導入製品 サイボウズ Office 6 | かんたんシリーズ

株式会社安心ダイヤル

企画本部システム部部長 宗政 尚一郎氏
企画本部システム部システム課課長 藤森 比呂志氏
企画本部システム部システム課主任 橋 綾子氏
企画本部システム部システム課 島村 秀樹氏

電子メールもごく一部の社員のみ配布している状況から、サイボウズ導入とあわせ本格的な社内の情報システムを構築。大事な顧客情報が外部に漏れることのない運用を維持しながらも、楽しく利用を促進してもらうために奮闘中!

24時間緊急対応可能なコールセンター
顧客からのコールセンターを自社に持たず、アウトソーシングしている企業は少なくない。安心ダイヤルは、他社のコールセンター部門を引き受ける専門会社である。同社の強みは、365日24時間対応サービスだ。もともと自動車保険のコールセンターから出発したこともあり、緊急時の対応も強い。
「交通事故が起こったときはお客様もパニックになっていることが多いのです。そのときオペレータが上手に対応すれば、冷静になっていただき、レッカー車を呼ぶなど適切な対処ができます。当社には、自動車の整備免許を持つ者も多いので、ケースによっては修理業者を呼ばなくても、電話の指示で緊急処置をしていただき、その場を解決したこともあります」(企画本部システム部部長 宗政 尚一郎氏)
今では、さまざまな業種に拡大し、自動車保険以外にも医療、住宅、旅行など 200 を超える会社から委託を受けている。

導入前の状況 〜他社のグループウェアを導入して機能せず

実は同社では「サイボウズ」の前に、他社のグループウェアを導入していた。2001年 8月、就業システムを導入するためにパソコンを購入したときに、あわせてグループウェアも組み込んだのである。
しかし、その稼動状況はさみしいものだった。パソコンも部長、課長に割り当てられた程度の台数しかなく、電子メールも 20 くらいのアドレスを付与された部長と一部の課長だけが使っているのが実状だった。

「とても使っているとはいえない状況でした。パソコンの台数も少なく、一部で掲示板を利用していただけです」(企画本部システム部システム課 島村 秀樹氏)

「当時は不便すぎて、なにが不便かわからなかったくらいです」(企画本部システム部システム課 橋 綾子氏)

その状況が大きく転換したのが 2001年だった。当初は自動車保険会社のコールセンターとしてスタートした同社だが、さまざまな業種に広げていく方針が打ち出され、多岐にわたるクライアントと付き合っていくためにも本格的な社内の情報システムが必要という声が上がってきたのである。

企画本部システム部システム課 島村 秀樹氏

企画本部システム部システム課 島村 秀樹氏

導入の決め手 〜自分達で管理できてコストも安い

新しい社内情報システムについては、ふたつの方法が考えられた。既存のグループウェアを改良する方法と、新しく使いやすい別のグループウェアを導入しなおす方法だ。その候補として上がったのが「サイボウズ Office 6」の前身「サイボウズ AG」だった。広告や雑誌などで「サイボウズ」の製品が「顧客満足度ナンバー 1」を受賞していたことが選択のポイントとなった。

同社ではさっそくお試し版を使ってみた。

「それまで使っていたグループウェアは、入れるだけでは機能が少なくて、細かく作り込む必要があったので、業者にすべてお任せしていました。ライセンスも 1ユーザー追加するたびにかかるので、コストも高くなります。その点『サイボウズ』は設定が非常に分かりやすいので、導入してすぐに使え、自分達で運用管理ができます。ランニングコストも安く済みます」(企画本部システム部システム課 藤森 比呂志氏)

長期的に見れば、既存のグループウェアを改良するよりも、新しく「サイボウズ」を導入するほうが安く済み、管理も楽になるという判断が下された。そして、2002年 12月に「サイボウズ AG」が導入されることになった。

素人でも管理しやすいのですぐに慣れました。各設定は画面を見るだけで、すぐにわかりました。アカウントもただ入力するだけで、同時にメールアカウントの設定もできるので手間もかかりません。こんなに使い易いならと導入を賛成しました」(島村氏)

企画本部システム部システム課課長 藤森 比呂志氏

企画本部システム部システム課課長 藤森 比呂志氏

導入教育 〜講習会を開いてからみんな使い始めた

「サイボウズ」を導入したものの、当初は使用する社員は少なかった。パソコンそのものに詳しくない社員が多かったため、「サイボウズ」を起動すらしなかったのである。どんなに使いやすいツールでも使わなければその良さを実感できない。特にそれまでのパソコンはほとんど「就業システム」専用として使われていたので、情報共有のためにパソコンを使うという考えがわからなかったようだ。

