「では、ノートを開いて鉛筆を持ってください」この言葉で、60代のベテラン施設職員さんは、kintoneの『報告アプリ』で編集画面を表示します。「え?!そんなことが実現するの?!」って思いますよね。わたしも、「ほんとに?」と話をお伺いするまで半信半疑でした。
社会福祉士であり、医療介護業界でkintoneを使って業務改善に取り組む清水さんからは、「kintoneにログインして、『デイサービス』スペースにある『報告』アプリを表示して、『レコード詳細』画面を開いて、『編集』アイコンをクリック」なんていう小難しい言葉は一切出てきません。
「現場のために、業務改善したくて試行錯誤してるのに、ぜんぜん周りの人が協力してくれない。せっかく作ったアプリがあるのに、現場の人が使ってくれない」とお嘆きのかた、あなたの職場でもできる「ひと工夫」がきっと見つかるはずです。
今日はよろしくお願いします!さっそくですが、清水さんの普段のお仕事の内容を教えていただけますか?
曜日によっても全然違いますか?
今、清水さんは、何名ぐらい担当されているんですか?
デイサービスと訪問診療で300名・・・
高齢者向けの分野ですし、これからどんどん増える傾向ですよね
それでkintoneを導入された?
え!?だ・い・し・っ・ぱ・い・・・
具体的にどういう失敗だったんですか?
使用頻度が高くて、しかも問題がありそうなところに手を入れれば、効果が出そうな感じしますね。
バ、バイタル。。。(医療用語出てきた。。。汗)心拍数とか、血圧とかの管理ですか?
めちゃくちゃ手書きの世界。システム化したくなる。
わかります。手書きから脱却したら、絶対楽になりますもんね。しかも4時間もかかってる。
え!「ありがとう」っていう反応だと思ったら、「ふざけんな!」って。
便利になるんだし、みんな楽になるはず。「どうだー!」ってなっても無理はないと思うんですけど。
めちゃくちゃ落ち込みそうですね。そのあとが気になります。
あ!ここで、定型文をキーに割り当てる“すごいテンキー”※の登場ですね。
※”すごいテンキー”について詳細はこちら
看護師さんたちの意見を聞きながら、歩み寄っていったんですね。
70代ってことは、もう相当なベテラン看護師さんですよね。清水さんの、寄り添う感じを察してくださったんでしょうか。
そのあとも、どうしたら「使っていただけるか」というのを、看護師さんや介護士さんたちに相談しながら進めていったんですか?
アプリに入力する方法は、テンキー以外にも何か試されたんですか?
そうか。結局、そこの手間がかかるんだったら、自分で入力して、消してって、やっていく方が早いことに気づかれたんですね。
清水さんからは、「キーボードで打った方が、修正するのも楽ですよ」とか、おっしゃらなかったんですか?
「自分からやってみよう」っていう姿勢に変わるのがすごいですよね。「キーボードの入力方法を教えてほしい」といった相談はありましたか?
なるほど。入力の手助けになるものを用意していったんですね。
やっぱり紙、なんですね。
清水さんが休んだら、業務が止まってしまいそうで、不安に思われたんですね。
ほかの業界に比べると高齢のかたが多い気がしますね。
たしかに。もったいないです。
現場のかたに合った仕組みをそれぞれ、用意されるんですね。
紙で見たいっていう場合は、印刷するんですか?
タブレットの情報は、kintoneのアプリから持ってこられているんですねよね。今アプリの数っていくつぐらいですか?
すごい数ですね。どうやって管理してるんですか?
運用しているアプリだけでも240個。多いですね。
それぞれのアプリの情報をまとめて、1枚の紙にするんですか?サービスの利用者さん1名で1枚に?
清水さんが試行錯誤したなかで、これはうまくいったなって感じたもの、ほかにもありますか?
え?!ノートと鉛筆?!
それで、レコードの詳細画面が開く。なるほど。わかりやすい!
わー。かわいい!アイコンも工夫されてるんですね。直感的でわかりやすい。しかも、親しみやすくて。
ショートカットをクリックするだけで、ポータルからスペースに行って、該当アプリを選ぶといった複雑な操作が不要になるんですね。
清水さんが業務改善していて、良かったなって思うときってどんなときですか?
みんなに良い変化が起きた。
“エンパワーメント”っていう言葉は、福祉の世界ではよく使われる言葉なんですか?
組織の力をエンパワーメントする。っていいですね。ワクワクする。