導入製品 サイボウズ デヂエ | かんたんシリーズ

企業情報

株式会社石本建築事務所

■会社名:
株式会社石本建築事務所

■利用製品:

  • サイボウズ デヂエ
  • サイボウズ Office 6 基本セット
  • サイボウズ Office 6 プロジェクト
  • サイボウズ Office 6 リモートサービス
  • サイボウズ Office 6 ケータイ/ポケット

■業種:
建設業

■サーバー OS:
Windows Server 2003

■管理者レベル:
専任管理者



株式会社石本建築事務所

業務部部長 上野 勝氏

日本の近代建築運動の先駆けとなった分離派建築会 ※ の主導的メンバーであった石本喜久治が 1927年に設立した石本建築事務所は、社会のニーズ・変化に的確に応えると同時に先を見越した提案・活動を展開し、建築・都市・文化の創造や人材の育成、建築生産システムの変革をリードしてきた。
そして、その一つひとつの積み重ねにより、時代、時代において大きな信頼と高い評価を獲得してきた株式会社石本建築事務所。1998年にはイタリアミラノ市のミラノ工科大学キャンパスの国際設計コンペで最優秀賞を受賞するなど、国内のみならず海外へも活躍の場を広げている。
今回は、株式会社石本建築事務所で活躍する「サイボウズ デヂエ」の活用に迫った。
※分離派建築会:東京帝国大学建築学科の同期生 6名が 1920年に結成したグループ。歴史主義(過去の建築様式を適用する立面の構成法)を否定し、模倣によらない新しい建築の必要性を説いた。「芸術としての建築」を標語に展覧会を主催したが、1928年頃には活動を休止。分離派のデザインは初期が表現主義で、やがて近代主義に変わったといわれている。

導入背景と決め手

株式会社石本建築事務所 企画部 情報管理室では、1999年より同社の情報システム再構築に取り組み、その一環として 1999年に サイボウズ Office を導入、2001年にはサイボウズ デヂエを導入している。

「元々、Notes を使っていてサイボウズ Officeに移行したんです。Notes の良さもありましたが、クライアントライセンスの問題や維持管理コストの問題等がありまして。また、社内のネットワークのプロトコルもいろいろなものを使用していたので TCP/IP に一本化して、Web ブラウザを中心に情報共有していきたいという思いがありました。Notes では会議室予約と Notes メールの利用がほとんどだったんです。それで Notes メールに関しては、インターネットメールに切り替えました。会議室予約に関しては、どうしたら良いか悩みましたね。

今更、紙のノートかなにかでやる訳にもいきませんし(笑)。正直、会議室予約をやるだけのためにサイボウズ Office を導入するのも抵抗があったんですけど、最終的にはこれでいいか、で導入しました(笑)。ただ、施設予約だけで導入したわりには、自然と他の機能も使い出しましたね。」

そして、2001年サイボウズ デヂエの登場である。

石本建築事務所では、社内のあらゆる情報の管理を効率よく、低コストで行うために様々な方法を実践してきた。汎用コンピュータによる情報管理、これをパソコン化して Oracle、Access や Excel による情報管理・・・そしてサイボウズ デヂエへと行き着いた。

「汎用コンピュータでは、当社で行った業務の実績等をデータベース化したり原価管理をしていたのですが、保守管理コストの面や運用管理の問題があってそれらをダウンサイジングしたかったのです。そこで汎用コンピュータのデータをパソコンへ移行し、Oracle や Access を使った Web データベースを外注開発しました。ただ、この方法では問題がありまして、運用しながら改善したくても、外部に委託しているという点でなかなか小回りがきかなかったのです。当たり前ですが(笑)。

それと、元々の方針として、できるだけシステム開発をせずに市販のものを活用するというのがありました。ただ、データベースという性質上、最低限のカスタマイズは必要となりますが・・・。出来合のソフトを活用しつつ、運用しながら改善する方法がないものかと悩んでいる時に、DBメーカー (デヂエの前バージョン) の事を知ったのです。工夫と割り切り次第では、DBメーカーでやりたいことが出来そうだなと直感的に思いました。」

「Oracle や Access を使った Web データベースは、最初に検索画面が表示されるというよくある形でした。データベースに慣れていないユーザーが多かったため、パソコン化して広く利用できる環境を構築したものの、あまり活用されなかったようです。

デヂエであれば、まずデータが一覧で表示されるので、Excel 等に慣れ親しんだユーザーにとって取っ付きやすいインターフェースだと思いました。」

「それとデヂエ導入前まで Excel のファイルそのものを、ファイルサーバーにおいてデータ共有している、というのが結構あったんですね。Excel のデータをみんなで利用しあうというのは手軽ですけども、会社の情報共有の仕方としてはあまり良くないですよね。更新管理が難しかったり、データ取り扱い上の事故の可能性もあります。作った人の感覚にも依存しがちですし、なによりデータが探しにくいですよね。」

総合的に見て、これら様々な問題点を、デヂエであれば解決できると直感的に感じたということだ。

Oracle や Access を使った Web データベースからデヂエへの移行は簡単に行えたのだろうか?

