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経験を活かしてもっと専門的に。国家公務員から企業法務へのキャリアチェンジ

練生川 真司

法務・統制全般

練生川 真司

(2023年 キャリア入社)

大学院を修了後、国家公務員として霞が関の省庁に入省。政策の企画立案や制度運用といった業務を5年ほど経験した後、「今後のキャリアを深い専門性を軸にして築きたい」という想いから2023年9月にサイボウズへ。入社後は法務として契約書のレビューや作成、製品やサービスに関する規約の作成、社内から寄せられる法律相談への対応・調査、コンプライアンス教育を含む内部統制業務など多岐にわたる業務に従事。

2025年2月に公開

「長期的に専門性を高められるキャリア」を目指し、転職を決意

サイボウズに入社される前はどのような仕事をされていましたか?

前職は国家公務員です。新卒で霞が関の省庁に入り、政策の企画立案や制度運用に関する業務を5年ほど経験した後、2023年9月にサイボウズへ入社しました。

転職を考えたきっかけは?

一番のきっかけは、将来のキャリアについての考えが変わり始めたことですね。より専門的な知見やスキルを身につけ、それを軸として、長期的に自分のキャリアを構想し、築いていきたいと思うようになりました。前職ではさまざまな政策に関わり、幅広い業務を経験できるという点は刺激的でしたが、自分の理想とするキャリアの築き方とのギャップを感じるようになっていました。

そこで、法制度の運用や法令改正といった業務に携わってきた経験も活かしつつ、より深い専門性を獲得できるキャリアを探していたところ、「企業法務」という選択肢にたどり着きました。

サイボウズのどのような点に魅力を感じたのでしょうか?

ひとつは、法務という専門領域の中で幅広い業務に携われそうだった点です。自分が未経験から挑戦する中で、まずは法務としてさまざまな業務に携わり、できることを増やしたうえで自分の適性を探っていきたいと考えていました。

募集要領の求める人材の例のひとつに「法律・条例の立案または執行に関わる公務員の勤務経験」と書かれていたこともサイボウズへの応募を決めたポイントでした。公務員時代の自身の経験とサイボウズが求めているものがマッチする部分があるかもしれないと感じられたため、応募して実際に話を聞いてみようと思いました。

写真:練生川 真司

公務員からの転身 活かせた知見と驚いたギャップ

公務員と民間企業の法務では、業務内容や仕事への関わり方にどんな違いを感じましたか?

企業法務はビジネスの現場にいるので、意思決定の早さだったり、必要ならばリスクを取って物事を合理的に前に進めていこうという姿勢は大きな違いとして感じています。法務は守りだけではなく攻めの役割、法務から仕掛けていくことで事業を成長させるミッションを持っています。また、企業法務では、法律関連の知識だけではなく、ビジネスへの理解も求められます。自社が提供している製品やサービスについて理解していないと、社内からの相談に対する回答や説明もできません。社内からの期待に応えるためにも、開発部門の方に製品の技術周りのレクチャーをしていただいたり、クラウドサービスに関する書籍を読んだり、といったことを通してビジネス側の知識を深めることを意識しています。

簡単には答えがでないこともありますが、用意されていた回答を提示するのではなく、自ら情報を集めに行き解決への道筋をつくる「スクラッチ型の仕事」も多くあり、企業法務の魅力のひとつだと感じました。

では、これまでのご経験が活かせていると感じるのはどんな部分でしょう?

公務員と企業法務の業務に共通するスキルセットは多いと感じています。例えば、法制度の運用に携わって身につけた「法令を読み込み、解釈して、現実に当てはめる」、「伝えるべきことを論理的で正確なテキストに落とし込む」、「寄せられる相談について、事情を詳しくヒアリングしながら論点を明らかにして対応する」といったスキルは現在の業務を行ううえでも大事な土台になっています。契約書や規約の作成、法律相談への対応などを行う際に、前職での経験が活きているなと感じることは多いですね。マインド的な観点では、法務は会社の”Trust(信頼)”を築くことを本部のミッションとしており、法令に則った誠実な業務遂行が求められる公務員とも共通している部分かと思います。

文化の違いという面ではどんなことが挙げられますか?

部署や役職に関係なく、フランクにコミュニケーションができる点や、情報共有がオープンにされている点に違いを感じますね。サイボウズでは基本的に情報が業務システム上で全社に開かれているので、情報がどこかでスタックするということが起こりにくく透明性が高いです。業務上のやりとりも基本的には同じ業務システムを使っているので、普段はあまり接点のない方であっても、チャットなどでコミュニケーションが気軽に取れます。

そういったギャップに不安を感じる方も多いのではないでしょうか?

