「断捨離」から始める業務改善!
 

無駄なことをやめたらいいんじゃないですかね

「業務改善ってなんか大げさー」、「そもそも言葉が重いんだよねぇ」って感じているかた、意外と多いのはないでしょうか。
今回の業務改善リレーでは、「業務改善、どこから手を付けてよいからわからない」、「何かやりたいけど二の足をふんでしまう」というかたに、とっかかりをつかむヒントをご紹介します。
ご登場いただくのは、「無駄なことが大嫌い」、「面倒くさいことはやめてみたら良い」と、たいへんさばさばと軽やかに業務改善に取り組まれている、Yellowfin Japanの峯岸さんです。
Yellowfinは、ビジネス・インテリジェンス(BI)ツールと分析ソフトウェアのグローバルベンダーです。峯岸さんはYellowfinの日本法人で、他企業との連携やアライアンスに向けた活動をされています。

峯岸 勇(みねぎし・ゆう)さん
Yellowfin Japan株式会社
Business Development Manager
峯岸 勇(みねぎし・ゆう)さん(以下敬略)
プログラマー、SEを経て、現職。
Yellowfin Japan株式会社には中途採用で入社し4年め。
5歳と3歳半の2人の男の子を持ち、子育てに奮闘中。

今日はよろしくお願いします!
突然ですが峯岸さん、とっても日に焼けてらっしゃいますね。スポーツとかされてるんですか?

峯岸さん
峯岸
男の子が2人いるんで、プールに行ったり外で遊んだりしてるだけで、けっこう日に焼けちゃうんですよね。

お子さんおいくつなんですか?

峯岸さん
峯岸
5歳と3歳半の男の子二人です。
目を離すとすぐどっか行っちゃうんで、妻と僕と両方で見てないといけないんですよ。

2人めが年子で生まれて、この働き方は無理だなって

峯岸さん
峯岸
実は、年子が生まれてきたことが転職のきっかけでもあるんですよ。

お子さんが生まれたことがきっかけ?

峯岸さん
峯岸
はい。
子供が1人だけのときは全然問題なかったんですけど、2人めが年子で。
2人めの子が妻のお腹の中にいるときにこの仕事をしながらは無理だなって思って。
そこで仕事をやめようと漠然と考えていたときに、ちょうど飲みに行って、今のうちの代表の林に「ぜひ来ないか」って言われて、ここに入ったんです。
別にこの会社に入ることなんてぜんぜん考えていなかったんですけど(笑)

当時のお仕事は、かなり大変だったんですか?

峯岸さん
峯岸
エンジニアだったんですけど、まぁまぁ残業が多かったんですよね。
残業が多いっていうか、基本的に朝から晩までっていうような働き方で。

ちょっとブラック的な・・・

峯岸さん
峯岸
結婚して子供が1人のときはそれでもよかったんですけどね。

かなり自由ですね。勤務に関して。

今はどんな感じで働かれているんですか?

峯岸さん
峯岸
僕、今この会社では、かなり自由ですね。勤務に関して
在宅勤務もけっこう日常的にやりますし。
会社に来るのは、子供を保育園に送ってからなので9時半ぐらいで、帰りはやっぱりお迎えがあるので4時半ぐらいに帰ってます。
妻と二人で家のことやって、子供を寝かせてからまた仕事をするみたいな感じで

理想的ですね。働きやすい環境。

峯岸さん
峯岸
ものすごく働きやすいですね。
今はビジネスデベロップメントっていって、何をするって特に決まっていないんですけど。
一応パートナーアライアンスとか協業とか、あとは雑務というか、社内の環境をよくしていこうみたいなことをやってたりします。

自由な分、勤務時間の管理とかメンバーとの信頼関係の構築が難しいですよね。
Yellowfinさんの勤怠管理が斬新!という噂を耳にしたのですが。(笑)

「おはよう」ってつぶやくだけで勤務開始

峯岸さん
峯岸
はい。Slackを使ってるんですが。
こんな感じで、Slackで「おはよう」ってつぶやくと勤務が開始する仕組みで。
ここに書き込むとタイムカードに打刻されるイメージですね。

ほほー!
「勤務開始します」みたいな感じじゃないのが良いですね。ラフな感じ(笑)

峯岸さん
峯岸
そうなんですよ。
「おはよう」とか、「ハロー」とか。
フレックス勤務の登録やお休みとかもここで入力して。

どんな仕組みになってるんですか?

峯岸さん
峯岸
入力ルールがあって、そのルールに沿って入力すると、裏でデータベースに格納されて。
そのデータベースからデータを取得して、ダッシュボードで見ることができるんです。
グラフで表示できるので、こんな感じで「こいつ入力してないな」とか。
アラートも設定されているので、残業時間が20時間を超えたら赤くなるとか。
有給ちゃんと使ってるかどうかとか。
残業時間や休暇の取得状況がYellowfinのダッシュボードに表示される

すごい!メンバーの勤務状況も一目瞭然ですね!
峯岸さんが作られたんですか?

峯岸さん
峯岸
ぼくは社内の開発者に依頼しました。

アイデアを出されたのが峯岸さん?

