バックエンドエンジニア
竹内 健人
(2020年 新卒入社)
北海道出身。室蘭工業大学で数学と情報工学を中心に情報系分野を広く学ぶ。大学時代にミドルウェアの魅力にハマり、個人開発・友人との共同開発・アルバイトでのチーム開発に熱中。新型コロナウイルスが猛威を振るう2020年4月、全社在宅勤務中のサイボウズに入社。ミドルウェアを専門とするチームに配属され、障害対応やミドルウェアの次世代基盤への移行などに携わる。
2024年11月に公開
BtoB企業にするか、BtoC企業にするか
新卒入社とのことですが、就職活動ではどのように動いていましたか?
職種はITエンジニアに決めて、BtoBの企業とBtoCの企業で、それぞれ第一志望を考えていました。BtoB企業の第一志望がサイボウズです。もう1社のBtoC企業は、ソーシャルゲームの会社でした。
BtoCのアプリはユーザーとして利用することもあってイメージがつきやすかったのですが、kintoneのような企業向けのソフトウェアを使ったことがない僕にとって、BtoB企業は「自分に合うのかな?」と漠然とした不安がありました。なので運よく両方から内定をいただけた時には、とても悩みましたね。サイボウズの面接では「本当に技術が好きなんだな」と感じる面接官に何人もお会いしました。自分に似ているとも感じ、おかげで緊張せず技術のことを話して、楽しく終わったという印象でした。
もう1社の面接は、技術に関する口頭試問のような内容で、サイボウズに比べると厳しい印象がありました。ただ面接官はやはり「技術が好きなんだ」と実感できる方ばかりで、お会いした“人”という点では決めることができませんでした。
両社が互角の中でサイボウズを選んだ決め手は何だったのでしょうか?
1つは、自分が磨いた技術やスキルがどういうふうに使われるかといった点を考えました。ゲームでみんなを楽しませるか、業務効率の改善やチームワークに貢献するか。10年先を考えた時に、自分の技術の使われ方として、サイボウズのほうが心に響いたんです。
あとサイボウズは、セキュリティ・キャンプなど学生向けのイベントに協賛していることが多く、社員の方が講師として登壇しているのも知っていましたから、技術を突き詰めているイメージは、より強くありましたね。
さらに最終的な決断への影響としては、サイボウズの技術ブログの存在も大きかったと思います。
決断に影響したブログというのはどのようなものですか?
当時、大学の講義とアルバイト以外の時間は、ずっと趣味でコードを書いているような生活をしていて。わからないことは主にネット検索で解決していたのですが、そのときによく参考にさせてもらっていたのがサイボウズの技術ブログでした。どんなサービスをしている会社か分からないまま、楽しそうだなと見ていました。
特に、僕が楽しいと思うことと似た分野のことをひたすら書いている方がいて、その人の追求の仕方に惹かれて「なんだかこの会社面白そう」と思っていたんです。
ITエンジニアの募集は、サイボウズを含めて多くの会社で一括採用のだったので、実際にミドルウェアを扱えるかはわからなかったのですが、サイボウズにはミドルウェアを専門に扱うチームがあると知れたのも、そのブログのおかげでした。
希望のチームに突撃して配属をつかみ取る
入社後は希望していたミドルウェアのチームに所属できたのでしょうか。
そうですね。ただ当時サイボウズでは入社後いろいろなチームを2週間ほどの単位で回って体験する研修があって、その中から配属希望を選ぶのですが、私の希望するチームは研修の候補に入っていませんでした。
体験させてもらったチームの中だと、インフラ側ではコードを書くような業務が少なそうだったので、やりたいことができないのではないかと悩んでいて。そんな時に、私が希望していたチームは「体験研修はしていないけど1人くらいなら受け入れできるかも」という話を耳に挟んだんです。
そこで研修で全社のチームを紹介していた方に「お話を聞かせてください」と突撃で連絡したところ、結果的に希望していたチームに配属してもらうことができました。
体験研修をしていないチームへの配属を希望する人はほとんどいないのですが、配属先のみなさんにはウェルカムな雰囲気で迎えていただき、ありがたかったです。いまだに「すごく変わったヤツが来た」とは言われますけれどね。
念願のチームに配属されて働いてみて、いかがでしたか。
私が入社前から追いかけていた技術ブログの執筆者の方と同じチームで働けることになって、向こうも私のことをどうやら認識していたみたいだったので、やっと長い長い答え合わせが終わったような感動はありましたね(笑)。その方とは、よく定期的に雑談をすることもあって、上司と部下というよりも、大学の先輩と後輩のような関係で仕事をしています。
実際に働いてみて大学時代から変わった点で言うと、はっきり意見を言うようになりました。違うと思ったら100%に近い確信をもって違うと言う。あとは根拠を大切にする。これはチームの先輩から学んだことです。
先輩にも「違うと思います」と挑戦することがあるのですが、ぐうの音も出ないような別の根拠を叩きつけられて敗北することもまだ多いです。ただ、そんな考え方があったのかと気づけるので面白いですね。一方で、ふと自分が思ったことを言ってみると、他のメンバーや上司も案外気づいていなかったということもあって、とりあえず意見を出すのは大事だなと思っています。
仕事の中では、どんな時にやりがいを感じますか?
