人を知る

多様なメンバーとの対話で視野が広がり、ライターとして一段上へ

小林 智子

テクニカルライター

小林 智子

(2020年 キャリア入社)

新卒で制作会社にテクニカルライターとして入社し、約20年間、取扱説明書や業務マニュアルなどのライティングで技術を磨く。2020年1月にサイボウズに入社し、開発本部kintone開発チームで製品のヘルプやUI文言などのライティングを担当。2022年、ライターチームのマネージャーに就任。

「ヘルプも製品の一つ」大事にしたいものがサイボウズにはあった

サイボウズ入社前はどのような仕事をされていましたか?

取扱説明書や業務マニュアルなど、ドキュメントの制作や翻訳を受託する会社で、テクニカルライターとして勤務していました。そこで日本語のライティングだけでなく、プロジェクトマネジメント、翻訳のハンドリング、品質管理などを経験しながらキャリアを重ねました。

なぜ転職を考えたのでしょうか?

“製品にまつわる人にとってどういう状態が一番良いか”ということを大事にしたいと考えるようになったからです。

前職の制作会社では、クライアントからの依頼をベースに制作を進めていました。予算や納期、クライアントの意向といった制約の中でいかに良い成果物を納品するかが仕事です。しかし業務を長く続けていると、ドキュメントだけでは解決できない事象に遭遇します。

「製品の機能やデザインで解決したほうが良いのではないか」「ドキュメントは活用されているのか」と次第に考えるようになりました。関係部門ともっとうまく連携できたら、ドキュメントの重要性を理解してもらえたら、製品にまつわる人にとってもっと良くなる。そんな気持ちがだんだん強くなり、そこに自分が携われる会社はないかと考えるようになりました。

サイボウズのどのような点に魅力を感じたのでしょうか。

サイボウズは社外に向けた情報が豊富ですが、その中で、ライターやドキュメントを大切にしていると感じられたことです。

これまでの経験では、ライターの部門やドキュメントが開発と切り離され、コストとして扱われている場面がありました。自分でも効率化やコスト削減の必要性は理解しつつも、ドキュメントも製品の一つとして、ライターとして理想を追求したかったので、大事にしているものが近いサイボウズに興味を持ちました。

また面接で、ライター職能ではない面接官から、文章を書くことの本質を問われることがありました。“ライターはユーザー視点で考えるように“とよく言われますが、その範囲を超えた部分への思考が自分に足りていないことを、その時の会話で自覚すると共に、サイボウズでは、ライター以外のメンバーの、ライターやドキュメントに対する理解の深さを実感しました。

写真:小林 智子

求められる「自主自律」厳しさのおかげで変わった自分

入社前に得た情報と入社後の実体験とにギャップはありましたか?

サイボウズの社内の雰囲気は調べると沢山出てきたので、入社前からサイボウズで働いている自分をイメージやすかったです。

前職でマネージャーをしていた際、各メンバーの強みが活きるチームづくりを目指していたので、サイボウズでも、メンバーの個性を大事にして、お互いを尊重し合って働けるという期待がありました。

長く勤めた会社からの転職はチャレンジングでしたが、実際、入社前とのギャップがなく安心できました。ただ、業務のやり方やものの考え方が今までと違う点は、特に入社当初に苦労しました。

考え方の違いとはどのようなものでしょうか?

クライアントからのウォーターフォール型でやることが明確だった前職と違い、サイボウズでは誰かに指示されることはありません。
チームとしての自主自律が求められ、何をすべきかを自分たちで考えます。
開発チームのプロダクトマネージャーとコミュニケーションを密にしつつ、チームメンバーと話し合ってチームの方針から自分たちで考えました。

自主自律を求められることは、社員個人にとっても厳しいことではないですか。

そうかもしれません。しかし、立場も視座も違う人と話すことで、自分が持っていなかった観点が増えるのを日々実感しています。以前とは違った気づきが多く、自分が変わった気がします。

どのような観点が増えたのでしょうか。

例えば、ドキュメントの読み手というと製品を使うユーザーを思い浮かべがちですが、社内のサポートメンバー、製品を販売する営業の方やパートナー会社の方も含まれます。読み手の幅が広いことに気づくと、関係する方々にとって本当に必要な情報が何か、優先すべきことは何かを考えるようになります。

 また、分かりやすい文章を書くことに時間をかけるのも大事ですが、もしかしたら、少し粗い文章でも早く情報が届くほうにメリットがあるのではないかなど、常に比較して判断するようになりました。

