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より大きな価値提供をできる開発チームに~新たな役割での挑戦

池田 朋哉

エンジニアリングマネージャー

池田 朋哉

(2022年 キャリア入社)

新卒でNTT株式会社に入社しアルゴリズムの研究や機械学習系の開発に携わる。2019年よりPayPay株式会社で決済アプリのバックエンドサービスやAPIの開発を担当。2022年4月にサイボウズに入社。ソフトウェアエンジニアとしてkintone開発に従事。2024年2月にエンジニアリングマネージャーに転身。チームを横断した業務のマネジメントや改善推進、ピープルマネジメントなどを担う。

2025年7月に公開

理想のチームワークを求めて、決済サービス大手から転職

入社のきっかけと池田さんのバックグラウンドを教えてください

前職の在籍時に、サイボウズの代表・青野さんの『チームのことだけ、考えた』を読んで、共感したのがきっかけです。組織のトップの考え方は開発において非常に重要だと考えていたので、書かれている内容が自分に刺さったのは大きかったですね。

新卒ではNTTに入社し、自動運転などでの応用が期待される幾何計算を高速化するアルゴリズムの研究や、機械学習系の開発などに携わっていました。自分には研究が向いていると思っていたのですが、実際に仕事をしてみると、ものづくりやユーザーに価値を届けることにモチベーションを感じることに気づいたんです。

それで縁があってPayPay株式会社に転職し、モバイル決済アプリのバックエンドサービスやAPIの開発を担当していました。社会のインフラを支えるサービスに関われるというやりがいはあったのですが、チームワークという点には課題を感じていたんです。だから青野さんの書籍を読んだときに「サイボウズのような組織で働きたい」と直感的に思いました。

実際に入社してみて、期待通りでしたか?

カルチャーとして掲げていることが、社内にちゃんと浸透していることに、良い意味でのギャップを感じましたね。社外に発信している価値観と、社員の実際の行動が一致しているんです。実態が想像を超えていました。

とくに驚いたのは情報の透明性の高さです。公開可能なものは基本的にすべて社内で共有されていて、どのような議論を経て意思決定が行われたのか、プロセスを追えるようになっています。結果を伝えられるだけではなく、その過程を知ることで、納得感をもって動くことができる。これはチームの目線や足並みを揃える上でも、非常に重要です。

開発チームの雰囲気や働き方についてはどうですか?

「きちんと考えて開発する」という思想が根付いているチームです。プロダクトマネージャーを中心に、新機能の開発がユーザーにどれくらいの価値をもたらすのかを検討したり、そのための情報を集めたりということを、とても丁寧に行っています。

エンジニアも、ビジネス側から降ってくるものをただ受けるのではなく、プロダクトをどう進化させていくかというところからしっかりと関わっています。具体的には「どうプロジェクトを進めるか」「どんな技術を使うか」「アーキテクチャをどうするか」などの意思決定にも、エンジニアが関わりますね。
こういった開発のプロセス自体が非常に信頼できるので、「本当にこれをやる必要があるのか?」といった疑問を抱くことはほとんどありません。その分、自分のやるべきことに、よりコミットできるようになりました。

組織が急拡大する中で、ゼロから始まった新たな役割

エンジニアリングマネージャー(EM)は1年前に新設されたそうですね

私が入社した時は4チームだった組織が、今では10チームを超える規模になりました。そのため組織全体のアラインメントを取りながら、開発をリードする役割が必要になったんです。技術面のマネジメントを行って、機能開発をより円滑に進めることが目的です。

EMの立ち上げのときに「やってみないか?」と話をいただいて。前職でもチームリードはやっていましたが、EMではチーム横断で課題解決に取り組んだり、採用や育成、評価といった、一段上のレイヤーでの動きが求められます。これまで経験してこなかった領域が多く、自分にとっては大きなチャレンジでした。

参考:

サイボウズkintoneエンジニアリングマネージャーの業務紹介資料

エンジニアリングマネージャー(kintone)ポジション積極的に募集中!

写真: 池田 朋哉

新設されたポジションならではの苦労もあったかと思います

一律に「これがEMの仕事です」と定義できるものがないのが難しい部分ですね。それぞれが自分で役割を捉えて、成果を出すためにどう動くべきかを考えて行動することが求められるんです。

極端に言えば、今はコードを書く人がいないなら自分がやる、誰かのメンタリングが必要だと感じたらそれを引き受ける。自分の役割を決めつけすぎず、でも自分で手綱を握りながら、状況に応じて柔軟に立ち回ることが重要です。だからチームによってEMがやっていることは多少異なる部分があるのですが、悩んだときは他のEMに相談したりと助け合いながら進めています。

マネジメントって、取り組んだことの成果がすぐに見えるわけではないんですよね。でも、例えば自分たちが開発した機能がリリースされて実際に使われているのを見たときや、人間関係がうまくように対応してチーム全体の動きが良くなったときなどに、「全体として良くなっている」ことを実感できます。やっていてよかったなと思える瞬間ですね。

その中で、もっとも手ごたえを感じた経験は?

