リューグー株式会社
代表取締役 社長 松本 宙士氏
システム部門 開発課 西岡 修一郎氏
セールス部門 セールスプロモーション課 篠原 史賢氏
カスタマーサービス部門 小田 伸高氏
カスタマーサービス部門 天摩 祐実氏
「もっとレザーを気軽に!」をテーマに、レザーアパレルの通販サイトを経営する同社。東京とボストンを業務拠点とし、自社サイトや楽天市場、Yahoo!ショッピングなどを中心に、ECサイトを5店舗展開している。同社のモットーは『安い!早い!安心!』。価格以上の品質や素早い発送対応を心がけた結果、楽天市場においては、バイク用品部門で上位ランキングを占めるなど、確かな実績によって裏づけされたお客様からの信頼がある。
その対応を陰から支えているのが「サイボウズ メールワイズ」である。
売上の増加に伴い、メール処理時間も大幅に増加
ECサイトにとって、重要な顧客とのコミュニケーションツールであるEメール。同社では、以前担当者が各自のメーラーでメールを受信する一方、すべての受信メールの概要をExcelに書き出し、対応の重要度を「アカマル」と呼ばれるフラグなどで管理。至急案件があった場合には、社内にあるホワイトボードに個別に案件を書き出し、そこで「対応した・していない」などのステータス管理を行っていた。
スーパーバイザーは、出社すると一番に、Excel に書き出されたメールに全て目を通す。
「すべてのメールを見て、問題がないかチェックしていました。何か問題が発生したときの、担当者とのコミュニケーションは口頭です。」(小田氏)

代表取締役 社長
松本 宙士氏
しかし、ホワイトボードに書き出して管理していても、やはり手動での管理で完璧はない。至急案件を取りこぼすこともあった。
さらに、売上の増加に伴い、受信メール数も激増する。1日に最大150通にもなったメールを手動で抜き出す作業は、スーパーバイザーへの大きな負担となっていった。この作業に費やす時間は1サイトあたり約1時間。サイトごとにメールアカウントが異なるため、全てのメールを抜き出すには、数時間かかっていた。
業務と情報の「見える化」を進めるためにメール共有ツールを検討
時を同じくして、カスタマーサービス部門で研修を受けていた西岡様は、通常のメーラーで外部とのメールをやり取りすることに対し、問題意識を感じていたという。
「どのメールを送ったか送っていないのか、クライアントのメーラーごとに設定するのが手間に感じていました。なるべく早く情報の見える化を進めて、情報の一元化を行う必要があると感じました。」(西岡氏)
情報の見える化を進めるということは、対応のやり取りも全てオープンにされるという事でもある。見える化を進めることで、対応レベルの均一化も図れると考えたそうだ。
さらに管理上の問題もあった。同社では、情報セキュリティの観点からメールのアカウントを定期的に変更しているが、クライアントのメーラーごとにパスワードを変更する作業はとても非効率だった。

システム部門 開発課
西岡 修一郎氏
メールワイズ導入の決め手は「メール数課金ではなかった」こと
上記のような理由で、西岡様自らメール共有ツールを探し始めた。「サイボウズ メールワイズ」はサイボウズのWebサイトで知ったという。サイボウズ製品の導入相談も利用して、導入を決定した。
他にもメール共有ツールを検討していたが、「サイボウズ メールワイズ」の決め手となったのは、メール数課金ではなかった事だった。他に検討していた製品では、メールの送受信数で課金が決まり、現実的ではないと考えたからだ。
「サイボウズ メールワイズ」を導入した後、すぐに効果はあらわれた。メールのExcelへの抜き出し作業、クライアントごとのパスワードの変更作業、これらだけでも1日のうちの数時間のロスがなくなったという事になる。
現在同社で、「サイボウズ メールワイズ」でメール対応にあたる担当者は10名であるが、日常的にメール対応を行わない社員も全て、ユーザー登録されている。リアルなメールのやり取りの現場を担当者以外の社員にも見せることで、「情報の見える化」を実践するためだ。

カスタマーサービス部門
小田 伸高氏
外部対応をすべて「見える化」した事による効果
現在同社では、社内で使う共通のメールアカウントをすべて「サイボウズ メールワイズ」に登録し、社外とのやり取りを行っている。下記のように、様々な種類のメールに対応している。
- 各ECサイトからの自動受付(自動返信)メール
- お客様からのお問い合わせ
- お客様からの注文メール
- 取引先に送る注文データ
- お客様からのアンケート回答
お客様とのやり取りだけでなく、外部とのやり取りを全て「見える化」したいと考えた同社ならではの運用方法である。
複数のECサイトで出店している同社では、「サイボウズ メールワイズ」上でそれぞれのECサイトごとにフォルダを作り、受信時に自動的に振り分けされるように設定を行っている。
「以前は振り分け条件をクライアント一台ごとに設定していました。個人ごとに設定が異なってしまったりして、対応漏れが発生してしまっていたこともありました。」(西岡氏)
「サイボウズ メールワイズ」を導入してからは、クライアントごとに設定する手間もなくなり、工数が大幅に削減できたという。
「この辺りは見込んだ通りでした。最初の導入時に効率化されると説明を受けていたので必ず効果が出ると思っていました。」(松本社長)
また、外部対応を全て見える化した事による意外な効果も生まれた。

セールス部門 セールスプロモーション課
篠原 史賢氏
「例えばトラブルが発生しそうな時に、以前の事例を共有できている事によって、問題を未然に防ぐ事ができるようになりました。たまたま担当者が該当のメールを見ていないときでも、他の社員が『メール来てたよ』など声をかけたりして、より早く問題に対処できています。」(天摩氏)
「たらいまわしされている」と感じさせない対応を
効率化や情報の見える化を目的として導入された「サイボウズ メールワイズ」だが、さらには思わぬ効果も生まれたという。
「個人ごとの"メールの癖"がなくなりました。以前は、担当者が変わるごとに表現方法が微妙に異なっていたのですが、メールワイズが導入されてからは、以前の履歴を見るようになって、自然とメールの表現が均一化されてきました。」(天摩氏)
個人ごとのメールの癖がなくなる事で「たらいまわしされている」と感じられる事もなくなったという。

カスタマーサービス部門
天摩 祐実氏
ネットショップ経営者の方へ 〜マンパワーからシステムへ切り替えるタイミングが重要〜
最後に、松本社長からネットショップ経営者の方へのメッセージをお願いした。
「当社も売上増大に伴い、人員の拡充はしていたんですが、ある一定のレベルを過ぎると、専用のシステムの力を借りないと、顧客対応のスピード並びに品質は保てないと思うんですね。
ネットショップやECサイトにおいて、顧客対応は生命線そのものだから、そこが保てない以上、企業の急成長は見込めないと感じてます。現在のネットショップ市場では「マンパワーでカバーできる範囲」と「システムに頼らなくてはならない範囲」の狭間にいらっしゃるショップさんが多いと思うんですが、いつシステム化に切り替えるのか見極めるのが大事だと思います。そこを見極めきれないと大変なことになってしまう。

かつては当社もそうでした。その辺りの見極めができるよう、システム会社さん側でも何らかの指標を出してくれると非常に助かりますね。」(松本社長)
ニーズの増加と共に、対応の効率化も望まれるネットショップ市場。「人海戦術」でカバーできる範囲には限りがあるのだという。人とシステムをうまく利用して急成長を続ける同社ならではの言葉にはとても説得力がある。今後もその姿勢に目が離せない。
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