と今後の展望
デヂエを導入したことによって、紙の節約、FAX や電話の通信コストの節約ができた、と並木氏は語る。また本業のかたわらに簡単にライブラリを作って、公開できる、というところがいいと評価をいただいた。
「サイボウズ Office、デヂエを使うことによって、リアルタイムで社員の動きがわかるようになりました。本社だけじゃなくて、社員同士でわかるようになったんです。また、どこにいるスタッフでも、機材の在庫情報を知ることができたり、議事録を見たり、最新の書式をダウンロードできたりするのがいいですね。今は、本業が忙しくて情報を提供する閲覧型のライブラリが多いのですが、今後はメール通知やリレーションなどの機能も使いこなして、もっと便利にしていきたいです。」(並木氏)
「将来的には、もっと難しい込み入った使い方もしたいと思っています。スタッフのスケジュールなどもデヂエ で管理したいと思っています。というのは、スタッフのスケジュールは、その人自身が組まないことが多いのです。シフトを決める人間が、今は Excel でやっていますが、変更があることが多いので修正が大変なんです。まあ今は1人でやっているのでそんなに切迫はしていないんですが(笑)。レコードを日にちにして、項目に人の名前をいれればできるかなと思っていますが、一覧性が悪いかもしれないなと、いろいろ思っているところです。」(並木氏)
あとは、現在はやる人がいなくて難しいのだが、株式会社トゥ・ミックス様のように、設備の設営方法などのノウハウも溜めたい、ということだった。まだまだデヂエの可能性をわかりきれていないので、ホームページで紹介されている他社さんの事例を参考に、いろいろと挑戦していきたい、と並木氏は語ってくれた。技術職ならではノウハウがデヂエに蓄積される日も、そう遠くはないだろう。
システム概要
関連リンク
製品情報
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