導入製品 サイボウズ デヂエ | かんたんシリーズ

企業情報

株式会社シンコーハイウェイサービス

■会社名:
株式会社シンコーハイウェイサービス

■ホームページ:
株式会社シンコーハイウェイサービスホームページ

■利用製品:

  • サイボウズ Office 6
  • サイボウズ Office 6 ワークフロー
  • サイボウズ Office 6 報告書
  • サイボウズ Office 6 プロジェクト
  • サイボウズ デヂエ

■利用人数:
140人

■業種:
その他

■サーバー OS:
Red Hat Linux 7.3

■管理者レベル:
兼任管理者



株式会社シンコーハイウェイサービス

業務部安全課課長 城戸 弘幸氏

株式会社シンコーハイウェイサービスは、高速道路及び一般道路の道路工事に伴う交通規制業務を請負う会社。
昭和 57年設立の株式会社シンコー警備保障において、平成 3年に高速事業部が開設され、業務強化のため平成 6年に株式会社シンコーハイウェイサービスが設立された。平成 10年に横浜営業所を、平成 13年に八王子営業所・浜松営業所を開設し、現在は埼玉営業所、町田営業所、松本営業所を開設し『安全と安心』を売る会社として日夜努力を続けている。
同社の業務部安全課では、業務における安全面の管理・安全面の支援業務に加え、社内の情報化推進業務も行っている。同社では、「サイボウズ デヂエ」「サイボウズ Office 6」を利用し、社内での情報共有、意識共有に活用している。

導入背景

株式会社シンコーハイウェイサービスの安全課では、各部署の安全活動の管理・作業者が間違った手順を踏んでいないかのチェック・現場に異常が発生していないかのチェック・従業員の安全教育・顧客からの要求をどのように実現するかの検討を主な業務としている。安全課が情報化推進の業務を行うことになった経緯を、業務部安全課課長 城戸 弘幸氏は次のように語った。

「我が社では、5年前くらいからパソコン・社内ネットワークの導入を行ってきました。私は前職で飛行機の電子機器の整備士をやっていたのですが、社長より「機械に強いからやってみろ」と社内のシステム構築を任されました(笑)。独学、また講習会などを受けて勉強してきました。」

平成 10年に横浜営業所、平成 13年に八王子営業所ができたことで各部署で発生した情報がその部署だけに留まってしまい、クレームが発生しても、営業担当者はそれを知らずに訪問してしまう、という問題が発生しはじめた。この問題を解決するために、営業と他の部署で紙の報告書を作成し FAX で送信し報告の管理を始めた同社だったが、この方法では、『FAX が無くなった』『読まれていない』『返答が来ない』という問題が発生してしまい、結局問題点を解決することはできなかったという。

「その時、『パソコンを使って何かできないか探してくれ』と社長より依頼されたのです。我が社では大規模な投資は難しいので、低コストで収まるものを探していました。いろいろと探す内に「サイボウズ Office 4」を知り、ダウンロードして自分のマシンにインストールし、社長を始めとした管理職の中で試してみました。すると『結構いいじゃないか』となり、すんなり導入に至りました。Web 型なのでインターネットを見るような感覚で使えるところがとっつきやすかったのだと感じています。」(城戸氏)

ちょうどこの時期に、交通規制業務中に大きな事故が起き、警察やお客様などから従業員の情報について問い合わせがあったのだが、迅速に正確に答えられなかったという問題が発生したという。このままではお客様に不信感をわかせてしまう結果につながってしまうと考え、サイボウズのシステムを使って、従業員情報を蓄積できないかと検討を行ったのが、デヂエ導入のきっかけとなる。

「我が社では、交通規制業務はひと月に延べ 1000人〜3000人ほど稼働しています。現場の作業員は契約社員・正社員ですが、詳細な情報まで管理・共有できていなかったのです。こちらの方で自由に項目を作れること・検索方法が幅広いことが必要だったので、「サイボウズ DBメーカー」(デヂエの前身。以後デヂエと記す)を選びました。その時点では、各営業所から社内にアクセスできるようになっていたので、私の方で型を作り、各営業所で従業員情報の入力をしてもらうことにしたのです。」

と、城戸氏は説明してくれた。

活用方法

同社で活用されているライブラリに「事故調査報告管理」がある。事故が発生した時には必ず当事者が紙面の「事故報告書」へ記入し、所属長の確認を経て安全課へ提出する。そして安全課で、デヂエに入力し、迅速な報告と情報の共有を行っている。このライブラリの運用で最も大事な機能が『メール通知機能』だ。

