サイボウズにおける評価の目的
サイボウズは「給与の決定」と「成長支援」の2つを目的に、メンバーの評価を行っています。
働く場所や時間、条件が人によって異なるサイボウズでは、一律の基準を全員にあてはめることができません。そんな「100人100通りのマッチング」を実現していくために、給与は本人の希望と会社からのオファーのバランスで決定しています。
また成長支援では、サイボウズのメンバーとして活躍するために必要な要件=「人材要件」 をベースに置きながら一人ひとりの貢献を評価することで、それぞれの成長度合いとさらなる成長に向けた期待や課題をマネージャー・メンバー双方ですり合わせる機会としています。
給与の決め方においては「チームの生産性」と「メンバーの幸福」を可能な限り両立できることを理想としています。そこで、お互いが納得できる条件をすり合わせるために、本人の希望とチームからのオファーをマッチングさせる形で給与を決めています。
大きな給与改定は年に1回ですが、緊急性が高い場合や働き方に変更がある場合には随時改定可能です。
本人から希望を出す
給与改定時期に、「チームに対してどんな貢献ができるか」「給与に対する希望」「働き方や考慮してほしいこと」など、働くうえでの希望条件を整理してマネージャーに伝えることができます。やりとりはすべて社内kintone上の条件コミュニケーションアプリで行われます。
社内kintone上の条件コミュニケーションアプリの画面イメージ
チームからメンバーにオファーする
本人の希望に対して、チームが必要とする条件やチームから見た貢献度、社内需要、社外の給与相場を参考に、オファー金額を決定します。
チームから見た貢献度
チームから見た貢献度は、「人材要件」と「働き方」の2つの観点から期待するアウトプットで評価されます。
人材要件
「人材要件」は以下の3つの要素から構成されます。
- Cultureを体現できること
- 行動指針に沿った行動ができること
- 役割を果たすことができること
「チームワークあふれる社会を創る」というPurposeを実現し、サイボウズ自身が「チームワークあふれる会社」であり続けるためには、一人ひとりがCultureを体現し、行動指針に沿った行動を積み重ねることが不可欠です。
評価においても、この人材要件をベースにメンバーの活躍を評価し、そこに選択した働き方がチームに与える影響も加味して、貢献度を決定します。
社外の給与相場
本人の保有するスキルや属性が、社外の人材市場ではどの程度評価されるのかを参照しながら社内の給与レンジイメージを作成し、それを活用して給与額を検討しています。社外の給与相場を参考にする理由は、メンバーを社内の価値で縛るのではなく、サイボウズ以外でも評価されるスキルを増やし、自立の意識を持ってもらうためです。具体的には、各業種や地域別の平均給与金額、調査会社のデータ等を社外の給与相場の参考として活用しています。
成長支援
サイボウズでは、成長を「理想への変化」と定義しています。個人が目指す理想によってキャリアパスも変化するため、たとえば「一律でマネージャーをみんなが目指す」といった考え方はありません。
こうした日々の成長のサポートとして、人材要件をベースとした目標設定と、それに対する振り返りやフィードバック、日々の1on1などを、各本部で工夫しながら運用しています。
またキャリア構築のサポートとして、先輩が歩んできたキャリアパスについてのインタビュー動画や、興味がある部門への体験入部制度、異動希望がある際に随時希望を伝えられる制度(Myキャリ)を用意したり、自主的な勉強会などを実施したりしています。