kintoneをはじめとしてサイボウズ製品は、ユーザーによって活用方法が千差万別なので、ちょっと特殊な使い方をする人が現れると、今まで問題になっていなかったことが、いきなり障害として浮かび上がることも多いです。
こういった障害対応では、今まで誰も見たことがないようなトラブルに遭遇することもあります。それを調べ尽くして解決できたときには、自分の限界を超えて、難攻不落の城に一旗上げたような達成感がありますね。
黙々と仕事をしているけど面倒見がいいチーム
チームの関係性としては、いかがでしたか?
一般的なチームワークとは、少し異なる関係だったかもしれません。それぞれが自分の得意分野を持っていて、個別に黙々と仕事を進めるようなチームでした。特に入社当時はコロナ禍だったこともあって、1人で戦っているような気持ちはありましたね。ただそこには、スタンドプレーから生じるチームワークがあったと感じています。たとえば私が障害対応で悩んでいると、すかさず適切なタイミングで先輩が現れて助言だけして去っていく、みたいな。たくさん喋るわけではないけど、面倒見がいいんです。
コロナ禍が落ち着いて、kintoneの次世代基盤への移行プロジェクトが始まってからは、毎日2時間ほど集まって議論するなど、よりチームらしくなっていきました。
サイボウズでは少し珍しいチームの形だったんですね。
サイボウズらしいチームワークを体験したこともありますよ。
入社2年目の年明け頃ですかね。データベースの大規模なバージョンアップをしたところ、パフォーマンスが大きく落ちてしまったことがありました。それをどうにかするため、データベースに覚えがある人間が全社から招集されたんです。
すると開発本部・運用本部(当時)から20人程度が集まって、1週間ほどかけて全員で原因究明に集中して取り組みました。困った時はみんなで助ける。そんなサイボウズらしい一致団結を目の当たりにした出来事でした。
技術を突き詰めるのが好きな人と働きたい
これから挑戦したいことはありますか?
ミドルウェア開発チームでの業務は、幅広い領域に携われる面白さがあります。チームの体制としても、何か1つのテーマに対して1人よりは複数人で対応できるほうが望ましいだろうと感じています。
一方で、どの技術もそこそこの水準で身につけていった結果、専門的な問題になると、自分の知識が足りなくて手を出せない場面が増えてきました。なので、これからは1つの分野に絞って専門性を高めていくことも考えています。
竹内さんとしては、どんな人と一緒に働きたいですか?
やっぱり、技術が好きな人、技術を突き詰めることが好きな人と一緒に働きたいですね。
サイボウズは、オンプレミスでプライベートなクラウド基盤を作って製品を運用していますから、エンジニアの活躍範囲は広く、とても深いです。技術好きな人にとっては、たまらなく魅力的な環境だと思います。
仕事の中で、自分では考えられないくらい技術を突き詰めているような人と話すのは本当に楽しいので、そんな人が来てくれたら嬉しいです。
私のオフタイム
美味しいお酒とご飯を探すことが趣味で時間を作ってよく一人で飲み歩いています。特に東京の下町エリアを中心に、入り組んだ路地であったり住宅街の真ん中にあるような隠れた名店を探すのが好きです。またお気に入りのお店を発掘したあとは常連と呼ばれるまで通い詰め、そこで出会った人たちとお酒を飲みながら話し込むのも楽しみの一つです。
- インタビュー内容は取材時点のものです。ご了承ください。