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経験を活かし、AI機能開発の最前線へ。エンジニアの挑戦を支える理想の開発環境

齋藤 耕平

プロダクトエンジニア

齋藤 耕平

(2022年 キャリア入社)

大学ではメディア学部に籍を置き、リレーショナルデータベースの可用性やパフォーマンス向上について研究。新卒で通信事業会社に入社し、主に会員向け通信サービスを支えるITエンジニアとしてアプリ/インフラの設計から運用まで幅広く手掛ける。サイボウズ入社後はグローバル向けAWS版kintoneのバックエンド/インフラの開発/運用を担当後、kintoneの生成AI機能のバックエンド/インフラの開発/運用を担当。

2025年9月に公開

最新技術をいち早く取り入れるサイボウズの姿勢に共鳴

サイボウズに入社される前はどのような仕事をされていましたか?

前職は、新卒で入社した通信事業会社でITエンジニアとして勤務していました。インターネットサービスプロバイダの事業部に在籍し、主に会員向けや自社バックオフィス向けのWebアプリ開発およびインフラの設計・構築から保守まで手掛けました。

転職を考えたきっかけは?

前職ではプロジェクトマネジメントも手掛け、エンジニアとしていい経験が積めたと思っています。しかし、会社の主事業がインターネットの固定回線を扱っていたこともあり、4Gや5Gといった無線通信システムが当たり前の世の中に変わっていく中で、事業の将来に影が差しているような気がしました。実際に事業部としての予算は年々削られ、キャリアのロードマップを描いても実現が難しい。そんな状況に閉塞感をおぼえて、新しいことに挑戦できる会社で自分の経験やスキルを活かしたいと考えました。

サイボウズのどのような点に魅力を感じたのでしょうか?

転職を考えだす前から技術を吸収するためにカンファレンスやMeetupなどのイベントに参加していました。そこでサイボウズがKubernetesのクラスターを展開していると知り、当時日本ではほぼ使われていなかった技術の導入に会社全体で取り組む姿勢を羨ましく感じたことが、サイボウズに興味を持つようになった最初のきっかけです。そうした社風があるからこそ、転職を考える際にもJavaやAWSなどの経験が活かせるだけでなく、さらに踏み込んだ経験ができるのではと期待していました。

加えて、サイボウズは海外向けにもビジネスを展開しています。以前から日本のITベンダーはもっと積極的に海外に挑戦すべきだと考えていたので、自分自身もサイボウズの一員となって海外での事業拡大に貢献できるのでは、と思いエントリーを決意しました。

kintoneが社員と社員をつなぎ、思いがけないシナジーを生み出す

入社してから、前職とどのような違いを感じましたか?

当社の企業理念は存在意義(Purpose)とその基盤となる5つの文化(Culture)で構成されているのですが、その文化のうちの1つである「公明正大」は、前職と大きく異なる点かもしれません。kintone上で全ての情報が公開されていて、どのチームが今どんな業務を進めているかなど、全社員があらゆる情報にアクセスできることに驚きました。

さらに、全社で利用しているkintoneを通じたコミュニケーションが非常に活発な点にも驚きました。日々の業務で気づいたことや疑問点、課題などを書き込んでおくと、日頃の業務では関わりのない部署の方も「こうすればいいのでは」といったアドバイスを書き込んでくれることも珍しくありません。逆に私自身が誰かの書き込みに対して解決策をコメントし、そこから思いがけないシナジーが生まれることもあります。当社の掲げる「チームワークあふれる社会を創る」にふさわしい、皆で助け合える仕組みができていることに感動しました。前職でもkintoneを導入していたのですが、今思えば全く使いこなせておらず、サイボウズに入社して改めてkintoneの可能性の大きさに気づきました。

入社後、ご自身にどのような変化を感じていますか?

チーム内はもちろん、社内の皆さんが積極的にコミュニケーションを取っているので、その影響で以前よりもずっと人と関わるのが上手くなった気がします。ある時、社内のバーでちょっとした飲み会が開かれていたので「何の集まりかな?」と近づいてみたら、招待されていたわけではないのに「よかったら楽しんでいって」と誘われたことがあります。それまで面識がなかった方と話すことができ社内のつながりも増えましたし、別の部署の業務に関する話を聞けたことで、自身の担当範囲以外の業務への理解も深まりました。プライベートでもSNSを通じてさまざまな人と交流する機会が増えました。

写真: 齋藤 耕平

数カ月の間に複数のAI機能導入を実現。スピード感を持ってサービス開発に携われる醍醐味

入社してから、特にやりがいを感じたことは何ですか?

