部活のマネージャーをしていたときと同じ思いで
私は愛媛県出身で、実はサイボウズ社長の青野と同じ高校なんです。入社のきっかけは、学校の110周年記念に青野が講演をしに来てくれたことでした。その講演の内容や人柄に惹かれて、大学3年生のときにインターンに参加。社内の人たちと接する中で「やっぱりこの会社で働きたいな」という思いを強くしていきました。
私の入社当時、入社後の3カ月間は、いろいろな部門の仕事を体験する機会がありました。私は「身近な人のために尽くしたい」という気持ちが強く、社内の人たちを支える人事や総務・労務の仕事に興味を持ちました。スポーツは苦手だけど、上手な人がさらに活躍できるようにサポートするのは大好き。そんな思いで部活のマネージャーをしていた自分には、みんなが高いパフォーマンスを発揮できるように尽くす仕事が向いているんじゃないかと思ったんです。
たくさんの議論を経て実現した「新・働き方宣言」制度
最初の配属で希望通り人事部へ。2018年は主に総務・労務を担当しており、労務関係や社会保険、給与関連、入社・退職に関する手続きなどに携わっていました。人件費の予算策定や毎月の予実分析、人員数管理といった仕事もあります。新しく入社されてきた方向けのオリエンテーションも担当していたので、私が入社した後にサイボウズに入社された方については、顔と名前はもちろん、どんな雰囲気の方かも把握していましたね。
2018年の仕事で印象深いのは「新・働き方宣言」という制度の実施に携わったこと。それまでも、ライフステージの変化にあわせて働き方を9種類の中から選択できる「選択型人事制度」を実施していましたが、「新・働き方宣言」はこれまで以上に柔軟に、100人100通りの働き方を実現するため、社員全員が希望する働き方(時間や場所など)を宣言し、実行するというものです。大きな変革をもたらす制度なので、準備にはかなりの時間をかけました。マネージャー間での問題提起から始まり、全社員から意見を募る場を設けたり、説明会を何度も重ねたりと、多くの人の声を拾い上げて形に落とし込み、ようやくリリースとなりました。
「全員が自分の働き方を宣言する」というのは、他の会社にはない、まさに異例の取り組みです。やってみて初めてわかることもありました。「週5日ではなく週4日」など、出社頻度を減らす人が思っていた以上に多かったんです。そうなると、そうなると、当時は定期券代をもとに通勤手当を計算していたこともあり、通勤手当の計算業務も膨大になっていきました。大変なこともありますが、私たちのミッションは多様性を受け入れられる環境づくりなので、一人ひとりが自分の働き方を決められる環境をつくるために前向きに取り組んでいますし、そこに貢献できていることがうれしいですね。
※ 制度は当時の内容です。詳しくは社内制度をご覧ください。
規則でNGでも、前例がなくても、まずは検討してみよう
最近では、社員から複業や働き方に関して相談される機会が増えてきました。「複業をした場合、税金の扱いはどう変わるの?」とか、「同時に2社で働く場合、社会保険料はどうなるの?」とか。外部の社会保険労務士と連携して、いろいろ相談をさせていただきながら、こうした質問に一つひとつ答えています。
そのたびに思うのが「サイボウズって大企業っぽくないな……」ということ。個人の要望に対して「就業規則でNG」「前例がないからNG」とは言わないんです。仮に就業規則でNGでも、前例がなくても、まずは検討してみる。その上で理念に沿って、目的が明確であれば実現させていきます。この考え方は働き方に限らず、サイボウズ全体に浸透しています。そう考えると、私は社内の人たちのために、柔軟な考えで風土を作っていく仕事を担っているのかもしれません。
コーポレート部門を幅広く見られる人になりたい
これからは、人事・総務・経理など幅広い知識を身につけて、コーポレート部門を広く見られるようになりたいですね。社内の人たちから「とりあえず、野間に聞けば何でもわかる!」と思ってもらえるような存在になりたいと思っています。みんなが高いパフォーマンスを出せるように尽くしたいという気持ちは、今もまったく変わりません。
一方では、ずっとサイボウズにいるだけではなく、違う世界に飛び出していきたいという思いもあります。もっと小さな規模の会社やベンチャーなどで働くことにも興味があるんです。この場所で、こんなことを堂々と言えるのも、サイボウズならではかもしれません(笑)。
私のオフタイム
プロ野球シーズン中で自宅やオフィスの近くで試合がある日は、業務調整のうえで同僚と一緒に球場に観戦に行っています。
観戦に行かない日は、家で中継を観ています。オフシーズンの楽しみ方は模索中です。
そのほかにも、サイボウズの野球部やテニス部の試合がある週末は応援に行っていました。スポーツをするのは苦手ですが、スポーツを上手にこなす人を見るのは大好きです。
- インタビュー内容は取材時点のものです。ご了承ください。