「デヂエになってからついた『メール通知機能』が、このライブラリが活用されるようになった決定的な動機です。デヂエに登録された情報が、同時に全員にメール配信されるため、第一報をメールで見ることができるからです。
弊社では業務の関係上、外で働いている人が多いんです。朝来た時、昼休み、帰る前にサイボウズを見るのは習慣化されてきましたが、常に見ることは難しい。ただ、皆、気がついたらメールチェックをするクセはあるので、メールで情報が通知されることが非常にありがたいんです。」(城戸氏)

このライブラリには、発生日・部署名・事故管理番号・種別・自責他責・当社 or 他社・当事者・年齢・事故内容・調査結果・是正対策内容・是正対策後の経過・添付ファイルというフィールドがある。
事故の報告 ⇒ 事故調査の結果 ⇒ 是正方法 ⇒ 是正の経過確認と、事故に関する情報を蓄積し、どういった事故が発生しているのか、どういう対処を行ったのかを共有している。ここに蓄積した情報は、月一回の現場対象の安全ミーティング時に活用しているという。

「月一回行う安全ミーティングでは、1ヶ月に起きた事故の数、人身事故や物損事故など事故カテゴリの数、他社の事故などを見せ、『何故こういう事故が起きたのか?』を参加者に考えさせるようにしています。このライブラリに溜めた情報は、ミーティング時の資料に非常に役だっています。」(城戸氏)

このライブラリを利用するまでは、各営業所で A3 の事故報告書を書いてもらい、FAX で本社へ連絡し、それをファイリングしていた。ファイリングで問題なのは、情報を皆で共有することが難しいこと、情報を簡単に検索できないことだった。

「このライブラリを作るにあたっては、『事故は戸棚の奥にしまってはいけない』『安全課以外の全員に意識教育をするために』ということを念頭に置きました。

メール通知により、メールをさっとスクロールした時にでもちょっとでも記憶に残ればよい、それに似た状況にあった・見たときに『それは作業方法は、やばい』と思える瞬間が従業員の中に芽生えればよいと考えています。興味をもってライブラリを見れば、絞り込みや集計を使って、事故の数なども把握できますしね。」(城戸氏)

また事故につきものの修理が発生した時には、ワークフローの決裁時に事故報告書を探し出すのが大変になる。

「物損事故であれば、修理費がかかります。弊社では事故報告があがっていないと、修理代を決裁しないという決まりにし、報告を徹底しています。また修理代をワークフローで申請する時には、事故NOを必要としています。些細な修理では、現場を止めることが出来ないので竣工まで修理を待つことになります。そうなると実際の修理費が発生するのが6ヶ月後になることもあり、申請を処理とする業務部長が、安全課にファイリングの中から事故報告書を探すよう指示が来ることになります。

デヂエのライブラリを使うようになってからは、自分の必要な情報を探すのに人に聞かなくてはわからない、その人が外にでていれば帰ってくるまで待たなければならず1〜2時間業務が止まってしまう、ということはなくなりました。
事故管理のライブラリに関して言うと、業務部長は自分でライブラリを検索し、いつでも情報を見つけることができるようになりました。今後も、こういったちょこちょこ聞かなくてはいけない最低限情報は、ライブラリにして業務効率を上げていきたいと考えています。」(城戸氏)

同社では、前述の「事故報告管理ライブラリ」を使って、クレームも管理している。フィールドの「種別」を使い、物損かクレームなどのカテゴリ分けを行っているという。
クレームをデヂエで管理する前は、クレーム対応した人のノウハウで終わってしまっていた。これでは、情報が独り占めされていることと同じであり、クレーム発生を知らずに営業に行ってしまう、という問題も起こってしまう。

「クレームは、どの企業でもそうだと思いますが、上の人間がすばやく情報をキャッチすることが重要になります。クレーム情報がメールで通知されると、『そのクレームは俺も介入する』『そのお客様は自分が対応する』という声がでてくるようになりました。

また、事故と同じく、クレームを受けた人間が責任を持って報告するように徹底しています。現在当社では、デヂエにクレームを多く登録した部署が、賞与評価の時にプラス評価を多く貰えるシステムになっています。クレームはあってはならないのですが、クレームが表面に上がってこない体質ではお話になりません。よって平成 15年度から、このシステムが取り入れられました。

クレームも事故と同じく、クレーム内容、なぜ発生したのか、どういう対応をしたのかを入力し、蓄積しています。と同時にメールで全員に配信されています。」(城戸氏)

その他のデヂエ活用法としては、社長が運用している「社長からのメッセージの管理」、総務が利用している「リース関係の管理」「ワークフロー申請データ管理」「社内の統一用紙の原紙管理」がある。それぞれについて、城戸氏に説明していただいた。

ワークフロー申請データ管理

サイボウズ AG ワークフローのデータを CSV ファイルに書き出して、デヂエに入れて利用しています。AG ワークフローでも申請後のデータを見ることはできますが、経理処理をする担当者より、溜まった情報を検索しにくいという声がでました。そこで、AG ワークフローのデータを CSV ファイルで書き出して、デヂエでライブラリを作成したのです。

