kintoneを活用した「誰も取り残さない災害支援」の取り組みが評価
サイボウズ株式会社の「ソーシャルデザインラボ」は、朝日新聞第4回ウェルビーイングアワード2026の活動・アクション部門においてGOLDを受賞しました。
今回評価されたのは、災害支援の現場でクラウドサービス「kintone(キントーン)」を活用し、情報共有と支援連携を支える「災害支援プログラム」です。本取り組みは、被災地の現場支援者・ボランティア・自治体などをつなぎ、被災者・支援者双方のウェルビーイングを守る仕組みとして評価されました。

©︎:第4回ウェルビーイングアワード
受賞の背景
ウェルビーイングアワードは、人々が健康で幸福に生きる社会の実現に貢献する取り組みを表彰するアワードです。社会的意義や持続可能性、実効性などの観点から審査が行われます。
今回、サイボウズ ソーシャルデザインラボの取り組みである「被災地の声と現場支援者をつなぐ、kintoneで実現する『誰も取り残さない』災害支援」が評価され、活動・アクション部門でGOLDを受賞しました。
災害時には、被災者だけでなく、支援を担う自治体職員や社会福祉協議会、ボランティアなど、多くの人が大きな負担を抱えます。本プログラムは、情報共有をスムーズにすることで現場の混乱を減らし、支援に関わるすべての人が連携しやすい状態をつくることを目指してきました。そうした取り組みが、ウェルビーイングの向上に貢献する実践として評価されました。

災害支援の特徴と取り組み
本プログラムは、大規模災害時に起こりやすい「情報の分断」と「現場の業務逼迫」を、ITの力で解決することを目指した取り組みです。
避難所や災害ボランティアセンターでは、発災直後から、被災者からの相談受付、ボランティアの受け入れ、支援ニーズの確認、訪問状況の管理など、多くの業務が一気に発生します。従来は紙の名簿や電話、Excelなどで管理されることが多く、必要な情報が分散し、対応漏れや二重対応、現場の疲弊につながることがありました。
そこでソーシャルデザインラボは、kintoneを活用し、災害現場で必要となる情報を一元管理できる仕組みを整えてきました。
主な機能
- ボランティアの事前登録
- 活動予約の管理
- QRコードを活用した当日受付
- 被災家屋や困りごとのニーズ管理
- 地図を用いた支援状況の可視化
- 住民調査や戸別訪問の記録
これにより、被災地の状況や支援の進捗を関係者間で共有しやすくなり、必要な人に必要な支援を届ける体制づくりを支えています。
また、本プログラムは単なるシステム提供ではなく、発災時には現地で受付動線の設計や運用ルールづくりを支援し、その後も遠隔で画面改修や集計の自動化を行うなど、現場に寄り添った伴走型支援を行っています。
秋田県仙北市ではスマートフォンを活用した戸別訪問調査により、声を上げづらい世帯の困りごとを可視化しました。東京都八丈島では罹災証明の発行データをもとに、支援が必要な世帯へ優先的に対応できる仕組みを整備しました。

これまでの実績
本プログラムは、東日本大震災をきっかけに始まり、その後も各地の災害現場で活用されてきました。
- 福島県いわき市(2023年):ボランティア受付約4,800件、戸別訪問約4,300件
- 能登半島地震(2024年):避難所や孤立集落など717件の情報を共有
- 石川県珠洲市(2024年):ニーズ管理915件
- 東京都八丈島(2025年):住民調査249件
- 静岡県牧之原市(2025年):DWAT調査1,500件
- 大分市佐賀関(2025年):避難所名簿214件を電子化
これまでに、2011年の東日本大震災から2025年まで、累計38の災害で支援活動を行っています。

全国へ広がる災害支援モデル
本プログラムは、災害時だけでなく平時からの備えとして全国に広がっています。
- 47都道府県のうち45都道府県で導入・検討
- 市町村社会福祉協議会 約200団体で導入
- 年間60件以上の研修・訓練を実施
- 災害支援テキスト累計1,300部以上
行政、社会福祉協議会、ボランティア、企業などが連携し、災害時に誰も取り残さない支援体制をつくる社会モデルの構築を進めています。
内容についてのお問い合わせ先
サイボウズ株式会社 ソーシャルデザインラボ