アクセシビリティへの取り組み

チームに入りたいと願う人。 そのすべてを受け入れるシステムを。
グローバル開発本部 デザイングループ 柴田 哲史
kintoneチーム プログラマー 小林 大輔

文字が薄すぎて見えず、アイコンに見えるものを勘でクリック…。弱視の社員によるユーザビリティテストで分かった事実です。自社のチームメンバーですら満足に扱えていない。それはサイボウズの理想と相容れないものでした。会社、学校、地域のサークル、家庭、公共団体など、「チームワークあふれる社会を創る」ために開発されたサイボウズ製品。チームメンバーの高齢の方やハンディキャップを抱える方を抜きにして製品づくりを行うわけにはいきません。そこで私たちは、チームに入りたいと願うすべて方がチームにアクセスできるように、アクセシビリティの向上への取り組みをはじめました。

幾度となく行なう
ユーザビリティテスト。

サイボウズ本社内に設置してあるテストルーム。ここでは様々なユーザビリティテストを行っています。実際に障がいを抱えた方にチェックいただくのはもちろん、サイボウズに入社したての新入社員など、サイボウズ製品に慣れていない方にもチェックをお願いしています。

そこで得られるあらゆる情報から製品の使い勝手やニーズを紐解き、次なるアッツプデ―トに活かすこと。また、社内で得られる情報だけでなくカスタマーサポート部から届くお客様の声やアンケートも貴重な情報源として製品改良に活かしています。

徐々に対応しつつある
サイボウズ製品の進化。

例えば、kintoneの管理画面は、音声の読み上げやキーボード操作に一部対応するようになりました。また他の製品でも、新しい画面を作るときには色のコントラストについて考慮したり、アクセシビリティに配慮したHTMLを書いたりしています。

2015年から取り組みをはじめたキーボードでの操作改善もアクセシビリティに対する施策のひとつ。これは“キーボードでしか操作できないハンディキャップを抱える方”や“素早く操作したい方”など、双方にメリットがある施策ですので、こういった事例をどんどん増やしていきたいですね。まだまだ、あらゆる部分でアクセシビリティの向上余地があると思いますが、少しずつ進化していっている実感があります。

全社員が、自然と
アクセシビリティに取り組む。
そんな組織にしていきたい。

長年kintoneの開発に携わり、その中で僕(小林)がアクセシビリティの主担当となったのが2014年。最初に考えたのは『障がい者のための対応』でした。しかし、その時はまだ僕の中で戸惑いがあったんです。このまま慈善事業のような考え方で活動をするのは正解なのだろうか?それってサイボウズ製品の向上につながっているだろうか?

ハンディキャップを抱える方専用のデザインは「特別対応」であり、ハンディを持たないユーザーにとってメリットが少ないため、社内の共感を得にくそうだ。アクセシビリティ対応を優れたものにし、それを継続するには、全社的な取り組みが必要。サイボウズ社員みんなが共感できるコンセプトが必要なのではないか…

そんなとき突破口となったのが「ユーザーは、わたしたちの製品にアクセスすることで、何にアクセスしようとしているのか」という問いに行きついたこと。そして、その答えは明確でした。

ユーザーは、「チーム」にアクセスしている。

チームに入りたいと願うすべて人が「チームにアクセスできる能力」こそが、私たちにとってのアクセシビリティだと気付いたんです。そこにたどり着いてからは一直線。アクセシビリティに対して積極的に取り組み、社内でも啓蒙のための勉強会を開いていきました。

サイボウズにとって、アクセシビリティはどういう意味があり、なぜ重視しているのかという話をすること。そして、社内の開発者たちにとって“自分事”になるよう活動していくこと。まだまだアクセシビリティが完全とは言えませんが、これからもサイボウズ全体に啓蒙活動を行い、すべての開発者が当たり前のようにアクセシビリティの考えを組み込む環境を作っていきたいと思っています。そして、チームに入りたいと願うすべての人が一人として欠けることもなく使用できる製品を作っていきたいと思います。

ロードマップ

フェーズ 1
テーマ
社内啓蒙
時期
2016.10〜
内容
社内セミナー、ワークショップを複数回開催
フェーズ 2
テーマ
対応方針決定
時期
2016.11〜12
内容
kintone、ガルーン、サイボウズ Officeへの反映を検討
フェーズ 3
テーマ
製品改善開始
時期
2017.01〜
内容
  • 主要製品の改善
  • 仕事環境の改善
  • 社外への啓蒙活動