「そこで講習会を開き、社内メールやスケジュールの使い方を具体的に説明しました。その結果、パソコン自体の敷居が低くなり、それまで触ろうともしなかった社員が安心してログインするようになりました」(島村氏)

この講習会から本格的な利用が始まった。

企画本部システム部部長 宗政 尚一郎氏

企画本部システム部部長 宗政 尚一郎氏

導入効果 〜確実に情報が伝達される安心

実際に使われ始めると「サイボウズ」の導入効果は大きかった。
例えば同社は 365日 24時間体制で稼動しているので、交代しながら勤務しているのだが、シフト制を敷いていると情報の伝達が難しい。伝達事項があったとしても伝えるべき相手がいる保証はない。その結果、連絡漏れもしばしば起こっていた。
社内メールを使えば、相手の勤務が夜であっても関係なく、送ることができる。しかも、相手が読んだかも確認可能だ。これで連絡漏れを心配する必要がなくなった。
そのため、これまでメールアドレスを持っていなかった社員が特に喜んでいる。

「外部の業者とのやり取りもスムーズになりました」(橋氏)

日常的にも社員間で「サイボウズを見ろ」「その情報、サイボウズに出して」という声が聞こえるようになった。また、会議の際も、事前にレジメを「サイボウズ」で公開しその場では配らない、議事録も「サイボウズ」に記録するというように、仕事のスタイルに変化も起こった。

「今では『サイボウズ』を使わないと社内の情報にアクセスできない状態です」(藤森氏)

企画本部システム部システム課主任 橋 綾子氏

企画本部システム部システム課主任 橋 綾子氏

活用方法 1「メール」 〜各自が主体的に情報を活用できる

以前は外部とやり取りできるメールアドレスは部にひとつ割り当てられている程度で、それを部のスタッフ全員で共有している状況だった。これでは活発に利用されるはずもなく、外部とのやりとりはもっぱら電話やFAXが使われていた。それが「サイボウズ」を 導入してから、必要な社員全員にメールアドレスを配布することができた。
その結果、クライアント、社外の業者(メンテナンスの会社、PBX(電話交換機)の業者、レッカー業者など)との連絡はメールが中心になっている。

「以前はメールアドレスを部長、課長しかもっていなくて、それ以外は何の情報も得られないという不満の声がありました。いまは自分のメールアドレスがあるので、各自が主体的にやり取りできます。それにメールは履歴が残るので、内容によってはその履歴を見て、再び投げかけることもできます。電話だとメモを残さない限り記憶が頼り。でも記憶だけだと曖昧になります」(橋氏)

活用方法 2「社内メール」「掲示板」 〜社内の連絡網を新構築

コールセンターを委託されている同社では、他社の情報も入ってくるので情報漏洩には厳しく目を光らせている。そこで業務上外部と交渉する必要のないスタッフには、社内メールや掲示板で連絡を取り合っている。社内メールや掲示板は、「サイボウズ」ユーザー だけが利用できるしくみで、登録していないものはアクセスできない。

「クライアント様とのやり取りは営業部が窓口になって行います。その結果決まったことは、社内メールや掲示板で関係部署に流しています」(藤森氏)

以前は、電話やFAXを活用したり、回覧板を回したり、壁の掲示板で告知したりとさまざまな方法で連絡していたが、「サイボウズ」に一本化することで効率が上がっただけでなく、ペーパーレス化も進んだ。

活用方法 3「設備予約」 〜会議室予約の専任担当者が不要に

以前は、会議室の予約のための管理者がいた。だが、24時間働いている会社なので、担当者がいない時間帯もあった。

「その担当が捕まらなかったときは、別の人が予約をすることもありました。そのとき間違えて予約を入れて問題になることもありました」(橋氏)

現在では「サイボウズ」の設備予約の機能で、会議室の予約ができるようになった。

予約が入れやすくなったので、会議室がすぐに満室になります。グループウェアですから本来はネットワーク上で意見を交換するのが筋なのかもしれませんが(笑)」(藤森氏)