そうですね、特に公務員からの転職だと最初は戸惑う場面も出てくるかもしれません。そういったギャップをなくすために、サイボウズでは、キャリア社員向けのオンボーディング研修が行われています。各種の講義やワークショップを通じて、サイボウズへの定着を支援してくれるプログラムになっています。その中には、人事の方や同期入社の社員で集まり、入社後に感じた「もやもや」を共有しあうワークもあったりします。「リモート勤務だと、相談や質問をしにくいときがある」「業務システムの使い方でわからないところがある」などのちょっとした悩みを共有でき、解消するためのアクションにもつなげられるため、入社直後の不安を払拭できる非常にいい取り組みだと感じました。

転職後に感じた「違い」の中で、ご自身の仕事に対するスタンスに変化はありましたか?

公務員時代には、周りの空気を気にしすぎてしまう部分がありましたが、オープンで自立性を大事にする社風のおかげで、自分の意見を抵抗感なく主張できるようになったと思います。もやもや共有ワークもその一つですが、「誰でも意見を発信しやすい仕組みや場所」が用意されていることが安心感にもつながっていますね。サイボウズでは、誰でも経営会議に参加でき、役職にかかわらず議題に関して意見が言えるようになっていますが、こうした仕組みにもサイボウズの社風が表れているなと思います。

写真:練生川 真司

未経験でも安心して仕事に取り組める環境

企業法務として初めて担当した業務はどんなものでしたか?

まずは業務委託契約書やNDA(秘密保持契約書)といった契約書のレビューから始めました。企業法務は全くの未経験だったため、条文などの確認の際は非常に緊張しましたね。サイボウズの法務は原則2人のペアで1つの案件を担当するため、分からない部分があっても都度相談しながら業務を進められ、心強い環境です

法務の仕事のやりがいは、どんな部分にあると感じますか?

契約書のレビューや作成、法律相談への対応といった業務は、他部署の方から直接依頼されて対応する業務で、製品・サービスの売上やCM制作を始めとするマーケティング活動などを目に見える形でサポートできます。自分の仕事を届ける相手が社内にいて、直接顔が見えるため、「この仕事で何に貢献できるのか」「誰の役に立っているのか」が明確にわかり、期待に応えられたときには強いやりがいを感じられます。事業が発展し、事業会社として成長していく中で、デジタル社会を支えるクラウドサービスの価値提供に直接的な実感をもって貢献できます。

法律相談の際には、「今度こういう企画をやろうと思っているけれど、関連する法律に抵触しないか」といった質問が来るケースもあります。そういった疑問点や懸念事項に対して、法的な論点を整理してお伝えできると、主催部署も安心して企画を進めていくことができます。法務として、直接的に事業に貢献できていることを感じられる部分が魅力ですね。

これまでの業務の中で、「壁」にぶつかることはありましたか?

業務上で細々とした疑問に直面することはありますが、実はあまり大きな「壁」を感じたことはありません。というのも、2人ペア体制での案件対応に加え、抱えているタスクについての疑問点や困りごとをチーム内で共有・相談しやすい環境があるからです。過剰に強いプレッシャーを感じる前にチーム内で話し合い、アドバイスをもらい、すぐに解決に向けたアクションを取れることがありがたいです。

「企業法務」というキャリアの選択肢を知ってほしい

サイボウズの課題や変えたほうが良いと思うことはありますか?

コミュニケーションが取りやすく、非常に仕事がしやすいため、普段の業務環境について感じる課題はありません。成長過程の組織なので、今後は、事業上や内部統制上の新しい課題も出てくるかもしれません。企業法務として、そういった新しい課題への対応にも貢献していければと思います。

では、活躍できる方はどんな方だと思われますか?

チームワークを企業理念に掲げている会社ですから、人と協働して何かをするのが好きな人はサイボウズに向いていると思います。また、法務の経験自体をお持ちでなくとも、私のように公務員として法令関連の業務に関わっていたという方は、そのご経験を発揮できるかもしれません。法令を解釈して現実に当てはめたり、論点を客観的に分析・検討した上で考えをテキストに落とし込んでいくといった基礎能力は、企業法務の業務にも活かせます

サイボウズへの応募を迷っている公務員経験者に伝えたいメッセージは?

まずは、転職の選択肢に「企業法務」があることを知ってほしいですね。その方がこれまでに培ってこられた知識や能力を活かせる新しい場所があるんだ、ということを伝えたいです。少しでも興味を持っていただけたら、採用イベントや面談で実際に話を聞きにきていただけたら嬉しいです。

写真:練生川 真司

私のオフタイム

春や秋にはキャンプに出かけることが多いです。コロナ禍に暇だったので始めた趣味ですが、今では道具を一通り揃えるほどハマってしまいました。ゆったりと流れる時間の中で自然や焚き火を眺めたりしていると、心が癒されてリフレッシュできるのが魅力です。

写真:練生川 真司
  • インタビュー内容は取材時点のものです。ご了承ください。

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