 ライターとして大事にしたいことを追求するだけでなく、多くの視点でものを考える機会が増えたことで、今の自分は、ただのテクニカルライターではなくなっているかもしれないと感じます。

写真:小林 智子

さまざまな職能メンバーと関わることで得る一体感と広がり

テクニカルライターは黙々と一人で作業をするイメージがありますが、いかがですか。

ヘルプを書く際はライター同士でやり取りすることが多いですが、画面の文言やメッセージは、開発前のプロトタイプをデザイナーと連携して作りながら「こういう動きであればこの文言が良い」「このデザインならば、この文言は不要」と検討することもあります。

エンジニアや品質保証、ローカライズメンバーなど、さまざまな職能の方と関わりながら、テクニカルライターも開発チームの一部として仕事をしています。

一方で厳しさもあると思いますが、どんな時に難しさを感じますか?

製品を理解するのは難しいです。それが面白みでもあるのですが、入社当初は特に苦労しました。

私が担当しているkintoneは、ユーザー自身が自分たちの業務に合わせてアプリを作れるため、使い方に正解はありません。さらに、利用される業種や用途も幅広いため、ライターとしては誰にどういうことを伝えるべきかと悩むことが多く、今も難しいと思っています。

難しさを乗り越えるために、どのようなことをしていますか?

社内のkintoneには開発計画から営業の説明資料、お客さまからの問い合わせなどあらゆる情報が公開されています。ライターだけでは収集できない情報がオープンになっているので、観点を増やすことに役立っています。

また世の中にはkintoneファンの方がたくさんいらして、ウェブサイト上で自身のkintoneの使い方などを公開されているので、こちらが勉強させていただくということもあります。

写真:小林 智子

誰かの「助けて」に瞬時のフォロー。人に時間をかけることに意味があると考える環境

「サイボウズらしいな」と感じたエピソードがあれば教えてください。

サイボウズは「チームワークあふれる社会を創る」ことを企業理念としているだけあって、「人」に時間をかけているという印象があります。

自分が業務でつまずいた時に、本当にいろんな方が有益な情報やおすすめの本を共有してサポートしてくれました。自主自律を求められますが、それも一人だけで頑張るのではなく、チームで一緒に乗り越えられる環境だと感じました。

それから、各人が学習している経過や内容が社内でオープンに共有されていて、どの職能の方も見られるというのもサイボウズらしさですね。すごくいい刺激をもらっています。

どのような刺激を受けているのでしょうか。

いろいろなことに興味を持つ姿勢に影響を受けて、私も最近、認知心理学の勉強を始めました。

テクニカルライターは分かりやすい文章を書くことが重要ですし、文章を書くテクニックは世の中に多く出回っていて、学ぶ機会も多いです。しかし、文章をどう書くかも大事ですが、実際には何を書くかを判断するところが難しい部分だと思っています。そこで、読み手がどのように文章を理解して行動に移すかをもっと知りたくなり、認知心理学に興味を持ちました。学んだことは社内にも共有しています。

反対に、サイボウズの課題や変えたほうが良いと思うことはありますか?

チームや個人の自主自律がフォーカスされるのに比べて、事業や組織全体という観点で皆が同じ方向を向いているかといった統制面が遅れていた気がします。しかし直近でも体制の変更があり、チーム同士の共通認識や事業貢献へのすり合わせが始まっています。

こうやって必要に応じて柔軟に変化できるのもサイボウズらしさだと思います。ライターチームも私自身も今後変化するでしょう。経験の幅がさらに広がるなと楽しみです。

どんな人がサイボウズのテクニカルライターに向いていると思いますか?

文章を書くことで何が起きるか、何が変わるかなど、文章の先を考えられる人。また、ライターという仕事の範囲だけに固執せずに、今何を実現すべきかを考えられる人ですね。

大切なのはライティングの基礎、つまり、ものの考え方を持っていること。そして、変化に柔軟でポジティブに受け入れる姿勢だと思います。ライティングの力で、製品の価値を最大化するために何ができるのかと考えている人は、ぜひ応募してほしいです。

私のオフタイム

「推しに恥じない自分になる」をモットーに、仕事の合間に推し活を楽しんでいます!社内で推し活が趣味というメンバーとの交流やイベントもあり、みんなと一緒に大画面で映像を見たこともあります。オンラインで仕事の話をしているだけでは、なかなか知り合えなかった仲間が増えました。

写真:小林 智子
  • インタビュー内容は取材時点のものです。ご了承ください。

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