会議室を予約する際、出席者のスケジュールにもその予定が書き込まれる仕組みになっている。同社では誰でも他人の予定を入力してかまわないルールになっている。ただし、本人の了解を得ないで、既に入っている他人の予定を変更するのは禁止だ。

▼設備予約画面
設備予約画面

活用方法 4「ファイル管理」 〜常に最新の書式で文書を提出

総務、経理に関する帳票類が「サイボウズ」のファイル管理に保存されるようになった。以前は、紙の書類を大量に印刷して各部署に配って、利用していた。そのため書式が古くなっても用紙がなくなるまでは使っていたのである。

「今は、書くときに『ファイル管理』にある書類を印刷して使っています。ですから、常に最新版の書式で提出できます。総務や経理からも最新版でないと駄目ですよと受け付けてもらえません」(島村氏)

▼ファイル管理(総務部人事課)画面
ファイル管理(総務部人事課)画面

活用促進の工夫 〜物語形式で「サイボウズ」の使い方を紹介

同社では「サイボウズ」の利用をさらに推進するために、プロジェクトチームを作った。そこで月 2回のアイディア会議を開き、さまざまな工夫をあみ出している。

同社の業務は他社の情報を扱っているため、間違って大事な顧客情報が外部に漏れることのないように、細かい運用ルールが定められている。
だが、あまり禁止事項ばかり厳しく決めていると、使いにくくなってしまう。そこで同社では情報漏洩につながらないところではルールも緩やかにしてきた。例えば、他人のスケジュールに予定を書き込むことも許されている。実際、一度社長のスケジュールに一般社員が予定を入力したこともあったという。そのときは、社長本人もかなり驚いたそうだが、その場に居合わせた専務が「そういうルールになっているから」と話して、問題にされなかったという、今では笑い話に なっている事件もあったそうだ。

同社の工夫のなかでもユニークなのは、「サイボウズお役立ち情報」だ。これは、同社で起こった実際の出来事を元に「サイボウズ」の使い方を紹介する物語形式の読み物である。そこには本物の社員も仮名で登場するので、社内の注目度も高い。

また、「サイボウズ」にログインすると「安心ダイヤル・サイボウズ三則」という心構えが表示される仕組みも作った。そこには

1) 一日一回必ずログイン
 2) 決まった予定は必ず登録
 3) 標題ひとつ内容ひとつで読みやすく

と書かれている。こうして、利用する上でのルールや注意事項をユーザーに促しているのである。

▼トップ画面で三原則を表示
トップ画面で三原則を表示

今後の展望 〜「ワークフロー」でさらに業務の効率化

パソコンの台数も足りないところから始めたにも関わらず急速に浸透した同社の IT システムだが、課題も残っている。例えば積極的に活用している部署のある半面、それほど使われていない部署もあることだ。そこで多くの部署で利用しやすくするためにルールを 見直して簡素化しようと検討している。最近は役員の間でも「サイボウズ」を使った情報システムの便利さ、業務の効率化のメリットが認知されてきた。本格的 に全社に浸透するためのベースはできあがったといえるだろう。

そして、さらに全部署への浸透を推し進めるため、最近使い始めた機能にオプションの「ワークフロー」がある。「ワークフロー」はネットワーク上で申請書類を関係部署に順番に流すしくみだ。

「掲示板はいくつかあり、一般の掲示板は誰でも書き込めますが、重要な通達掲示板には承認を得たものしか公開できないようにしました。その申請に『ワークフロー』を使っています。また、『サイボウズ』のアカウント情報を変更する申請も『ワークフロー』で受付を開始しました(紙ベースでの受付廃止も検討中)」(島村氏)

このように必ず使わないといけないルールを設けることで利用効率を上げ、情報共有を推進していこうというねらいだ。もちろん、「ワークフロー」を導入することは業務改善につながる。さまざまな申請文書を効率よく担当部署に回せるし、途中で紛失することもないからだ。現在のところ、掲示板掲載やアカウント変更の申請など限られているが、ISOへの利用など「ワークフロー」にかかる期待は大きい。今後の新しい展開が楽しみである。

コールセンターの様子

システム概要

ネットワーク 沖縄、所沢のコールセンターで「サイボウズ Office 6」が導入されている。インターネットとはファイヤーウォールを使って、セキュリティは確保されており、外部とのメールやインターネット接続は決められたユーザーしかアクセスできないように制限している。

システム概要図

システム概要図

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製品情報

サイボウズ Office

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