「移行する前にきちんとライブラリ設計をしましたね。フィールド構成とか、設定内容等のドキュメントを作成してからライブラリを構築しました。いくら簡単だとはいえ、きっちり設計してからでないと最適なライブラリはできないと考えていましたから。それと作った人しか分からないというのは、絶対に避けたいことでもありました。」

「ただ、ライブラリ自体を作った後のデータ移行は、システムにあまり詳しくないスタッフが担当したのですが、思ったより簡単にできましたね。」

ライブラリの作成、情報の登録は全て情報管理室で行っているそうだ。これは情報の信頼性をあげるためだという。

「ライブラリの作成、情報の登録は情報管理室で行っています。他の人は検索して情報を閲覧するだけです。情報の発生する場所でそれぞれが入力していくという考え方もありますが、統一されたルールで情報が登録されないと検索にうまく引っかからなくなったり、情報の信頼性が落ちるなどの問題が発生しますので、当社では一元入力にしています。紙ベースの情報が情報管理室に集められ、それをチェックした上で登録し、公開するといった運用をしています。」

活用方法

情報管理室では独自のポータルサイト「iLINKS」を 2000年に構築し、そこに各ライブラリへのリンクを設け情報を提供している。
そのポータルで提供しているライブラリのいくつかを紹介していこう。

まずは、「業務実績」ライブラリである。これは、石本建築事務所が手がけた業務実績(物件など)の全ての情報を管理するためのライブラリである。フィールド数が非常に多いため、多数のビューを用意し、ユーザーが見やすいように工夫されている。このライブラリをベースに後ほど紹介する「完成写真」ライブラリ、「作品シート」ライブラリなどの他のライブラリにリレーションされている。

「このライブラリは、コンペやプロポーザルなどの営業活動で当社の設計実績の資料を作る場合や、改修などが発生した時に必要な情報を検索する場合に利用されます。また万が一大きな災害などが発生したときに、その地域で当社が手がけた物件を調べて、顧客への迅速な対応を行う、という使い方も想定しています。」

「汎用コンピュータを利用していた当時は、端末の数も限られていて、担当の人でないとこれらの情報を取り出すことができませんでした。場所によっては端末が無くて、その都度電話で問い合わせする必要があったので、手間がかなり削減できたと思います。

Web ブラウザさえあれば誰でも必要な情報を必要な時に自席で取り出せる環境が実現できたことが良かったですね。」

次に紹介するのは、「完成写真」ライブラリと「設計主旨」ライブラリである。
「完成写真」ライブラリは、設計した物件の写真画像が掲載されているライブラリで、ここから画像データをダウンロードして資料作成などに利用している。新しく登録した物件だけを抽出しておき、その URL をポータルサイトのトップページにリンクして、最新の完成写真が表示されるように工夫している。「設計主旨」ライブラリには、設計した物件の説明文が登録されており、営業用資料を作成する際にここから引用している。

「以前は、完成写真自体を借りてスキャニングしないと資料を作成できなかったのですが、今は、デヂエを利用して画像データを簡単に取り出せるので、ユーザーには好評です。」

次は、「作品シート」ライブラリである。これは、設計した物件の写真、説明文等が記載されている1枚もののパンフレットのファイル(PDF 等)が登録されていて、ユーザーがここからファイルをダウンロード、印刷し、営業活動等に活用している。

「このライブラリに登録されているパンフレットのファイルは、「完成写真」ライブラリや「設計主旨」ライブラリに登録されている情報を元に作成されています。必要に応じて、写真や文章をアレンジして使えるようにもなっています。」

最後に紹介するのは、「蔵書検索」ライブラリである。これは、各部門で購入した本の書名等が登録されており、資料などの作成時に必要な本をここから検索して探し出すことができるようになっている。

その他にもポータルサイトからリンクされているライブラリは、「受賞実績」ライブラリ、「コンペ・プロポーザル記録」ライブラリなど約 20ライブラリありデヂエはポータルサイトになくてはならない存在となっている。

また、情報管理室専用で使っているライブラリとして、ソフトウェアのインストール先管理やシリアル番号管理、ユーザーアカウント管理など多数のライブラリが存在している。

導入の結果と今後の展望

デヂエを導入した効果を聞いてみた。

「総合的に見て、運用管理が楽になりました。データベースの構造もデータの内容も把握できている、という安心感もあります。
また、今までどこに何があるのか曖昧だったものや、一部の人にしかわからなかったデータを顕在化して共有できたことも良かったと思います。」

「プログラムを自前で作ると簡易な変更や修正はやりやすいですが、会社としてはリスクも大きくなってしまいますよね。データもプログラム自体も担当者に依存することがないので、引き継ぎも楽になりました。」

「出来合のツールを使ってある程度フレキシブルな運用をするのに、デヂエが向いていたと思います。」

企業にとって重要な経営資源である情報を、デヂエによって目に見える形で手軽に一元管理し、それを共有して活かせるようになったということだ。 また企画部情報管理室では、デヂエの投資効果を次のように評価している。

「データベースシステムは往々にして表面に表れづらい運用管理コストが膨らんでしまいがちですが、デヂエの場合はそれを抑え、投資に対する効果が得やすいと思います。」

今後は、デヂエの進化に合わせて活用の幅を広げていきたいそうだ。

「デヂエの計算機能が強化されていけば、今フロントエンドを Access で行っている原価管理などの会計系のデータをデヂエで扱っていきたいですね。」

「原価管理に関連して、プロジェクトごとの細かい時間管理などもデヂエでできれば良いですね。もう少し時間に関する計算機能が強化されると活用の幅が格段に拡がると思います。」

社内のあらゆる情報を Web 化している石本建築事務所。その石本建築事務所の情報管理を行う Web アプリケーションとしてデヂエは進化していく。

システム概要

サーバー OS Windows Server 2003
クライアント Windows XP / Windows 2000
ネットワーク 各支店は 広域イーサネットで結ばれている。
専用線でインターネットに接続する。

システム概要図

システム概要図

製品情報

サイボウズ デヂエ

営業進捗やアンケート、備品管理など幅広く業務に使えるデータベース

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サイボウズ Office

ユーザビリティを第一に考えたユーザーインタフェース搭載で誰でもすぐに使えるグループウェア

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株式会社石本建築事務所 導入事例 PDF (1522kb)

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