2024年の夏頃からkintoneの生成AI機能の開発に携わり、短期間で複数のAI機能を追加できたことです。

生成AI、つまり大規模言語モデルをデータセンターで動かすためには、非常に高価なGPUが必要です。それを購入し、独自に言語モデルをデプロイ・運用するのはハイコストでリスクを伴うので、2025年現在はAWSのBedrockという生成AIサービスを活用しています。配属後は、それを自社のデータセンターといかに安全に接続し、生成AI機能を使えるようにするかを検討し、設計・構築することに注力してきました。

最初に私が担当した「検索AI」は、チャット画面に質問を書き込むとkintoneに登録されたデータから適切な答えを出す機能です。わずか数カ月でベータ版がつくり上げられ、2025年のはじめには一部のkintoneユーザー向けにローンチされ、4月には一般公開されました。短い期間でそこまでやりきれたことに、深い感慨を感じています。それ以降も「アプリ作成AI」「プロセス管理設定AI」などの機能も追加し、現在ではグローバル向けのkintoneでもAIの機能が使えるようになりました。こうしてふりかえると、チームがスピード感を持って仕事に取り組んでいることが改めて分かりますね。

前職では分業が進んでおらず、工数や予算の見積りから要件の取りまとめ、実際の開発、リリースという一連の流れにかなり時間がかかっていました。サイボウズでは各工程を担当するチームが細分化されていて、それぞれに大きな裁量が与えられています。加えてPMの判断を仰ぐ必要があっても承認が早いので、前職と比較して速いスピードで物事が動き、1日の間にいくつもの変更がリリースされています。また、業務上他社のサービスを契約する必要がある時などは専任のサポートチームが全て手配してくれるので、エンジニアは本来の業務に集中できます。

参考:
サイボウズのAI取り組み記事まとめ

その“スピード感”は齋藤さんにとって心地いいものなのでしょうか?

元々、私自身も前職時代からスピーディーに進めたいと思っていました。専門書などにも「理想的な開発の進め方」「効率的に開発を進める方法」などが書いてあったりしますが、それを実現できている組織は少ないのではないでしょうか。もし前職時代の自分が今のサイボウズを見たら「こんな風に理想的な開発ができるチームが実在するんだ」と感動するでしょうね。

写真: 齋藤 耕平

よりスピーディーな開発の実現に向けた仕組みづくりもスタート

エンジニアとして、今後実現したいこと、特に力を入れていきたいことは何ですか?

サイボウズの製品開発の高速化に向けて、自分の何らかの経験を活かせないかと考えています。kintoneの新たな生成AI機能を積極的にリリースしていくだけでなく、他の機能も開発ペースを上げていきたい。単にエンジニアの人数を増やしても一定以上にスピードを上げるのは難しいので、今後はサブチームを増やして、複数の機能を同時並行で開発できるような体制や基盤づくりができると嬉しいですね。

実は、既にどのように開発の高速化を実現するかの意見交換は始まっています。しかし技術的な課題もあり、すぐ実現できるものではありません。だからこそ、社内ではサービスについての提案や議論などを行うワーキンググループがつくられ、継続的な意見の交換が行われています。私は現在、生成AI機能の開発とは別に、そのワーキンググループから生まれたプロジェクトにおいて、kintone開発側の意見の取りまとめをするという機会をいただいたりして、とてもやりがいを感じています。

海外では生成AIに関わるサービスもどんどん生まれていくでしょう。負けないように開発スピードを上げて、グローバルでの存在感を高めることに貢献したいと思っています。

私のオフタイム

子どもの友達家族とのスキーやキャンプ、SNSで知り合った近隣の方々との飲み会やパーティーなど、人とのつながりを大切にした時間を過ごしています。新たな出会いや経験を通じて、充実したオフタイムを楽しんでいます。

写真: 齋藤 耕平
  • インタビュー内容は取材時点のものです。ご了承ください。

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