例えば、営業所で使用したいものは本社で決裁となります。ワークフローの承認行為自体は AG ワークフローで簡単に行えるのですが、請求処理をする総務側の仕事がしにくいのです。それは、実際に請求書が来たときに、どのワークフローなのか検索しにくいためでした。デヂエにすると、申請番号を覚えていなくても、どの部署で何を買ったかということで簡単に検索ができ、欲しい情報に絞られるので活用されているようです。

社長からのメッセージの管理

ここには、社長が作成した文書を保存されています。何かの決定事項とか、人身事故が起こったときの対処法など一般的な問題に対するマニュアルといった情報を蓄積しているようです。このライブラリの運用は、社長に任せています。

リース関係の管理

総務で利用しているリース関係の管理は、以前は紙で渡して無くしてしまうとか、Excel ファイルでメール添付して送るがどこに最新のファイルを保存したかわからなくなる、という問題がありました。そういった問題は、デヂエ化することにより、Web で共有できるようになり、検索も楽になりました。

社内の統一用紙の原始管理

現在、OHSAS18000 を取得するために検討しています。OHSAS18000 とは、ISO のようなものです。原本はデヂエで管理し、皆が見やすいようにしようと考えていますが、承認作業の都合上紙でファイリングすることは必要になりそうです。AG のファイル管理か、デヂエかで運用を迷っています。デヂエだとフォームを好きに作れるが、ファイルのバージョン管理ができない。どのツールを使うにしろ、申請時に審査に通るだけためのシステムではなく、いつでも審査に通るような、みんなが簡単に使えるシステムが大切だと考えています。

導入の結果と今後の展望

同社では、業務上、外での仕事が多いため、短い時間の中で情報に接触することができるサイボウズ製品は、役にたっているという。 各ライブラリの運用の効果としては、目に見えるものがあるのだろうか?

「事故管理のライブラリについては、運用からまだ日が浅いので同じような事故が減ったということは特にありません。わたしたちが、これからどのように活用していくかが大切ですね。

事故発生についてですが、同じような事故をなくすことは非常に重要ですが、それよりも現在は『意識教育』だと考えています。一番大事なのは、現場で働く隊員にどういう行為・場所が危険かを認識してもらい、危険回避能力を養って貰うことが大事だと思っています。こういった意識教育は繰り返しが重要で、1日にたった 1つでもよいので頭の中に入ってくれれば良いと感じます。人間は朝 3つの話しを聞いても、夕方には1つしか覚えていないものですから・・・。

特に現場は作業の移り替わりが激しいですし、繁忙期は延べ 3千人以上の人間が作業をするため、似たような事故は悲しいかなでてきてしまいます。しかし、問題意識を持ってもらえれば、相対的に事故は減らせると考え、データの蓄積・共有・安全ミーティングを行って問題意識向上を養わせています。」(城戸氏)

今後のデヂエの活用については、使い方をもっと深く理解し、特にリレーション機能を活用していきたいと考えているようだ。

「アイデアとしてあるのが、『稼働見積』です。4つか 5つのライブラリが必要になると思います。人件費のマスタ、消耗品のマスタ、作業量のマスタ・・・などを作り、どの現場にはどれくらいの費用がかかるという見積ができれば、と願っているのですが・・・。こういったソフトは委託販売であるのですが、300万円くらいかかるんですね。デヂエはナレッジツールですから、現在で持っている機能でどこまで実現できるかわかりませんが、時間を作って試したいと思っています。設計するのは大変ですが、使える人が楽になればいい、と考えています。」(城戸氏)

「デヂエを使うまでは、その人その人の裁量でその場その場をやりくりしてきたが、そういった情報をストックして、みんなが生かしていけるような場を作りたい」

城戸氏は言う。

「例えば新しく入ってきた社員に、『どこを見ればいいんですか?』と聞かれて、『それは経験だよ』と答えるのではなく、『サイボウズのここを見ればよいのだ』というような運用をやっていきたいです。情報は蓄積するだけでは駄目です。共有するだけでも駄目です。その情報を収集し、活用することが出来て初めて効力を発揮します。まずは、従業員の平均的な情報収集能力を高め、活用する為の足がかりを作りたいと思っています。」

システム概要

サーバー OS Red Hat Linux 7.3 × 1
クライアント Windows クライアント
ネットワーク 本社と各営業所は、IP-VPN 網で結ばれている。サイボウズ デヂエのサーバーは、本社内にあり、安全課が管理している。サイボウズ AG も利用しているので、一台のサーバーで両方のシステムを運用している。

システム概要図

システム概要図

製品情報

サイボウズ デヂエ

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