峯岸さん
峯岸
そうですね。
もともとはExcelで勤怠管理していたんですが、それをSlackに移行した感じですね。
残業時間は毎回申請しないといけないので、それが月末にめんどうっていうのもあって。同じことを2度も3度も入力するの嫌じゃないですか。

社内のメンバーへはどういう風に広めていったんですか?

好きな人が勝手にどんどんブラッシュアップ

峯岸さん
峯岸
最初はなんかまぁそういうの好きな人はどんどん率先してやってくれるし、好きじゃない人もとりあえずルールなんでやるって感じで。
データがたまってきたらデータベースにしないとだめだねっていう意見が出たりして。
だけどもう、そうなったときには僕は完全に離れてあとはもう現場にお任せというか。

発端となったアイデアを出したら、あとは運用する人に任せる。

峯岸さん
峯岸
そうですね。kintoneのアプリとかもそうなんですけど、作る人と使う人が勝手にやってくれるっていう感じですね。
好きな人が勝手に作って、勝手にブラッシュアップされていく

周りの人の反応はどうですか?

変化を素直に受けいれてくれるメンバー

峯岸さん
峯岸
どうですかね?
あんまり人に聞いたことないですけど、自然に浸透しているので。
特にうちの会社はそんなに抵抗はしないんですよ。素直に受けいれてくれる人が多いので。

東京には何人ぐらいのメンバーがいらっしゃるんですか?

峯岸さん
峯岸
今、東京に20人、大阪に3人ですね。
開発者は社内にはいないんですよ。基本的に開発はオーストラリアでやっているので。
こちらのオフィスにいるメンバーは、営業、コンサル、サポートがメインです。

20人ぐらいだと、顔が見える範囲でお仕事されている感じですよね。

思いつきベースで始める

なにか改善したいことがあっても二の足を踏んでしまうという人が多いような気がするのですが、峯岸さんはどういうことがきっかけになって、改善に着手されていますか?

峯岸さん
峯岸
本当に思いつきベースですね。(笑)
峯岸さん
峯岸
業務改善って、「まずなくす」でスタートするのが一番楽ですよね。
誰も困らないところから。

無駄なところを省くことから。

峯岸さん
峯岸
とりあえずやってみようでいいと思うんですよね。
メリットが自分にとってだけじゃない、チームで共有できるようなところから。
二重入力、二重登録みたいなのがすごく無駄だと思うんですよね。
「今週のExcel送られてきました。うちのExcelとマージして」、「ファイルのどれが新しいかわかんない」とか。そんなのはありえない。
考えたり探したりしている時間がすごいもったいなくて。

やってみなきゃわからない

業務改善に踏み込めない理由としてよく聞くのは、「業務改善っていうと重たいイメージがある」、「大げさな感じがする」って思っている人が多いと思うんですが、峯岸さんのお話聞いていると、ぜんぜんそういうことないなって、なんででしょうね?

峯岸さん
峯岸
何か結果を出さなきゃいけないっていう至上命題があるじゃないですか。業務改善って。
「それやると工数が何時間減るの?」とか「効率が何パーセントぐらい上がるの?」とかって言われたり。
そんなのわかんねーよって(笑)

やるときは業務改善しようって思ってやっているわけではないんですね。
ここがやりにくいっていうきっかけがあって。

峯岸さん
峯岸
そうですね。結果として同じことなんでしょうけど。
業務改善しようっていう風にはならないけど、これいらないから捨てようっていう風にはなる。

自分の作業の効率化って実はあんまりやっていない

業務改善の話でよくあがるのは、自分の業務の作業効率をライフハック的に上げるパターンと、チームの業務を巻き込むパターン。
今回の峯岸さんの場合は、自分が面倒くさいからやっているけど、範囲はチームになってて、すごいなーって思うんですよね。
自分のなかで閉じている作業だけじゃなくて。
1人の作業でも効率化ってやりますか?

峯岸さん
峯岸
自分の作業の効率化って実はあんまりやっていないですね。
僕の嫌いなのってやっぱり二重入力、二重登録とかで。
そういうのを削って、できるだけ共通化していきたい。

生産性の低い業務ってなくしていきたいですよね。

峯岸さん
峯岸
そうですね。残業とかもそうなんですけど。
やればやるほど結局心がすさんでく・・・
今って、僕いつが仕事なんだろう?っていうのがよくわかんなくなるんですよね。
思い付いたタイミングでやってるし。
効率いいかどうかわかんないですけど、すごくやりやすいなって。

業務改善はツールと一緒

あえて言葉にすると、峯岸さんにとって業務改善とは?

峯岸さん
峯岸
「仕事をするために必要なもの」ですね。
僕はほかの仕事をしたいことが多くて、外に出たくて。
よけいなことはできるだけ簡略化したい。

効率化して自分の時間を作って、やりたいこと、パートナーを回ったりということに使いたいっていうイメージですかね。

峯岸さん
峯岸
そうですね。ツールと一緒ですよね。

なるほど!そのツールで何をしたいか。
改善したその先にいいことがあるから改善するわけで、ゴールではないのかもしれないですね。

業務改善する!しなくちゃ!ではなく、無駄だと思ったらやめてみるから始まる業務改善。
足し算で考えがちな改善を引き算で始めるという、一見斬新に見えて実はとっつきやすい手法かもしれませんね。
冬に向けて自宅の模様替えをしようと意気込む前に、まずは服の断捨離から始めてみようって思いました。

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