導入製品 サイボウズ ガルーン 2 | ガルーンシリーズ

企業情報

国立大学法人 富山大学附属病院 外観写真

■会社名:
国立大学法人 富山大学附属病院

■ホームページ:
国立大学法人 富山大学附属病院 ホームページ

■利用製品:

  • サイボウズ ガルーン 2

■利用人数:
1500名

■業種:
病院・医療施設

国立大学法人 富山大学附属病院

経営企画情報部 部長 医学博士
中川 肇 氏

電子カルテとグループウェアの相乗効果で、病院経営と医療サービスの両立を実現
設立から30周年を迎える国立大学法人 富山大学附属病院(以下、富山大学附属病院)では、「病める方の立場に立って、ご本人の意思を尊重し、安全かつ良質で高度な医療を提供する。」という基本理念を掲げ、特定機能病院として高度かつ先進的な医療を提供している。
医療分野におけるIT化も積極的に推進しており、国立大学法人化を控えた2004年1月には、富士通株式会社と共同で開発した電子カルテシステムとグループウェア「サイボウズ ガルーン」を導入。2009年1月には「新電子カルテシステム」のサブシステムとして「サイボウズ ガルーン」のバージョンアップ版と、2期目にあたる電子カルテをリリースした。
2004年4月の国立大学法人化後、大学附属病院では従来の診療・教育・研究機能に加え、新たに経営視点の運営が求められている。加えて、少子高齢化を背景とした医療費抑制基調でマネジメント視点は一層重要視されていると言えるだろう。
このような社会環境の変化の中、富山大学附属病院におけるグループウェア導入は院内環境にどのような変化をもたらしたのだろうか。今回、グループウェア活用を通しての病院管理と運営の効果、今後の展望などを中心に、経営企画情報部 部長 医学博士の中川 肇氏にお話を伺った。

導入の背景 院内システムの普及率向上を目指す

2004年1月、法人化を控えた富山大学附属病院では、既存システムから新たなシステムへの大幅な切り替えを行う。電子カルテの本格導入、そして既存のグループウェアから「ガルーン」への乗換えである。このリプレースでは、新たな院内システムにより情報集約を促進し、活用頻度をより高めたいという狙いがあった。

「まだまだグループウェアに対する認知度が低く、院内のコミュニケーションをより促進するという本来の目的を考えた時、ユーザー視点に立ったシステムを再検討する必要があると考えました。」(中川氏)

経営企画情報部 部長 医学博士 中川 肇氏

経営企画情報部 部長 医学博士
中川 肇氏

導入の決め手 幅広い職種で使いこなせるユーザーフレンドリーな設計

新たなグループウェア検討の段階では、ユーザー側が簡単に使いこなせる操作性を重視。導入する電子カルテとも親和性の高い「ガルーン」を検討した。

「決め手はユーザー視点の使い勝手でした。院内は多くの部門で成り立っており、医師・ナース・メディカルスタッフ・事務職員など幅広い職種のユーザーが利用します。だからこそ、誰もが使いこなせるユーザーフレンドリーな設計に魅力を感じました。」(中川氏)

電子カルテとあわせ2004年1月に「ガルーン」を導入した富山大学附属病院。5年後の2009年1月には電子カルテ更新と合わせてバージョンアップ版「ガルーン 2」を導入した。この時は既存データの移行にも注目したという。

「扱いやすさだけでなく、これまでのデータをすべて移行し生かせる点にも魅力を感じました。また、これまで使い勝手等で指摘されたことが改善できるために、バージョンアップ版を導入することにしました。」(中川氏)

導入効果 経営情報に対する意識を高め、病床稼動の効率化を実現

富山大学附属病院では2004年の電子カルテ導入以降、ネットワーク構成を院内イントラネットのみの、院内利用に限定している。結果的にインターネットにアクセス不可能なスタッフ間の情報のやりとりはグループウェアで行われ、情報交換も活発化したという。具体的にはどのような効果をもたらしているのだろうか。