生成AIを使った機能開発プロジェクトです。プロジェクトの立ち上げからメンバー集め、設計や開発、「サイボウズデイズ」というイベントでのお披露目やリリースまで、すべての工程を担当しました。

プロジェクトではメンバーが納得感を持って仕事に取り組めることを大切にしています。意思決定を一方的に伝えて終わることはしません。質問を受ける場を作ったり、メンバーに個別で声をかけたりして、なるべく納得感を持って動けるように意識しています。自分自身が「納得して仕事したい」というタイプですし、みんなにも気持ちよく働いてもらいたいと思っているんです。

EMという仕事は、関わる範囲も広ければ、影響範囲も大きいポジションです。プロダクト単位というより、チームを横断することや組織全体に関わることが多いので、チャレンジできる余地もすごく大きいと感じています

ユーザーとの”予想外”の距離感から生まれるやりがい

サイボウズの開発では、今どんなおもしろさを感じられますか?

長く続いているプロダクトでありながら、まだまだ新しいことがたくさんできる、という点ですね。kintoneはリリースから10年経つので、成熟したプロダクトだと思われることがあります。

でも実際には新機能開発は活発に行われていますし、エンタープライズ向けの開発もどんどん進んでいるんです。ユーザーに価値を届けたいという気持ちがあるエンジニアにとっては、すごく楽しいフェーズだと思いますね。

これからもプロダクトが良い意味で変わり続けていくために、「持続可能な開発」であることも大切にしています。具体的には、機能開発と、コードの品質やメンテナンス性を維持する活動を両輪で回しているんです。技術面でも、組織面でも開発のしやすさを追及し、開発スピードを落とさないようにしています。

どのような瞬間に「ユーザーに価値を提供できている」と感じますか?

お客さまから「すごく便利になったよ」といった言葉を見たり聞いたりすると、自分の仕事が誰かの役に立っているという実感が湧きますね。

入社前は、kintoneというBtoBのプロダクトの開発サイドでは、ユーザーの反応に触れる機会は少ないと思っていました。でも実際には、ユーザーからのアンケートを見たり、カスタマーサクセスを通じて要望を聞いたりと、エンジニアとお客さまとの接点が日常的にある。これは入社して意外だったことのひとつですね。

写真: 池田 朋哉

これまでの境界線を飛び越えられる開発チームへ

EMとして、これからどのようなことに取り組んでいきますか?

まずは、エンジニアがユーザーに提供する「価値の効率」をもっと上げていくことです。具体的には、従来の職能の領域を越えて、エンジニアの役割を広げていくイメージですね。

例えば現在の開発体制では、デザインやローカライズなどの工程を別の専門職にお願いするケースがあります。実はエンジニア自身が考えて進められることも結構あるので、職能にとらわれすぎずに「できる人がやる」ようにしていきたい。開発スピードが上がれば、ユーザーに早く価値を届けられますよね。

そのために、職能の境界を見直すような施策を進めているところです。ただし個人の頑張りに任せるのではなく、個人のスキルアップ支援を含めて、チームや組織で取り組んでいこうとしています。

これがうまく進んでいって、毎週・毎月リリースする機能の数が増えれば、ユーザーに届ける価値の総量が大きくなります。最終的には、「エンタープライズ」「グローバル」「生成AI」の3本柱すべてに対して、開発チームが大きく貢献できる状態を目指しています。

挑戦を求めるエンジニアにサイボウズの魅力を伝えるとしたら?

大きな魅力のひとつは、サイボウズでは、個人の「やりたいこと」や「好きなこと」をきっかけにプロジェクトが立ち上がることですね。そういった情報は、日々の1on1やマネージャー間の会話の中でも共有されていて、自然にネットワーク化されています。僕がリードした生成AIのプロジェクトも、そうした文化があったことで、興味があるメンバーをうまく集めて実現することができました。

この先も、そういう“好き”や“興味”をうまく活かしながら、チームや組織の形を少しずつ進化させていきたいと思っています。

そして今は会社全体がスケールしているフェーズです。大きくなっていく組織の中で、自主的に動いてチャレンジしたいという人にとっては、すごく面白いタイミングなんじゃないかなと思います。

サイボウズはキャリアの選択肢も豊富で、マネージャーを経験した後に、開発者に戻ることもできるんです。事例もありますし、そういう選択ができる仕組みとカルチャーがあります。

100人100通りの個性を重視しながら、キャリアのあり方を選べるのはすごく魅力的な環境だなと思います。興味を持っていただけたら、まずカジュアル面談でお話ししましょう

写真: 池田 朋哉

私のオフタイム

国内外問わず旅行が好きです。プライベートや出張で遠出した時には、空き時間に散策したり、新しい体験を探したりしています。

写真: 池田 朋哉
  • インタビュー内容は取材時点のものです。ご了承ください。

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