院内のユーザーが日々欠かさず確認するというサイボウズのポータル画面では、その日の外来予定患者数や病床利用率が一目で確認できる仕組みになっている。これらの指標は外来収入、入院収入という病院経営に直結する重要な数値でもある。リアルタイムな実績を把握する仕組みは、院内全体での経営に対する意識を高める効果にもつながっている。

また利用アプリケーションもユーザーがイメージしやすい業務に沿った名称に変更し、頻度の高い機能に絞って運用している。主な用途は院内諸届けや院内通達事項で、手続きに関するフォーマットを「ガルーン 2」に集約することで、従来の紙ベースからペーパーレス化を促す効果も見られるという。さらに、ナースを中心に重要なエクセルやワードのファイルを管理することでファイルサーバー的な役割も果たしている。

「「ガルーン 2」の活用が進むにつれ、ユーザー全体の意識として電子化に協力的になったことも大きな効果だと実感しています。」(中川氏)

電子カルテと併せての活用も頻繁だという。中でも最も活用度が高く、ユーザーからの支持率が高いのは空床数とその病棟をリアルタイムに共有する病床運用だ。

院内の空床状況は電子カルテの病棟一覧機能からも照会可能だが、入院予定のベッドである場合、またICUからの帰室のための準備したベッドである場合など、細かな情報把握については難しい状況であったという。そこで、看護部担当者が一日3回「ガルーン 2」の掲示板より、実際使用可能な空床と病棟を告知し、その空床が埋まれば当該病棟の担当者(師長)が「ガルーン2」に即時に反映させる運用を定めることで、院内全体でリアルタイムに空床情報を把握できる体制を実現した。

「これまでの空床確認は電話確認等で行うために調整に手間がかかることが多かったのですが、「ガルーン 2」を利用することで、業務の中断が短縮化され円滑な病床運営が可能になりました。」(中川氏)

この他、人工呼吸器や看護研修ビデオ等、院内共有で使用する医療機器や物品の管理においても活用されているという。タイムリーな空床状況報告を含め、確認・連絡の手間を省くことは、本来の業務である診療・看護業務へ集中する環境の支援にもつながっている。

今後の展望 幅広い職種間での相互コミュニケーションの促進

当初の目標であった院内グループウェアの普及率は大きく向上し、病床稼動の効率化にもつながったという富山大学附属病院。今後は幅広い職種間での双方向なコミュニケーションをより促進していきたいという。

「現状利用頻度が高いのはナースと事務職員です。多忙な医師にももっと利用して欲しいのですが、閲覧に留まっていることが多い状況です。幅広い職種のユーザーが、より便利に使いこなせる環境と、相互に情報交換できるような工夫が今後も必要だと感じています。」(中川氏)

その試みのひとつとして、2009年1月より「ガルーン 2」をフロントエンドに採用したという。以前は電子カルテにログイン後、リンク先からグループウェアを開くというフローであったが、まずグループウェアへログインする運用に変更。利用頻度の高い事務職員の手間を軽減し、院内利用を一層促進したい考えだ。院内FAQなど気軽にコミュニケーション取れる仕組みも、「ガルーン 2」を活用して進めたいという。

最後にサイボウズへの要望を伺った。

「情報共有ツールの次の目的として、情報の整理をより促すような機能があるといいですね。重要度別にランキングをつけたり、重要情報を未確認のユーザーへ督促したりできれば、業務の優先順位をより明確にできる効果があるのではないかと思います。医療現場でもグループウェアはもっと活用できるはずです。」(中川氏)

高度な医療サービスと病院経営との両立を実現する富山大学附属病院。電子カルテとグループウェアの相乗効果でさらなる合理化を図ることになりそうだ。

システム概要

動作環境

サーバー OS Red Hat Enterprise Linux 4
CPU Intel Xeon プロセッサー X5460
3.16GHz/12MB/4コア ×1
メモリ 4GB
HDD 147GB×8(RAID0+1およびRAID1)

関連リンク

製品情報

サイボウズ ガルーン 2

高いスケーラビリティと使いやすさを両立。経営のPDCAサイクルを加速するエンタープライズ グループウェア

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